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灸太郎くんのブログ一覧

2026年08月04日 イイね!

DUCATI SSの整備【149】電気系故障発生(1) 状況

DUCATI SSの整備【149】電気系故障発生(1) 状況先日夕刻に、所用で名古屋市内に出掛けようと久しぶりにSSを引っ張り出し、
ブーツ、ヘルメットなど装備を整え、いざ出発、とメインキースイッチをONにしたところ、セルモーターは全く反応なし。数回ON・OFFを繰り返すが同じ状況。

よく見るとパイロットランプがひとつも点灯せず、キー周辺から「ピー」というようなかすかな音が。。。
ホーン以外に音が出るような装備はないのに(笑) ちなみに焦げる臭いは感じなかった。

未練がましくもさらに数回スイッチON・OFFを繰り返すが様子は変わらないので、
やむなくSSをガレージに戻しホビオで出掛けたが、帰宅ラッシュ時で大遅刻・・・ 
バイク好きもいる親睦会のような集まりで、
「あれ?今日は軽装だね」、「とうとう壊れたか♪」とネタを提供したようなかたちになった(笑)

ものは考えようで、出先の変な所で立ち往生することを思えばラッキーだったと思う。
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連日の酷暑、日中はとても屋外作業をする気になれず、数日放置していたが、
折角ヘルメットを塗りあげても、動く車両がないと世間さまに「お披露目」できないではないか(笑)
ということで、日曜の早朝、眠い目をこすりつつ、まずは現状確認だけでもすることにした。
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苦手な電気系統、素人ながらいろいろな疑念が湧いてくる。
まず始めに考えたのは
●バッテリーのパンク(破損)
以前750F1乗車時、出先でレギュレータ故障、バッテリー(開放型)が破裂したことを思い出す。
(無論"大爆発"ではなく(笑)、過充電、内圧上がり過ぎで膨張・変形の末、割れた程度だったが)
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SSのバッテリー(密閉式)を確認すると変形・破裂などはなく一安心
だが、
(液漏れは周辺被害甚大ゆえ)
念のため電圧を測ってみると、なぜか10V程度しかない。
とりあえず点検用に替わりのバッテリーを接続。外した方は充電器に掛ける。

      ◆      ◆      ◆

となれば、当然次に疑うべきは
●フューズ切れ
メーター左側のフューズボックスを開け、一本ずつ導通検査をする。異常なし。
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となれば次に怪しいのは
●メインキースイッチ故障
取り外してみると、裏側の組み立てねじ、あろうことか2本中1本が無く、ぐらぐら動く。
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しめしめ、これは接触不良に違いない、と、見える範囲の内部の焼けが無いのを確認の上、
2箇所しっかりねじを締めてみたが、状況変化なし。
これは内部(完全分解はできない)に異常ありか?と予備の中古部品と交換してみる。

●中古予備キースイッチに交換
ひとまずメインハーネスに接続、スイッチONでパイロットランプ点灯、電圧計作動。無事通電。
やれやれ、一件落着だ、とアッパーブラケットにボルトで固定したところ、なぜか不調再発!

      ◆      ◆      ◆

単に再現性が無いのか?ボルトで固定することで何かが起きるのか?
(どう見てもアース機能はないが)
掘り下げて調べたいのはやまやまだが、既に日は昇り、作業スペースも直射日光を受けてしまい、
混乱と失意とがない交ぜになったこともあり作業者疲労困憊。この日は作業継続不可能。
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こうなると素人には電装品をひとつずつ予備のものと差し替えてみるくらいしか思いつかない。
配線図を見ながら検討することにするが、佳境のヘルメット塗装が気になり、思案する余裕無し(笑)

