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灸太郎くんのブログ一覧

2025年03月29日 イイね!

DUCATI SSの整備【40】パイロットジェット再変更他 煮詰め作業

DUCATI SSの整備【40】パイロットジェット再変更他 煮詰め作業先週のショートツーリングで浮かび上がった問題点に対処していきます。

●燃料消費過大対策⇒パイロットジェット変更(#52.5⇒#50)
(タイトル写真は手持ちの番手違いパイロットジェットの保管容器)

重かった排気音質が、アイドル時から角が取れてマイルドかつ軽快になった印象。
試運転をすると、吹け上がりも以前より軽快になった。
パイロットスクリュー戻し回転数は、一般的な1と1/2程度となった。

空燃比、あるいは燃料霧化の具合が変わったゆえと思われるが、スロットルON/OFFの瞬間的なツキが改善したようで、
タイミングを取り辛かったアップシフト、駆動系バックラッシュを使って瞬間的に容易にできるようになったことも、運転の楽しさを大きくしている。

燃料消費は様子を見る必要があるが、パイロット系はほぼ確定と思われる。
現状の低速域で開けやすい状態でしばらく走り込んだ後で、中高速域の調整に入りたい(メインジェット選定煮詰めは公道では不可能だが)。

※現車は純正エアボックス+K&N純正エレメント型フィルター+STDカム+インマニ/ポート合口段差除去+若干のポート加工(インマニ側から覗いた範囲。詳細不明)という仕様。
900SSの標準パイロットジェットは#42.5らしいので、7.5番上げたところが現状で一応のベストとなった。
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【余談】
ドゥカティ発行のワークショップマニュアルは、キャブレターの構造原理に多くのスペースを割いているが、具体的な記述が少ない。
同じ形式のキャブレター装着のヤマハTDM850(4EP1)のサービスマニュアルを入手して目を通してみたが、XZ400のような構造解説までは記載がない。
この当時の日本はすでに、構造を理解して対処を考えるような整備は要求されない時代になっていたということだろうか。

それはともかく、ヤマハ発行の資料はパーツリストも同様だが、記載の不備や誤記が多く、参照すると却って混乱させられそうだ。イラストにしても、例えばホンダの場合、遥かにクリアで見やすい。

サービスマニュアルのキャブレターの項において、筆者がすぐに気付いただけでも、
〇部品名が「パイロットエアスクリュー」と記載されている(パイロットスクリューが正しい)。
〇二つあるパイロットエアジェットが図と表では逆に記載されている。
〇セッティング表「パイロットスクリュー 2」との記載では何を意味するか分からず、
 別のページには「パイロットエアスクリュー標準戻し回数 3」とある。作業者は戸惑うこと必須。
SSやモンスターは出先でもアイドリングさせながら微細に調整できるが、TRX/TDMの場合はどうなのか?日常の使用において、いちばん重要な調整箇所なのだが…
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筆者自身、職業として印刷物の編集に関わっていて、「顧客(ユーザー)目線」を常々意識するように心がけているが、それでも後から気付くことは往々にしていろいろとある。
重版の際に修正されているとよいのですが。。。

製造・販売者側、あるいは執筆・編集者の一方的な「判るであろう」という思い込みや慢心、技術理解不足や、文章力や語彙の不足が、読者のニーズに合わない説明書を生み出す原因となる。

パソコン関連品や電化製品の説明書などで、表記の揺れ(部品名や機能など)や文章の不備がゆえに理解不能で、たびたび混乱させられるのと同様である。

筆者は自動車関連ならばある程度予備知識と好奇心がある分、想像を働かせることはできるが、
例えばパイロットスクリューとパイロットエアスクリューでは機能はまるで違う。
(調整する(弛めるほど流量が増える)対象が燃料量なのか、空気量なのか)
経験の浅い作業者ほど頼りにする必要がある、整備の根拠となる重要資料なので、本質的な部分のケアレスミスは許されず、車両設計者が最終責任をもって校正してほしいものだ。

※苦言を呈しましたが、ヤマハTRX/TDMのパーツリストがあると、ヤマハ経由でミクニBDSTの細かな部品単位で発注できるので、SS/モンスターのDIY派オーナーには入手をお勧めします。
但しTPS(スロットルポジションセンサー)や加速ポンプの有無、ジェット類など、細部の違いはあるので、あくまで参考レベルです。
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●ステアリングステムベアリングを、ほんのわずかに締め込んだ。
時計の目盛りでいうと1~2分程度。
調整後、スタンドから降ろしての押し歩きで、わずかなコトコトという感触がなくなった。
走らせてみると、舵角の入り方にはほとんど影響はないようだ。
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わざと路面のギャップや継ぎ目を拾って走ると、以前と大きな変化はないが、コツコツと響くような感触が減っている。以前は僅かにガタが出ていたようである。これもひとまず確定。

