Wedアニメというジャンルをこの作品を視聴するまで知りませんでした。
ゲームアプリの販促品にしてはクオリティ高すぎでビックリしました。
そのうえ、いろんな意味で『攻めてる』作品だったので更にビックリ。
勢い余って第三期完結編の映画まで観に行ってしましました('◇')ゞ
過去に第一期・第二期の配信があり、この三期は2018年6月から配信されたようです。
三つのシリーズに関連性は無く、それそれ独立したシリーズのようですが、一期と二期は主人公たちがモンスター達を召喚して戦うポケモンスタイル。
三期はモンスター達それぞれの物語、というスタイルのようです。
現在もYouTubeで三期まとめて無料配信されてます。
コレもすごい事ですわ。
ゲームをダウンロードしてなくても無料でいつでも視聴できるのだから。
自分の琴線に触れた第三期は、簡単に言えばアベンジャーズスタイルのお話。
5人の主人公がそれぞれの世界で世界を救う活躍をして、最終的に集結しラスボスを倒す物語。
映画は、その話の大どんでん返し。
この三期の主軸ストーリーが『堕天使ルシファー』を巡る物語。
ルシファー編のストーリープロットが、また…
一部で『中二病のバイブル』とも呼ばれている(らしい)
古典文学の傑作『ミルトンの失楽園』をモチーフにしています。
堕天使ルシファーを英雄と捉え、服従より自由を選んで堕天してゆく。
作中でも同様のセリフをルシファーが語っていました。
またBGMも、クラシックからケルト・近代音楽・他のアニメ風の、耳に覚えのあるエモーショナルなフレーズのオンパレード。(コレはパクリとも云うかナ)
ワグナー『ワルキューレの騎行』
ヴェルディ『レクイエムから “怒りの日“』
ドビュッシー
UCガンダムっぽいの
ワルキューレと怒りの日はオリジナル流しても良いんじゃないかなぁ~
とにかく盛り上げてくれます。
このルシファー編でいちばん琴線に触れたと云うか、『攻めてる』感かんじたのがキャラクターコスチューム。
ゲーム内設定なんだろうけどキャラクターがレベルが上がるとビジュアルが変化します。
これが堕天後のルシファー。
アクションゲームが元になっているので派手なバトルシーンが主体の物語なので、
キャラクターも凛々しい戦闘服やら制服風の姿の中で、堕天使ルシファーだけが
妙にふわふわガーリーっぽい姿です。
この姿みて『わぁ~攻めてるぅー』って驚きました。
このコスチュームの元ネタはこれでしょ↓
西方教会の保守派の人が知れば激怒しますよ。
聖母に黒い三対六翼を付けちゃダメでしょ。
Wedアニメってジャンルだから挑戦できるのかな?
因みに、この姿のルシファーはWedアニメ内だけです。
劇場版では更にレベルアップして別なコスチュームとなってます。
あ、そうそう。
このアニメは、古今東西の実在・神話・伝説・空想の人物のほとんど全てを萌えキャラ化してます。
まさにほとんど全ての登場人物が『おとなのプリキュア化』
有名な英雄王さえプリキュア化しているのには戸惑いました。
第三期二人目の英雄は
円卓の王アーサー。
有名なアーサー王さえ萌えキャラ化してしまってて戸惑うばかり。
アーサー編はこじんまりと纏まった話でしたが、敵キャラの個性が振り切れていて中毒性のあるBGMが耳に残ります。
映像技術的に海のシーンに3DCDの底力を感じました。
三人目の英雄は『叡智の魔術王ソロモン』
伝説のイスラエル王ソロモンをモチーフにした萌えキャラ。
正邪二面性を持っていたと伝説が語るように、力を開放するとオッドアイに。
このソロモン編が大変良くできていました。
ハリーポッター並みのダークファンタジーとして、これだけで1本映画出来るレベルで話が纏まってました。
第三期を通してのメインテーマ『友情』を前面に掲げたストーリー展開。
クライマックスのバトルシーンは感動を覚えます。
四人目は『パンドラ』
正統派萌えキャラのこのコだけ、三期では特別編1話しか登場せず、これだけ観ても正体がいまいち判らす。
でも名前が設定の全てを物語ってますネ、箱まで持ってて。
ゲストキャラとして全シリーズの要所要所にチョイ役として登場しているようです。
デウス・エクス・マキナ的な能力を箱の中に持っているのか?
ゲームを知らないので判らず。とにかく四人目の英雄。
最後に五人目の英雄が『方舟の少年ノア』
このノア編を視聴した事で、劇場版を観に行く事を決めました。
これはスゴイ。いろんな意味で。
とにかくストーリープロットは50年代古典SFの王道です。
ロバート・A・ハインライン、アーサー・C・クラーク、アイザック・アシモフらのハードSFのようなストーリーが、とても新鮮に感じます。
その骨太なストーリーに現代SF物の味付けを施していました。
『80歳の童貞クン』が主人公なのも驚き。
↑コレ、ストーリーの中で公式に説明してます。
↑説明してること自体がある意味コワレテル。Wedアニメならではです。
ざっと自分なりに把握したつもりのキャラクター紹介をしてみましたが、
3DCDなので作画の乱れを心配することなく、Wed上にいつでも無料でアップしていて、配信時は不定期だったようですが、一話15分程度の作品というのが一番魅力的です。
セル画アニメでは故・高畑勲監督のような才能は別格として、絵の才能がある人材が求められその中から表現者が出てくるシステムでしたが、3DCDでは絵が上手でなくても才能がある人材が現れる可能性があります。
この3DCD作品に出合い、時代が変わったんだなぁ~
とつくづく想いました。