      ◆      ◆      ◆

状況をつなぎ合わせて考えると
◆バッテリーが消耗していた、ということは、通電はしていたはず。
◆フューズが切れていないので、回路短絡(ショート)ではないはず。
◆10V程度まで下がっていたということは、何らかのかたちで(複数多経路同時?)大電流が流れたのでは? ということはリレーの不良か?
◆メインスイッチが過熱した様子はない(当方入手以前に過熱したらしい痕跡はあるが)。
◆メインスイッチを予備に交換し、とりあえず接続しただけのときは作動した。不可解。

SSはカウルフレーム(ヘッドライト周辺)に点火系以外の電装品が集結し、
正直なんだか判らないリレーのようなものがたくさんある。
残りのモーターサイクル人生を考えるに(?)、構造を把握するにはいい機会かもしれない。
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配線図を掲載しますので、電気に明るい読者の方がおられましたら、アドバイスいただけると幸いです。
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何とぞ伏してお願い申し上げますm(__)m

Posted at 2026/08/04 16:19:52 | コメント(2) | トラックバック(0) | 整備日誌 | 日記
2026年07月22日 イイね!

参考文献紹介 ― 関東のお友達各位

先日はトルクステア氏を仲介に、ご友人諸氏とも親しく楽しい時間を過ごさせていただき、
本当にありがとうございました。

所有の有無はさておき、古今東西の理想を追求した個性溢れる「本気で造られたクルマ」が好きで仕方がない、
熱意を抑えようもなく、興味が尽きない、詳しく知りたい、できれば構造にも触れたい、
スポーツカーやバイクの本来の性能や持ち味を引き出して走らせたい、という、
いわば愛好家として当たり前のことを「本気で」行っている向きは意外に少ないようで、
それ故のお互い初対面とは思えない、楽しい時間を過ごせたのではないかと思います。
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近年は昔からのみんカラユーザーの投稿はずいぶん少なくなったように思います。

交流がモチベーション向上に大いに繋がることを実感しましたので、
みんカラ読者諸兄にも、もしかして参考あるいは刺激になることもあるかも、と、
熱心な愛好家におかれては、すでにお持ちの向きも多いとは思いますが、
当方保有の文献をいくつかご紹介したいと思います。

洋書のほとんどは海外から古書を取り寄せたものです。
その昔は非常に高価だった書籍が、通販で意外なほどリーズナブルに購入できたので、
コロナ禍までの数年間は気の向くままに入手していたのは今思えば幸い。