ドゥカティはシートにどっかり座り込んだ”お地蔵さん走り”では「曲がってくれない」印象を受けるかもしれないが、
いわゆる肩と腰を入れる、身体の動きを先行させるような走り方をすると、積み重ねた整備の甲斐もあり、思うような動きになりとても楽しい。
整備も走りも「再現性」が重要ではないかと考える昨今である。

※一度分解整備・十分に給脂しておけば、アッパーブラケットを浮かせるだけで簡単に調整できるので、こまめにベストの締め具合(ガタが出ないぎりぎり軽い締め付け)を狙って手を入れたい。
ハンドリングが不調のドゥカティなど、本来の魅力の半分以下しか味わうことができないだろう。
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●フロントブレーキの摩擦面(ローター・パッド)を脱脂。
ベアリングからしみ出たグリスが摩擦面にも付着している可能性があったので、
パッドを外し、ホイールは浮かせて、摩擦面をパーツクリーナーを染ませたウエスで拭き取り。

特に制動力に変化はないが、状況から念のための処置。
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【対処後の試運転の印象】
試運転中は遅いクルマに詰まってしまうことがしばしばだが、やむを得ず後ろについて一定速度を維持する場合も、
30Km/h以下の場合(=ローギヤでパイロット⇔メインノズルのキャブレター領域切り替わりの回転域らしく、排気音がばらつく)を除けば以前に比べて心地よい。

ドゥカティVツイン特有かもしれないが、スポーツ走行用に回転部マス軽量化などで吹け上がり/回転落ちが俊敏になると、市街地走行などで一定速度を維持するのが難しくなり、遅いクルマに追従するのが大変な苦痛になるが(スロットルON⇔OFFを定期的に繰り返す走行パターンになりがち)、メーカー標準状態はその点も配慮されているのかもしれない。

現在の筆者の運転スキル・乗車環境には、現状のセットアップが心地よい。
さほど飛ばさなくても走らせること自体が楽しく感じられる。
運転者が齢をとったせいかもしれない(笑)

Posted at 2025/03/31 23:48:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 整備日誌 | 日記
2025年03月28日 イイね!

DUCATI SSの整備【39】シート座面加工② パッド貼り付け開始

DUCATI SSの整備【39】シート座面加工② パッド貼り付け開始具体的な手順をある程度は考えてはいたものの、未経験のことをするのは気が進まないもので、
シートを分解してしばらく放置していたのですが、Webで色々見ているうちに「何とかなりそうだ」という気がしてきたので、屋外作業ができない時に着工しました。

貼り方によっては、荷重の掛かり具合で剥離してしまったり、貼った部分ごとに硬度が違って違和感が出ないか?という工法上の問題点と、
どんなクッション素材を選べばよいか?というところが気になっていました。

貼り方については、できるだけすき間なくクッション材を貼り付けて成形し、最後に一枚薄手のクッションシートを上から被せるように貼り付けてから表皮を張るという手順でできそうです。
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ということで、手持ちの「セルローススポンジ」ウレタンゴムフォームと思われる、10mm厚位のものを切り出して、
まずは左右の幅を広げるように側面を貼ってみました。
切り出し作業は大まかにマーカーで線を引いて、金切りばさみで切り出し。
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750F1愛用時代に試してみるつもりで用意してあった古いもので、少し表面が風化して黒い粉が付着するのですが、側面ならば
たいした荷重は掛からない気がするのでとりあえず試してみます。

接着は合成ゴム系のG17を使いましたが、多孔質の素材ゆえどんどん吸い込まれてしまうようなので、写真の手持ちの小さなチューブ(冷蔵保存していた使いさし)では到底足らず、中サイズを買ってきました。

続けて端切れを使って、上面につながるところを貼ってみます。alt
曲率のきつい部分なので、継ぎ目に放射状にすき間ができないよう、端部は斜めになるようにカットして、ボンドのはみ出しは気にせずなるべく多めに塗布して、接着していきます。
すき間や隅の不足部分は、切れ端を使って貼りこみます。

できるだけ左右対称になるよう、目安となるおよその中心線を引いて、そこからの距離をなるべく揃えます。
貼り直しができないので慎重かつ大胆に作業を進めます。
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残る天面にも10mm厚のクッション材を貼り付けてから、実走の上で粗削りします。
カマボコ状の断面でなく、できるだけ平らな形状にするつもり。

