G'ZOXリアルガラスコートをかける
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
① 概ね用品類の取り付けも終わり、もう各用品の取り付けもいい加減飽きてきましたし、最後はボディー保護のためコーティングをかけてみることにします。
一線級のプロでなくとも、少し腕にに覚えがあればそれなりに施工できるのはちょうど今のタイミング(新車で納められた直後でなくしばらくたって塗装がなじんできた頃、かつまだ汚れていないこのタイミング)しかないと思えます。
もちろん納車後ずっと屋根下保管状態でしたから雨ジミやキズはもちろもピッチや鉄粉等の異物付着などもまだ全然なく、まさしく今が絶好のタイミングと言えます。
2
早速、なじみのガラス屋さん(兼コーティング屋さん)からお勧めというこの材料一式を盗り上げてきました。通常卸で小分け\10,000強―とのことです。
使い方のコツや気を付けるポイントなど、また安価なものではないので無駄にしないよう何度も念を押されましたので、一応、大切に扱う心積もりです。
このようなもので「G’ZOXリアルガラスコーティングS」というものを勧められましたので、今回は専門店(自称カリスマ…)の言われるとおりに素直にこちらをかけてみることにします。
3
なお、写真のような立派なメンテナンスキットも付属します。内容も実用的で充実しています。
ほかでもないのですがこのバッグ、格好がよく高さもあって扱いやすく、また品質もすごく良い感じでく大変気に入っております。できることなら(中身はいらないので)このケースだけもう数個欲しいくらいです。
トヨタ純正の「グラスシーラント」等、全然使う方の身になって考えられていない変な形の開閉しにくく保存にも不便な物とはえらい違いです。
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※ ところで「セルフリストアリングコート」塗装車にコーティングが必要かとの疑問点にお答えしますが、ズバリ答え=必要です。
最初にお間違いのないようにしておきたいのは、
「セルフリストアリングコート」は、その名の通り自己修復機能のあるトップコート(最終仕上げ塗装)で、つまりそうした性質の(ある意味、形状記憶性というか熱可塑性というか形が崩れても元に戻る性質の)クリアコート、仕上げ塗装になります。
一方、通称「ボディーコーティング」というのは、それがたとえガラス系であれフッ素系であれ、その種類を問わず、あくまでもワックスの一種であって塗装ではありません。あくまでも塗装面を保護強化しツヤ出しするための補助剤なのです。
人で言うなら皮膚が最終仕上げクリア塗装面でそこに塗るクリームなどがその「ボディーコーティング」に当たると考えて良いと思います。ですので過大な期待はできませんが、
結論を言いますと「セルフリストアリングコート」に細かいキズの防止効果、ツヤの維持効果はうたわれていますが、これ自体にはっ水効果も防汚効果、またUV劣化防止やその他、PM2,5、鉄粉からピッチ、タールに及ぶさまざまな異物付着からの防御保護効果などはうたわれていません。
つまり、定期的なワックスがけ(コーティング)によってこの足らない部分は補う必要があるのです。
またまた人に例えるなら、強靭な皮膚の持ち主ではあっても夏場の炎天下において日焼けはしますから日焼け止めクリーム塗りは欠かせないといった、ある意味これらと似たような状況ではないかと思います。
4
<施工方法>
写真の通りでワックスをかけるのと同じ要領でOK。少し違うのは2液性で一度混ぜたら早期に全部使い切る必要がある事。開封し、A/B液を混ぜたのち数日後の再利用はできません。
施工自体は塗って拭くだけですのでかんたんです。しかし、何よりも大変で重要なのは下地処理だと言います。
その下地処理ですが、幸い納車されて以降、ここまですべて(コーティングも)計算に入れておりボディーを汚さないよう、傷をつけないよう十分に心掛けていましたから今回、キズやシミ落としの本格ミガキの工程は不要で、
部分的なミガキ+全体を軽くWアクションポリッシャーで磨いて塗装表面についている目に見えないクセを除去するだけでOKでした。
★当SAIは上記のようにもともと「セルフリストアリングコート」というキズが自然修復されるトップコート(仕上げ塗装)が施されている訳ですが、これがけっこうくせ者で、あまり状態が悪くなるとかんたんには修復できない、素人が手の出せる代物などではなくなるそうです。
この塗装は優れた塗装である反面、ある程度傷んできた場合のそのミガキおよびコーティングには、豊富な知識と高度な技術を持った専門店でないと対処が難しいのが現状だそうです。
実際に「セルフリストアリングコート」や日産の「耐スクラッチ塗装」に対しては、絶対的で確実な対処方はまだ100%確立されていないようです。
5
<今回使った工具、材料一式>
◆コンパウンドには専門店お勧めの写真のような「3M」QT-2L、
◆ポリッシャーは
「FESTOOL フェスツールROTEX ロテックス RO 150 FEQ-PLUSデュアルモードポリッシャー・サンダー」、、、少々長い名称ですが、これを全体のミガキに仕上げバフ使用にて…、
◆加えてスポットミガキ(細かい部分キズシミ落とし)には