●アバルト関連資料
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・左は2009年 伊NADA「ABARTH all the cars」英語版(珍しく新刊で入手)。
アバルト各車の特徴、大まかな成り立ちを、車種系統ごとに掲載(これがありがたい)。
見出しの画像も掲載しておきます。
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・右はおなじみ、ネコパブリッシング刊 カーマガジン2011年1月号(古書で入手)。
フィアット傘下入り後のアバルトのヒストリーと、開発車輌の簡単な解説(判別分はコードNo.記載)は歴史を繋ぐうえで非常に有用。
【蛇足】
同社出版物が愛好家の裾野を広げた功績は大きく、特集記事はマニア度が高いものが多かった点は大いに評価したいが(特にイタリア現地取材シリーズ)、
全体を読み物としてみた場合、率直に言って筆者は少々物足りないと感じ、定期購読はしなかった。
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●フェラーリV12整備資料
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左上から
・2018年 英Haynes刊「FERRARI ENGINES」 代表的な歴代エンジンの(分解)写真集
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ブロックやヘッドのキャスティング(砂留めペイント)の様子や、特徴的な部品類が紹介されている。
但しピストンやバルブ、ベアリング類などは近年の技術で新造されたものもあることを留意ください。
組立後の写真は、模型工作の資料としても秀逸。
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・左下は2017年 講談社刊「フェラーリ メカニカル・バイブル」
国内では珍しい職業メカニックによる著述は実践的で親切。
デイトナ以降、主に80年代以降のフェラーリの「自動車としての」メカニズムや、ウィークポイント含めた扱い方、修理の要点を判りやすい表現で解説。
F1マチック解説など近代V8ベルリネッタオーナーには、メカに疎い向きほど一読されたし。
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・中上は2000年 二玄社刊「ORIGINAL FERRARI V12 1965-1973」(翻訳本)
手作り時代のV12フェラーリ ロードカー(カタログモデル)各車を、高名な研究家が詳細に解説。
特に「ベルリネッタ以外」のV12車両詳細解説は殆ど我が国唯一の貴重な資料。
カラー図版が豊富で、技術仕様スペックも掲載され、標準塗色・内装色コード、灯火類等の細部についても記載あり。
筆者含めV12フェラーリ所有の憧れを捨てきれない亡者的(笑)ファンには必携書!
絵本代わりに毎晩目を通したくなると思います(笑)
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・中下は2002年 米Iconografix刊、「FERRARI - THE FACTORY」(Ludvigsen Library Series)
モノクロページのフェラーリ創業間もない頃からの工場内写真集。
生産旧ライン(下回り作業用のやぐら組み上)の様子はじめ、部品の製造過程や素材(丸棒から切削途中のクランクシャフトなど!)、レースショップにおける製造やメインテナンスの工程も含まれていて、ファンには貴重で非常に興味深い。
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・右上は1987年 米Motorbooks International(MBI)刊 「Ferrari Guide To Performance」
著者の愛好家としての体験に基づいて、希少で特殊な車両を扱う心構えやフェラーリの構造基礎知識、工具や作業環境についての前置きの後、具体的なメインテナンスや調整(チューニング)について記載。純粋に読み物として楽しむのは少々厳しいか。
ページ数や図版が少ないので、重要ポイントを押さえるように著述されているので、ある程度以上のDIY整備経験者や職業メカニック向け。
できればメーカー資料(公式マニュアル)と合わせて活用したい。
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・右下 1983年 英Osprey刊 「FERRARI 4-SEATERS」 (Oaprey AutoHistory Series)
シリーズ生産車(カタログモデル)として、主に250GTE以降、400iまでの4シーター フェラーリ各車を総論的に解説。幻の4ドアモデル「ピニン」についてもchapter8で記載あり。
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2000年代に入ってからは、印刷・編集のコンピューター利用が進み、特に大型の写真集が多数発売されるようになりましたが、
個人的には80年代頃までのモノクロ主体の出版物は、熱烈な愛好家によるものが多く(特にフェラーリ関連)、記事のまとめ方にも迫力を感じるものが多かったように思います。

正直なところ、洋書については拾い読み的な目の通し方が殆どなのですが、
部品名など技術用語が判れば必要箇所は理解できると思います。
スキャニング(画像あるいはPDF化)してテキスト化すれば、パソコン翻訳機能を使うこともできるので、愛好家諸氏の参考になれば幸いです。

今回挙げた資料、入手困難なようでしたら、ご一報ください。
できるだけ助けになりたいと思います。

こんなものはないか、などリクエストも歓迎です。
イタリア車中心ですが、もしかすると手元にあるかもしれません。

Posted at 2026/07/22 20:17:41 | コメント(2) | トラックバック(0) | 書籍・雑誌のご紹介 | 日記
2026年07月22日 イイね!

TVRキミーラ 観察&試乗記 公開しました

TVRキミーラ 観察&試乗記 公開しました先日、みん友さんのTVRキミーラをつぶさに観察、試乗させていただく素晴らしい機会に恵まれました。

その素晴らしさを皆さんにもシェアしたいと思います。
表示順がうまく修正できないので、こちらから記事ご覧いただけます。


Posted at 2026/07/22 15:36:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | 好きなクルマたち | 日記
2026年07月22日 イイね!

