画像は、ドイツ・ZF製AT「ECOMAT」の操作パネルです。
うちの職場では、2002年以前のいすゞ大型ノンステップ車、日野ブルーリボンシティ(CNGも)、UDの大型ノンステップ車に搭載されています。
車両により4AT、5ATの2タイプ搭載(4HP-***、5HP-***)されていますが、4ATでもセッティングが二通りあります。
基本的に1速の途中からロックアップし、以降2~4(5)速までロックアップでシフトアップしていきます。
△唯一、基幹1号系統に投入されているUDのUA型は2速の途中からロックアップするセッティングですが、フルアクセル時に1速トルコン→同ロックアップ→2速トルコン→同ロックアップ→3速ロックアップ→4速ロックアップといった動きをします。シフトショックだけで判断すると6ATと錯覚してしまいますね…。
ちなみに、1レンジを選択して発進すると、フルアクセルでなくても途中からロックアップします。
△速度とシフトポジションの関係は厳格に決められており、アクセルワークによって最適なシフトポジションを選ぶという判断をほとんど行いません。CNG車においてはキックダウンすら受け付けません。
欧州系変速機特有のギクシャク感てんこ盛りですが、シフトアップ時の速度が厳格に決められているのを逆手に取り、MT車のシフトアップ時と同じアクセルワークを実践することによって、変速ショックを格段に和らげることができますが、クセを見抜く程度では手懐けられず、かなりのテクニックが要求されます。
もうひとつ厄介なのは、「NBS」という機能。
「ニュートラル・バス・ストップ」の略なんですが、Dレンジでも、一定以上のブレーキペダル踏力&車速パルスが0km/hを拾った状態が1秒以上続くと内部的にニュートラルに落とすシステムです。
実際にはゆっくり歩く程度の速度でも有効になってしまうため、中途半端にズルズル減速をすると「カックン停止」をやらかします。特にアイドリングトルクの太いディーゼル車において大変顕著で、これを嫌って機能する前に荒っぽく停止させるドライバーが大半だと思います。CNG車は幾分トルクが薄いので、1速にダウンした直後にふんわり止めることができます(数センチの段差に乗りあげて止まるような感覚です)。
△UD「スペースランナーRA」では5ATが標準となり、(多分)「ECOMATII」が搭載されています。いすゞ・キュービックのノンステップ車のそれとは全く違う感覚です。
残念ながらシフトパネルは4AT用のものを使い回しているため、4速固定は不可。これが使えれば名古屋高速道路のオンランプを、満員乗車をモノともせず300PSをキッチリ使い切って圧倒的パフォーマンスで駆け登って行けるのに。現状では260PSの日野ブルーリボンII(DD5MT)の4速ダッシュの方が上だったりします。実に残念。
Posted at 2011/09/24 10:57:08 | |
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