「シナノ・コードレスポリッシャー SI410E」こちらをウールバフ→中目バフ使用にて活用しました。
◆ふき取りには付属のファイバークロスを活用しました。
★なお、塗装面の状態が良い新車であれば機械ミガキでなくとも少し水で湿らせたファイバークロスに微量のコンパウンドをつけてふき取るように磨いて行けばこれだけで十分な場合も多いそうです。ただし人力によるミガキはかなり根性が入りそうです。
6
<脱脂が重要だったりする>
あと忘れてはいけない重要な工程に脱脂があります。ワックスと違ってガラス系コーティング剤は施工の際、油分を嫌うようですので十分にシリコンオフで脱脂しておきます。
そのまま吹き付け塗装してもハジキの出ないくらいまで脱脂しないとうまく乗らないそうですのでここは丁寧に脱脂して行きます。
<下地処理の可否確認>
ミガキは、とにかくどこからどう見てもピカピカになるまで磨き上げることが最優先ではありますが、
脱脂の工程では、水拭きしてみて塗装面に不規則な拭き跡が残らない(水滴跡などの不規則な水跡が残らない、水ハケムラが出ない)状態になっていないと完全な下地処理はできていない、ということになるそうです。
つまり、その状態だとまだ塗装表面上の癖や油分が残っている訳で、そのままの状態でコーティングをかけてもうまく乗らないばかりか、水滴シミ跡の発生を助長させることにもなってしまうそうですので要注意です。
7
<施工は一度に全体でなく小面積ごと仕上げて行く>
実際の施工ですが、
「塗りこみ」→「その伸ばし」→「乾燥」→「ふき取り(カラ拭き)」→「ふき取り(ぬれ拭き)」→「最終ふき取り(カラ拭き)」、と施して行くのですが、
それぞれに最適のタイミングがあってそれを逃すとうまく仕上がらないようですので、面倒ですが、ドア一枚、ボンネット一枚といった各単位で確実、完全に仕上げ進めて行くのが理想のようです。
ふき取りは基本、カラ拭き基本ながら、上記のように間で(水で湿らせ絞ったクロスでの)濡れ拭きをタイミングよく織り交ぜた方が良いと聞きました。なお、これはメーカー推奨でなく地元のカリスマ独自の必殺技だそうで素人の方はマネしないで、という事ですが...。
8
<5時間半経過、思いのほか時間を費やしやっとできました>
今現在は驚きの超撥水状態です。これぞまさしく撥水だ、という一切の水も油も寄せ付けない状況です。
中でも最も注目したのは油をはじいている事。ドアノブから垂れ落ちるグリス跡もその効果で汚れ跡が残りません。通常のワックス(天然ロウ系、シリコン系ワックス、フッ素系ワックス)と違う最大の効果はこの耐油面ではないでしょうか。
これらのワックス類、確かに耐水面には優れていても、耐油性は悪くむしろ油分は吸収され溶け込む傾向ありますので、どうかするとそれがたとえば白い車であればススなどの油を含んだ汚れを吸い込むことで、それらが水アカの原因になってしまうようなのです。
いわゆる「ポリマーコーティング」や「テフロンコーティング(フッ素コーティング)」なども、結局は生粋のフッ素樹脂塗装ではなくあくまでも変性シリコン混合のフッ素樹脂系ワックスの一種でしかないのです。
そういった面からすると、ガラス系コーティングは塗装(塗料を塗る)に近いところまで迫っているものなのかもしれません。
<耐久性は?>
まだ現時点で耐久性や副作用などまだ何も判別できる状態にありませんので、後日経過を掲載したいと思います。
<手入れなど注意点>
仮仕上がりから完全にコーティング被膜が硬化するまでしばらくかかるそうです。その間、特に施工直後はまだ完全に雨ジミ、水滴跡の付着に弱い状態ですので十分注意が必要です。
また、施工後一番まずいのは汚れたまま放置することだそうです。降り積もった汚れ成分が相乗的に劣化を促進してしまうのです。
※たとえば降り積もった粉塵の中に含まれる鉄分がそのまま放置状態ですと、それらが湿気を含んで錆び→塗装面に食い込んで固着→ザラザラ鉄粉付着状態になります。
またPM2,5を含んだ粉じんにおいては、それらが湿気で溶け塗装をも侵す高濃度水溶液(汚染水)にもなり得ますし、
さらに他にも鳥フン成分などにおいても、早期に除去しておけば無害で済むものが付着したまま放置状態にあると次第に塗装を破壊して行くことになります、
…ということでこれらほんの一例を見ただけでも放置状態だと本当にろくなことになりません。
汚れたらとにかくできるだけ早期にキレイにする事を心掛けておくと良いと思います。それはコーティング施工の有無に関係なく言える事でもあります。
なお、いずれの場合も水分が絡んでの事になります。洗車してきれいに洗い流せるのは水のおかげである反面、こうしたいたずらをするのも水になります。
洗車後は自然乾燥を待たずにすみやかに水気をふき取っておく事が大切なポイントになります。 水気のふき取り作業は塗装面に付き始めている目に見えない水滴跡グセや落とし切れていない汚れ成分を除去する効果も同時にもたらしてくれます。
洗っただけで水気は自然乾燥、というのは水玉跡発生の原因になりますので厳禁です。よほどのことがない限りふき取りによって拭きキズが付く軟弱な塗装など今の自動車塗装にはありませんので(H車等除く)。
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