TVRキミーラ 愛好家による愛好家のためのクルマ(2) 試乗記

TVRキミーラ 愛好家による愛好家のためのクルマ(2) 試乗記さて、昨日の雪辱戦とばかり、再度の試乗に臨みます。

念のため、不調の原因と思われた点火コイルの電源端子の差し込みを少しきつくして、
難なく一発始動! これなら大丈夫そう(^^)
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(写真は愛車紹介より借用)

「(インジェクションながら)冷えている時は点火プラグがカブることがあるので」
と、しばしアイドリングで暖機。少量生産車らしい特殊性を感じさせる。
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この日は幸いにも薄曇りで、直射日光の炎暑ではなく、絶好のタルガトップ日和。
エアコンを使うほどでもなく、走りを楽しむには好条件だったのがありがたい。
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(写真は愛車紹介より借用)

仲間内で走り慣れたコースがあるらしく、まずはトルクステア氏の友人のドライブで走り出す。
それほど回転を上げなくても心地よい排気音に包まれて、一般通行車の間でも非日常感いっぱい。

低く身構えたスタイルは、それほど足回りのストロークがあるようには見えないが、
太すぎないタイヤ/ホイールサイズや、サスペンション作動の良さゆえか、
突き上げなどは感じられず、乗り心地は良好。
オープントップでも車体がしなるような様子・気配は微塵もなく、強靭なシャシー構造の賜物だろう。
厚手で建付けの良いFRP製ボディの軋み音も気になるようなことはない。

    ◆     ◆     ◆     ◆

専用チューニングのローバーV8の排気音は、パイプの取り回しや集合方法によると思われるが、
ビート感を残しつつ、低音と高音が入り混じった和音の「ウォーン」と吼えるような連続音で、
一昔前のアメリカンV8改造車のような野卑な排気音や、鈍いレスポンスとは無縁のようだ。

サイレンサー(消音器)がホイールベース間の比較的前方にあるそうで、
長いテールパイプで車両後端まで導いていることが独特の共鳴サウンドを生み出しているのでは?とのこと。
そういえばホンダS500/600/800も同様の消音器レイアウトで、小さな見た目に似合わぬ吼えるような排気音を奏でることを、今書いていて思い出した。

    ◆     ◆     ◆     ◆

【余談】
ローバーV8エンジンは'60年代初頭のビュイックに端を発する、アルミブロック構造。
軽量・コンパクト・高性能で英国車に幅広く搭載されたことは読者諸兄にはご承知の通り。

TVR各車に搭載されるものは、それぞれの仕様に合わせた専用チューニングがなされているが、
資料によって記載の揺れがあるらしく、正確な仕様を把握するのは難しいようだが、
キミーラ現車に搭載されているものはスポーツカー用として好ましい特性に躾けられている。

知る人ぞ知る、この系統のエンジンがF1選手権を勝ち取った事実('66、'67年、レプコ社による改造型)は、素性の良さあってのことで、特筆すべき勲章である。

ストリートカーのエンジンで、F1選手権獲得と直接関連があるのはごく稀で、
本ビュイック~ローバー~レプコV8と、マゼラーティ3500GT系6気筒、BMW M10~12型4気筒くらいのものだろう。
(市販車フェラーリV12は、意外にもコロンボユニットはF1タイトルに届かず。BB~テスタロッサ系フラット12はコロンボユニット拡大版の330~365系V12を変形・発展させたもの。F50エンジンの基となったF92Aもタイトルに届かず)
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オーナーの信任厚い友人氏は大排気量、高出力の車両を扱いなれているのか、
当方とあれこれ談笑しながらも、臆することなくスロットルを踏み込んで全く不安を感じさせない。

山がちの地形が自然とアクセル開度を要求するのか、負荷が掛かった排気音は非常に心地よく、
軽々とエンジン回転/速度が伸びていく様子は運転の楽しさを予感させる。

ドライブコースは市街地の間ではあるが、よく整備されて道幅も広く、流れもスムーズで快適。
何より片側二車線の右側を空けるマナーは素晴らしい。

街路樹や背景の山の緑が美しく、遠出せずとも適度にスロットルを踏み込んでスポーツカーを楽しめる環境は羨ましい。
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郊外の広い道路で、いよいよ運転席を交替してもらう。

