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灸太郎くんのブログ一覧

2012年01月25日 イイね!

THE MINI STORY ―小型車の革命― 二玄社刊

THE MINI STORY ―小型車の革命― 二玄社刊80年代初頭までは、一般のマニアにも手の届く存在の外国車は、
ビートルとミニだったと思います。

そして、これが最期か、と何度も云われながら、90年代半ばまで、
30年以上生産され続けたことは、
いかにオリジナルミニが優れた工業製品だったかがわかる出来事でした。

そして、21世紀に入るころ、Car of the Centuryを選ぶ企画が世界中で行われ、
軒並みミニが上位に選ばれたことも記憶に新しいです。

テレビ番組Mr.ビーンでは、リライアントの三輪自動車を目の敵にするシーン(笑)や
そのサイズ、成り立ちを生かした機動力で湧かせてくれました。

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ミニがリメイク2世代目に入り、
営業主導の「企画物」ともいえるバリエーションを増やし続ける今、
わたし自身、次期愛車を検討するにあたり、
「そういえばミニって、乗ったことないし、あまり知らないな」と気づき、
昨年の秋ごろから少しづつ読み進めて、一通り読み終わりました。

現代のミニに乗る方でも、名前くらいは聞いたことがあろう、
ミニ生みの親、サー アレック イシゴニスにごく親しい、
自動車技術者で評論家でもある、ローレンス ポメロイ氏の著です。
(ポメロイ氏自身も、ミニの企画段階で対案としてコンペに参加したそうです)

ミニが生み出される時代背景、当時の英国自動車産業を取り巻く空気といったものが感じ取れます。

また(技術的に未成熟ゆえ)多彩な発想で作られていた当時の小型車たちへの
チャレンジャーとしてのミニの革新性、先進性を示すエピソードが記されています。

さらに、もともとロングライフのモデルとして考案されたこと、
スポーツモデル「クーパー」や、上級車種に発展していくさまも記され、
優れた基本設計を証明しています。

本書は読み物としても、昨今の情報の羅列のみの書物とは別格の存在感で、
何度も読み返す値打ちのあるものです。
訳者(小林彰太郎氏)のご苦労もしのばれます。

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なんといっても素晴らしいのは、上に書いたように、
ポメロイ氏自身も別の独自案をもって革新的小型車製作の企画に参加し、
選に漏れていながらも、
本書で、彼のライバルの作品を客観的かつ最大限に評価している点です。

この点から、ポメロイ氏の技術者・評論家としての目の確かさがうかがえます。
その裏付けとなる、自動車への限りない愛情が感じられます。
氏の他の著作もぜひ読んでみたいと思います。

そしてもう一つは、オリジナルミニはかわいらしい外観だけでなく、
そのストーリーからも、誇りを持って乗るに値する小型車だということを
心から認識しました。

ミニを見るたびに、わたしも祝福する思いになることでしょう。

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ずいぶんと以前(オリジナルミニ全盛期)に出版された読み物なので、
最近のムックのような、カラー美麗写真はありませんが、
設計者のメモ、スケッチ、プロトタイプの写真など、第一級の資料が添えられています。

オリジナルミニがどんな発想で作られ、どんな歴史を持つのか、
ミニに関心のある方や、オーナーの方、
本書を時間をかけて、少しづつでもひもといて見られてはいかがでしょうか。

あらためて、ミニの歴史的価値を知ることは、
ミニオーナーなら誇りになること間違いなし。
(書棚にあるだけでも一目置かれるかもしれませんヨ。)

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今年からミニがWRC参戦とか。
名前が示す「小よく大を制す」というよりむしろ、
ライバルたちより大きいようにすら見えますが・・・

オリジナルミニのように花形になれるかどうか。健闘を期待します。

<追記>おすすめ度 ★★★★☆(5点満点中4点)
Posted at 2012/01/25 18:13:51 | コメント(2) | トラックバック(0) | 書籍・雑誌のご紹介 | クルマ
2012年01月11日 イイね!

変速機のギヤ比配分について

灸太郎くん(アクティバン)と、今日も所用で近所に出かけました。

商用車なので、ロー(一速)ギヤはやたら低いです。
急坂発進か、たくさん荷物を積んだときくらいしか使いません。
(タイヤが転がったらすぐアップシフト)

で、少しクラッチに気を遣いますが、セカンド(二速)発進。

すると、発進から意外と息の長い加速が楽しめます。
(およそ40Km/hくらいまで引っ張れます。)

続くサード(3速)では60Km/hくらいまで。

加速時に後方から車内に響く、負荷のかかったエンジン音がとても気持ちいいんです。

街中のちょっとした信号の間の加速がとても楽しいんです。


ちょっとしたスーパーカー気分です。
(その昔聴いた、ミウラやディーノの走行音のレコードのような)

絶対スピードは笑われてしまうようなレベルですが、
ストレスが溜まりません。


速い車だと、すぐに前車に追いついてしまったり、
吹けきる前に赤信号だったりで、
意外とストレスになるんですよね。

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大げさな例えになりますが、
高めの二次減速比を持つ、以前の愛車ドゥカティMHR(べベル)のような、
古いイタリヤ製大型バイクは、ローで60~70km/h位まで引っ張れたように覚えています。

セカンドではもう100Km/hくらい。

各ギヤの守備範囲がとても広く、
エンジンもスロットルを開けたなりに高回転まで素直に伸びる特性なので、
息の長い加速がとても楽しかったのを覚えています。

前傾姿勢の頭の真下からは「ウイーン」とも「シャーン」とも聞こえる、べベルギアの唸り音と、
デロルトキャブレターからの「シュシュシュシュ」と吸気音。
そして背後からは、4500回転くらいから「ドルルルル」とハモり始める、豪快な排気音を伴って。

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その後、今も所有の750F1に移行しました。

軽量フライホイール等のチューニング、FCRキャブレターと軽量な車体が相まって、
2サイクルのトルクバンド内のような、電光石火の吹け上がり!

中低速域の加速は、F1レースのスタート前のタイヤのウオームアップ時の
オンボードカメラの映像のようなすさまじいものです。

ただ、街中などでは吹けが速すぎて、
一つ一つのギヤの速度の伸びを楽しむ、という感覚ではありません。

ギヤの段数自体は、MHRもF1も、ともに5速です。
F1も、トルクが細いわけではありません。

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これはどちらが良いとかではなく、楽しみの質が異なるのです。

ただ最近、各ギヤでのスピードの伸び感が、
「無条件に楽しい」と感じるようになりました。


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最近の車は、8段変速なんてのも珍しくなくなってきました。
(乗ってみたいです。実際どうなんでしょう?忙しいのかな?)

ギヤ比や段数も、法定の燃費対策や騒音対策の面もあるので(巡航時の回転数を下げる)
一概に走りだけでは決められないようです。

現代の、燃焼をきっちり管理された高性能エンジンを、
もっとワイドなギヤ比で走らせるとどうなるのかな? 興味があります。

軽バンの加速が楽しいな♪、という話でした。
Posted at 2012/01/11 19:15:47 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車雑感 | クルマ

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