
電子系がらみの困りごとがあると私に相談が入るディーラーへ行けば、いろいろなテスターを私はかなり自由に使わせてもらえるが、そのためには、出掛けなければならない。
アライメントを弄った直後にサイドスリップ量を自宅で測りたいことがあったりするが、高価な測定器をホイホイとDIYerに買える訳は無く、自作できるならそうしてしまおうというのが私の発想であったりする。それは金欠の学生時代に、上級アマチュア無線技士の国家試験には受かったものの、無線機を買う金は無く、テレビやラジオの廃品から剥ぎ取った部品と先輩方から恵んでもらった特殊部品で自作したのが原点にあったりする。仕事でも、何千万円もするミリ波帯のスペアナが緊急で必要だったことがあったが、予算外でかつ、レンタル会社にも即借りられるものが無く、課員は困り果てた。ならばと、BS/CSコンバーターを改造して、ミリ波を10GHzより低い周波数に変換するコンバーターを自作したこともあった。ミリ波が12GHzまでのスペアナで観測できるようになって喜ばれた。以前、排ガスNGで排ガステスターを必要とした時は自作をしたが、その具体的な方法はここに書いた。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/2658098/5336200/note.aspx
排ガステスター作りは電気的なことで、私としては特別難しい事ではなかった。サイドスリップ
量を測るのについては、ストレインゲージを使って、AD変換し、PICマイコンで処理し、数値表示することを考えたが、電子的にコテコテやっているより、シンプルに5mm厚の鉄板2枚で、写真のものを作ってみたというより、組んでみた。
この2枚の鉄板はある業務用機器の一部で、重い荷重を受ける部分に使われていたジャンクである。穴が幾つか空いており、その1つの中心付近をピボットにすべく、そこにビスを差し入れ上側の鉄板が回転するようにした。他の穴は面取りして、引っ掛かりが起きないようにした。またタイヤが通る辺はグラインダーで斜めに削って、スムーズにタイヤがランインできるようにした。潤滑のため、鉄板間には5W-30のキャッスルエンジンオイルを塗って、上の鉄板が回転し易いにようにした。また極圧に耐えるよう、二硫化モリブデンを加えておいた。試しに満タンの20Lオイル缶を乗せて回したところ、スムーズにクルクルと回った。更にその缶の上に私が乗って腕を振ると缶と私は上側の鉄板と一緒に左右に回った。うん、これなら行けるだろうと、トーイン調整後に実際にシエンタをこの上を通過させてみることにした。
ここまで書いたところで、近くの織物会社から私にSOSが入り、この続きは別途書かざるを得なくなってしまった。
(追記:同日、織物会社から開放されて)
織物会社はワ−パーという機械の故障だったが、24Vを回転ドラムに供給するブラシが破損して、供給停止による異常だった。余談になるが、以前にも、鈴木ワ−パーという会社の純正部品のブラシが破損して、故障し、部品が供給されるまでの間、私の手持ちにあったオルタネーター用ブラシを加工して流用した。それで、調子良く機能していたが、純正部品が届いたので、正規のブラシに交換されたが、それがまた破損してしまったそうだ。それで再び、オルタネーター用の調子良く働いていたブラシに戻し、機械は復活した。車の純正部品は社外品より、高品質で耐久性もあるのが普通だが、鈴木ワ−パーの純正部品はそうでもないのかな?

脱線してしまったが、自作サイドスリップテスターを使ってみたシエンタでの結果を報告すると、この写真のようなことになった。シエンタは2年弱前にショックアブソーバーを新調して以降、最初の200km走行までは、トーの変化があり、調整し直して、0にしておいたが、最近、測ってみたら、0.8mmのアウトになっていた。2年弱の間にガスが微量だがまだ抜けたようだ。それで、再度調整して、0にし、このテスターの上を通過させてみた。通過前の写真がピンぼけで申し訳ないが、通過後に殆どずれた様子はないことは分かる。けがき針で入れた線が雑だが、不器用な私の成す技である。
Posted at 2023/03/23 19:10:06 | |
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サイドスリップテスター | 日記