助手席同様に狭苦しさはなく、程よいタイト感に包まれた印象。
足元はペダルをまとめて踏んでしまうような心配もない。

ステアリングホイールは殆ど垂直に近く、チルト機能もあり、メーターは見やすい。
シート位置をペダルに合わせると自然な姿勢が取れ、ステアリングを切っても手が伸び切ってしまうこともないのは、さすが"実戦派"スポーツカーで、嬉しくなってしまう。
(概念として、ステアリングが垂直に近いほどスポーツカー寄り、寝ているほどGT寄りの運転姿勢)

    ◆     ◆     ◆     ◆

謹んで(?)運転席に滑り込む。間口が広く、乗り降りは容易。
クラッチはそれなりに踏み応えがあるが、渋さはなく扱いやすい。手入れの良さが窺える。
繋がる位置は比較的奥で、実ストロークは短めなのが嬉しい(国産スポーツは概して長目)。

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(写真は愛車紹介より借用)

同様にストロークが短いシフトレバーも操作に手応えはあるが、節度があり、遊び(ガタ)は無く、
いかにも高精度の機械を操作しているレースカー感覚。シンクロも強力そうだ。
ばねやゴムで過剰に中立位置に戻そうとするような、お節介な反発力が少ないのも好印象。
(これには工夫があるそうです)

チェンジレバーとクラッチペダルの操作感・操作力、スロットルレスポンスのマッチングが良く、
変速操作は自然なリズムで心地よい。
ペダル高さの段差も少なく、慣れればダブルクラッチを使ったヒール&トウを決めまくって走り回れそうだ(笑)

    ◆     ◆     ◆     ◆

独特のエンジン音/排気音には高揚感があり、運転者をヤル気にさせる。
3000rpm以下くらいでも、それなりに回しているようにも聞こえるのが不思議。
踏みこんでいくと高音優勢に音色を変えながら、軽々と吹け上がり、速度を乗せていく。

借り物かつ市街地周辺の一般道なので、本領発揮には程遠い走り方だったが、
トルクで速度を乗せていくというよりは、トルクを利して回転に比例して出力が増していくような、
いかにも実戦的なスポーツエンジンという力強さは、筆者には理想的に思える。

但し、重篤な不調というほどではないが、信号発進や交差点右左折など、
アイドリング近辺から負荷を掛けて踏み込んでいくような場面では、
一瞬ボボボッとエンジンが不平を漏らすようなことがあった。
前日のエンジンストールの影響か、点火プラグ8本の中に1~2本燻っているものがあるようにも思われた。対策することでさらに調子が上がるに違いない。恐るべし(笑)
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当方のユーノスよりは少し横幅があるのを感じるが、不安感はない。
普段軽バンを足にしている筆者にも大きなクルマを運転しているような印象は微塵も感じさせず、
着座位置は低いが、長いノーズにも不思議と見切りの不安などは感じない。

サイドミラーの視界も意外なほど良好で、膨らんだリヤフェンダーがさりげなく映り込んでいるのもいかにも高性能車らしく、気分を盛り上げてくれる。

ステアリングはパワーアシスト付きながら、やや小径化されていることもあり適度な手応えがある。これまたスポーツカーらしい実感を伴うもので、重すぎて切り遅れるようなこともない。

ステアリングギヤ比はかなり機敏な設定のようで、ステアリング舵角は少なめでも挙動はごく自然。
想像以上に曲がり過ぎて切戻したりするような過敏さは、当日試した範囲では全く感じられず、
確かLSD装備の筈だが、小回りを拒むような曲がりにくさも筆者には感じられなかった。

運転の各動作にはある程度の力を必要とすることは確かだが、特別な筋力を要するほどではなく、
却ってその手応え・足応えや響く排気音が、運転のリズムを取りやすくしているように感じられた。

