
添加剤は成分と副作用が分からないと使うのは避けるのが私のポリシーであるが、この写真のFCR-062は、主成分がPEA=ポリエーテルアミンとのことで、使ってみることにした。
我が家のムーヴL175SのエンジンKF-VEは、第一世代のダイハツの低フリクションピストンリングな設計で、オイル上がりで悪名高い。Youtubeに増満自動車さんのガチ検証と題してこれがアップロードされているが、KF-VEの酷さは有名だったりする。
https://www.youtube.com/watch?v=IVh0ZT8M39w
我が家のムーヴL175Sもご多分に漏れず、オイル上がりにより、ボアカメラでシリンダー内を見ると、このレベルで、こってりとカーボンデポジットがあり、ピストンの地金は全く見えない。吸気バルブのリセス部分が辛うじて分かり、そこにフレーク化したカーボンの燃え残りらしきものが見えるし、ピストンクラウン部もフレークだらけである。
FCR-062を使い始めて、給油の度に、80ccづつを3回使った結果、このようになった。まだ写真の下の方にカーボンデポジットがそれなりに残っているが、使う前と比べると、かなり綺麗になった。3回目でこのレベルが良いかどうか、私には判断できないが、かなりの回数を使い続けないといけなさそうに思う。でも、オイル上がりが解消しない限り、完全に綺麗になることは無理かと。
現在、4回目を投入しようとしているが、1ヶ月で走る距離は300km弱しかなく、次の結果が分かるのは、桜が咲き始める頃になるかと。
PEAは難燃性であり、燃えきらずに、残留したものは、ピストンのクラウン部を湿らせている。残留するPEAの一部は排気され、テールパイプの後ろにダンボール板を置いて観察すると、水滴に混じって、黒い微細な粒が付着する。一部はオイルパンに落ち、オイルの汚れ方が早くなる。ガソリンの引火点がマイナス40℃以下に対し、PEAの引火点は230℃あり、これはC重油よりも遥かに高くインジェクターから噴射されても、単独では着火しない。
オイルリングに付着し、リングの働きを悪くしているカーボンデポジットも減ると嬉しいが、それを確実に確認するには、ピストンを抜かないと分からない。そこまでやる元気は私に無く、オイル消費が減ることで、それが起きていると思いたいが、今のところ、オイル消費量に変化は特にない。
尚、FCR-062を使ったことで、インジェクターの働きが良くなったからか、シリンダー内のカーボンデポジットが減ったからかは分からないが、明らかに車の走りが良くなった。大きな変化ではないが、上り坂を駆け上がる際のアクセルペダルの踏み込み量が幾分少な目で済むようになったと感ずる。
(追記 2025.4.21)
桜が散って、予定では給油の時期だが、このところ、L175Sは走行距離が少なく、給油は連休明け以降になりそうだ。でもシリンダー内の様子が気になり、ボアカメラで覗いてみた。
結果はこのとおりで、デポジットが減った部分と新たにできた部分のあることが分かった。ダイハツの初期のKF-VEエンジンはオイル上がりが多いこともあり、走れば、走るほど、デポジットが新たに堆積するので、それをゼロにすることはやはり難しいことが分かってきた。
難燃性であるPEAは副作用が無いとは言えず、燃焼が多少は阻害され、エンジンオイルの性能劣化や触媒の汚損が起きる。中にはオイルストレーナーやオイルフィルターの詰まりかけというYoutube ビデオで紹介されている事例すらある。
https://www.youtube.com/watch?v=P2Ch-w7ovtk
ケミカル類には効果とは裏腹に副作用があり、闇雲の使うと困ることもあったりである。
Posted at 2025/01/24 14:04:34 | |
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