1966年という年は私は8才で東京オリンピックの2年後でビートルズが日本に来てプリンス自動車が日産に吸収されて、テレビの笑点が始まって、銀座のソニービルができて(電気工事屋の私の父も工事に加わった)と、今から見たらいろいろ凄い事が起きていた年でした。
クリームの事など全く知らない子供でしたが、同時期に日本でジャックスというグループサウンズでもなくフォークでもないロックとジャズと歌謡曲が混じった…というよりジャンルなど無いような得体の知れない奇妙なバンドがいた事も相当後になって知りました。その衝撃が凄まじいもので、クリームが上向きで正方向のショックだとしたら、ジャックスは奈落の底に突き落とされるような後ろ向きな下降方向の衝撃でした。
クリームは僅か2年の活動で分解しましたがジャックスも2枚のアルバムを作っただけで消滅しました。その事情はクリームと違って単純に売れなかったからのようです。
詩の内容が衝撃的なので長い間世間に知られないまま(つまりレコード販売や放送が出来なかった)時は過ぎ私が知ったのも30年近く経ってからでした。日本のフォークの神様と言われた岡林信康ともつながりが強く、ミュージシャンたちからもリスペクトを受けているようです。ウタも演奏も大して上手くないのに(むしろヘタ)一聴するだけでそのインパクトは凄く、一発でノックアウトされてしまいました。上手い方向の衝撃を受けたクリームと正反対の、ヘタ方向の衝撃を受けたのがジャックスです。日本でも外国でも他にこんなバンドはいないんじゃないかと思う特異なバンドです。まだ思索的になる前のマッシュルームカットのビートルズが武道館でコンサートをしていた時にクリームとジャックスが同時に存在していたとは凄い時代だったと思います
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2023/07/30 09:57:44