試すには至らなかったが、挙動や接地感に不安はないので、
まだまだスロットルを踏み込んで、コーナー出口に向けトラクションを掛けていけそうだが、
市街地近辺としては速度が上がり過ぎてしまいそうなのが悩ましいところだろうか。
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試乗コースのロケーションや交通事情の良さ(渋滞には遭わなかった)という要素もあるが、
乗り心地の良さ、内装の造りの面白さや居心地の良さ、視界の良さ(前方、ミラー視界)、
レスポンスが良く高揚感のあるエンジン特性、低回転~高回転まで楽しめる排気音色、
操作感の一貫性、クルマを小さく感じさせる優れたハンドリング、と理想的な要素が満載で、
少なくとも筆者にはやせ我慢の必要はなく、正直なところ、いつまでも運転していたいと思った。

これ一台で移動・輸送のすべてを賄うことはできないだろうし、
故障や不具合で乗れない時間や、部品調達の手間、維持費の出費はある程度覚悟が必要で、
基本的に自分で手入れをするとしても、頼れる修理工場・メカニックの存在なしでは少々心細いが、
前の記事で書いた理想追求的設計や、造りの良さと合わせて、所有出来たらどんなに素晴らしいだろう。

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知らない土地の慣れない道路、初めて乗るクルマにもかかわらず、
ある程度気構えは必要でも運転操作に違和感が無く、
タイヤがどこを通っているかが手に取るようにわかるような安心感というか、
狙った通りのラインを描けるような信頼感をもって運転できたことは、
トルクステア氏はじめ歴代オーナー・整備者の改善の効果とともに、
当時のTVRの設計や工作、チューニングの優れた素質を物語っていると思う。

手前みそながら、飛ばし勝手の良さは、Vツイン ドゥカティに相通ずるものを感じた。

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(写真は愛車紹介より借用)

鍵は、造り手の熱意と、"意気に感じた"ユーザーの熱意の融合だろうか。
高性能車というのは世の中に星の数ほど存在するが、
「愛好家による、愛好家のためのクルマ」と称えたくなる車両はどれほどあるだろうか。

長く保有していると、愛憎半ばすることもやむを得ないとは思うが、
首都圏ながら車両保有環境も良さそうで、山間路にも程近く、この手の車両を楽しむには最高のロケーションのように思える。

今後の改善プランなど、いろいろと手を入れる楽しみも残っているそうで、末永く楽しまれることを祈りたい。

Posted at 2026/07/18 18:59:52 | コメント(1) | 好きなクルマたち | 日記
2026年07月22日 イイね!

TVRキミーラ 愛好家による愛好家のためのクルマ(1) 各部観察

TVRキミーラ 愛好家による愛好家のためのクルマ(1) 各部観察先日、ヤマハTXミーティングにゲスト参加のため関東エリアへ「出張」。
にわかに数日前に思い立ち、みん友の「トルクステア」氏に訪問を打診したところ、急にも拘わらず二つ返事で快諾!
先日作製した遮熱板の効果確認ができるとばかり(?)勇躍ドゥカティでお訪ねしました。


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幸いにして当日は絶好の二輪日和といいたい晴天に恵まれ(暑すぎるほど)、
氏からは「ぜひTVRを試乗してみてください」と、飛び上がるほど嬉しいお申し出をいただいていたので、
プロテクター付きウェア&レーシングブーツでは不味かろうと、着替えと運転用の靴持参でやる気満々(笑)シングルシート内に格納)

   ◆     ◆     ◆     ◆

間近で見る機会はまず無いTVRキミーラ。ラインアップ中ではGT的味付けのようだ。
各部を拝見して、あらためて凝った造りに目を見張った。

下のレストア中車両の写真を見れば、恐るべき素性・造りの良さに驚かされるであろう。
全くもってロードカーとは思えないほど!
レースカー的スペースフレーム・足回りや、思い切り後方に寄せられたエンジン、
ことにサスペンションアームやリヤホイールアップライトなど、強度を重視しながらも、
徹底したレーシングエンジニアリング由来の構造はお判りいただけると思う。
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(画像はWebからの借り物)

あらためて氏に言われるまで気付かなかったのが、意表を突く排気管の取り回し。
エンジン前に見える、一見吸気ダクトか何かのような極太配管がそれである。
(写真は愛車紹介より借用)
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左右バンクの排気ポートから出た各ブランチが、車両前方(!)に向かって集合、
前述のエンジン位置ゆえの、広大なラジエーター~エンジン前面間のスペースを活用し、
超大径の触媒内蔵コレクターを介して車体中央部下を通す、奔放ともいえるアイデアには驚愕の一言!
(ステンレス製排気コレクターは、TIG溶接の非常に美しい仕上がりでした)

引き換えにエンジンルーム内の熱対策にはメーカー自身や歴代オーナーの苦心が窺え、
現車は巧みに遮熱板や廃熱ダクトが追加されるなど、美観を損なわない工夫がなされ、
中でも造りの良いラジエーター/シュラウドは氏の下で手を加えられた部分とのこと。
これらを挙げるだけでも、愛されて大切に育てられてきた個体であることがわかる。

エンジンフード左右端には放熱スリットというよりも"穴"が存在し、
出自(クラブレースカー)を物語るようである。
250GTOのフロントタイヤ後方のスリットをも思わせ、女性のドレス姿のようでもある。

   ◆     ◆     ◆     ◆

エンジン周辺や車体の造りと同じくらいに感心したのが、内装の凝った造り。

ドアハンドルが無いことから、電磁スイッチで代用されることは想像できたが、
その気付かれにくくさりげない位置には、そのセンスに脱帽。
ちなみに室内から開ける際は、センターコンソール上のアルミ製ノブ(左右共用)を回して行う。
これまたアイデアとセンスの良さにはただただ感心するばかり。
意中の女性をエスコートする際など、たいそう喜ばれるであろう(笑)

   ◆     ◆     ◆     ◆

建付けの良いドアは比較的少ない張り出しで大きく開き、
低いコクピットの乗り降りは想像以上に容易で、必要以上にやせ我慢を強いられず、
"スポーツカーを楽しむ"ということを造り手が十分配慮していることが窺えて嬉しい。
当時の社主、ピーター ウィーラー氏が熱心なスポーツカー愛好家であったことが鍵になっているだろう。
(Wheelerというファミリーネームがまさに名は体を表し、カッコいいというより、羨ましい(笑))

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(写真は愛車紹介より借用)

乗り込むとアルミ削り出し(ヘアライン仕上げ)の操作ノブが目に入る。
内部には照明が入るものがあり、一体どんな凝った製法・構造なのか?と、これまた驚かされる。
トルクステア氏によると、各操作系の作動を当時('90年代)の技術で実現するために、
裏側にはたくさんのリレーが組み合わされているそうである。
ちなみにシフトノブはねじで高さを好みや体格に合わせて容易に調整可能。

室内(助手席トーボード奥)にフューズボードが配される様は、往年のフェラーリレースカーを思わせ、
バッテリーも共に置かれる(!)のは重量配分や配線短縮(=給電効率改善と軽量化)を考慮していると思われる。
氏によると、この辺り(配線見直し等)は大変なご苦労を経て、安定した作動に至ったとのこと。

   ◆     ◆     ◆     ◆

低い座面でパッドの薄いシートは、過剰で無粋なサイドサポートの張り出しも最小限。
掛け心地はソフトで心地よいもので、特別な時間を過ごすことの意味を教えてくれているようだ。
但しその形状は長時間乗車では筆者には合わないかもしれない。
取り付け角度や形状修正などはオーナー各自が手を入れていくべきところと感じた。

   ◆     ◆     ◆     ◆

コンバーチブルトップはこれまた凝った構造で、天井部分は実は軽量FRPパネル(文献によるとカーボンケブラー複合材!)に幌生地を貼り込んだ別部品(=ハードトップ)になっている。
ゆえにタルガトップ的な開け方が可能(その状態で試乗)なのが粋である。

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(写真は愛車紹介より借用)

取り外した天井は、面積も容積も大きなトランクルームに幅ギリギリで縦に収まるようにできている。但し一人で着脱・収納するのはかなり大変と思われ、無理に挑戦しないほうが吉。
(ちなみにトランクルーム内には薄型のアルミ製燃料タンクが前方に収まり、あたかも当然のように重量物を少しでも車体中心に近づける配慮がされている)

タイトル写真でリヤスクリーン越しに見える、ロールバー支柱のような部分は、
アルミ無垢材を削り出して造られた何と関節を持つ構造の幌骨になっている。
天井部着脱のロック機能も兼ねていて操作はわかりやすく、これまた発想に感心させられる。
(ただし雨天時の耐リーク性については検証していないので、念のため)

   ◆     ◆     ◆     ◆

サイドウインドウの先端は実は窓昇降時のガイドで、
三角窓のように見える部分は"支柱"で、ガラス内側に存在するのが面白い(これもアルミ製)。

美しい曲面のウインドウは、TVRとトリプレックスのロゴが入る専用品であることも記しておきたい。
諸兄お察しのようにTVRの出自はクラブレーサーを路上走行可能としたような、
マニア度最右翼のスパルタンさを旨とした武闘派バックヤードビルダーではあるが、
'70~'80年代の混迷・低迷期を経て、P.ウィ―ラー経営時代のTVR車両群はそれを脱して、
世界でも稀な「本格レースカーを母体とする、ホットな愛好家に向けた高級硬派スポーツカー」なのである。

レースカーのエンジニアリングと、華麗で優美な内装、ボディスタイルの組み合わせ。
上記の通りスパルタン一辺倒ではない、古典的で洗練されていても乗用車的"所帯臭さ"など微塵も感じさせない造りは、
表現は違えど現代のパガーニやスパイカーにも通ずるものだろう。
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幼年期から古今東西の名車たちに憧れ続けている、分不相応なマニア(=筆者)目線で言わせてもらえば、
造り手が「高額の対価を支払うオーナーの喜ぶツボと、"遊び方"を心得ている」というところだろう。

手元に宝物を置き、理由はともあれ自身でメカを検分できる氏とご家族が羨ましい限りだ。

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前述のようなコクピットドリルの後、いざ試乗に出陣、となったが、
予期せぬエンジンストールの不具合発生!
簡単な手入れでひとまず息を吹き返したが、帰還できなくなる事態は避けたいので、
大事をとってひとまず試乗は中止。

氏は「せっかく来てもらって・・・非常に不本意」と恐縮されるが、
当方は「むしろ得難い貴重な体験で、却って面白い!近所一回りでも片鱗は窺えたので」
との応報で、
その後も食事をしながら、自動車にまつわる歴史や文化論、部品愛好論や、整備・チューニング論&実践談披露などなど、
幅広い方面に愛好家としての歓談は尽きることなく、ますます意気投合!(笑)

筆者が「差し支えなければ明日また来ていい?」と打診すると、「喜んで!」との応報で、
まるで新たに友を得た小学生の如し(笑)
価値観を共有できる嬉しさはマニア諸氏にはお察しいただけることと思う。
めでたく翌日、再度の訪問(雪辱戦)を約して、ひとまず氏とキミーラの許を後にしたのでした。

ということで、試乗記は次回に続きます。乞うご期待!

Posted at 2026/07/13 22:43:31 | コメント(1) | 好きなクルマたち | 日記

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「@ROTARY OF FAME様 当家の砂利敷き通路脇のブロック塀にセミの抜け殻があり、一体どこから出てきたのかと不思議に思っています。」
何シテル?   08/04 18:26
灸太郎くん(キュウタロクン)です。 職業・思想・信条・立場など違えど 共通の話題で交流できるのは良いですね。 記述は残ることを意識しています。 ...
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