先の記事でも触れた、SS900ieのシート形状を参考にしてみたいと思います。
成形しながら表皮なしの状態で随時試運転をして形状を決めていくつもりですが、
削り粉やはみ出したボンドが付着しそうなので、オーバーパンツ着用での試運転となりそうです。

【追記】
現状でとりあえず車体に載せて跨ってみました。
ショルダー部分が盛り上がっているので、中央部にお尻を載せると凹む、’70年代国産車の大きなシートに座る感じ(笑)
追加分のクッション材(5mm厚と10mm厚、大面積で安かった!)と切削工具を発注したので、来週の作業が楽しみ♪

Posted at 2025/03/28 16:15:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 整備日誌 | 日記
2025年03月27日 イイね!

DUCATI SSの整備【番外編3】シート重量比較

DUCATI SSの整備【番外編3】シート重量比較シート加工に際し、シート形状を模索・比較して、重量計測を行ってみました。

ウレタンフォームには個体重量差があると思われるのと、
純正シートとシングルシートを比較する場合、
★左右サイドパネル★シートロック部分の天蓋★グラブバー
の3点を合わせて計測する必要があるので、あくまで参考値です。
(100g未満は50g単位で四捨五入)
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●900SS純正ダブルシート(シート単体)=約1.95㎏(参考値)
 ※シングルシートと比較の場合、
 ★左右サイドパネル★シートロック部分の天蓋★グラブバーも含めるのが妥当。
よって参考値ですが、思いのほか軽い。
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●900SL純正形状(コピー品と思われる)=2.85Kg
 かなり頑丈なクロス貼りハンドレイアップFRPシングルシート。塗装済み。
 (シートパッドとマウントブラケットは900SL(2型以降)純正品。ストッパーパッドは無し)
 ※900SLオリジナル品は射出成型FRP(=短く切ったガラス繊維を混ぜた液状プラスチックを金型に流し込んで成型。歴代コルベットのボディと同じ製法)の筈なので、本品と重量差はそれほどないと思われる。
 ※シート高は標準ダブルシートとほぼ同等で、シート上面は平ら。
デザインに嫌味はないが冒険要素もない、ごく穏健な形状。本個体は塗り分けでうまく軽快感を演出し、コンパクトに見せている。
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●”916”形状の社外シングルシート=2.45Kg
 (マット貼りハンドレイアップFRP。塗装済み)
 座面はFRP底板+発泡クッションシート。
 ※座面は標準ダブルシートよりも2~3㎝ほど低く、クッションも薄い。
筆者にはシートカウル単体の形状よりも、シート下サイレンサーと組み合わせた916の姿の印象が強い。 
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●SS900ie純正ダブルシート(シート単体)=1.95Kg(参考値)
 ※シングルシートと比較の場合、
 ★左右サイドパネル★シートロック部分の天蓋★グラブバーも含めるのが妥当。よって参考値。
外装デザインの好みが分かれ、比較的人気薄に終わったテルブランチによるSSieシリーズ。
みんカラ読者諸氏には、マツダNBロードスターのような存在と思ってもらえばよいと思う。
スポーツバイクとしての機能性は高く、座面が広いが鈍重に見えないシート形状は加工の際の参考にしたい。
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【測定結果から】
●社外品ストリート用FRPシングルシートの場合、純正ダブルシート+周辺部品とほぼ重量差なし。
軽さを狙うならレース用FRPシートカウルをなるべく高めにマウントし、できるだけクッションは薄く。

●ハンドレイアップFRP(手貼り成型)の場合、
積層回数(=厚さ)や、樹脂塗布量(作業者の技量による)、ガラス繊維の芯材がマット(布団のような綿状糸状に撚った不規則な方向性のガラス繊維を帯状にまとめたもの)かクロス(布状に織ったもの)かで、かなり重量差がある(裏面を見れば判別可能)。
複雑な形状でもメス型に貼りこみやすいのはマット貼りだが、割れ(裂け)に対しては、同じ重量ならクロス貼りの方が強度が高い(レース用FRP製品は最少限積層のクロス貼り成型)。
最近は補強のためマウント穴周辺だけ強度のあるカーボンクロスを貼りこんであるものも多いようだ。

●シート加工よりも手軽な社外品シングルシートへの交換を考えたが、
好みの形状で、できるだけ軽量、希望するシート高/座面形状かつボルトオンのものは見つからないので、ひとまず純正ダブルシート加工で求める機能・美観を追求したい。

Posted at 2025/03/28 00:41:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年03月26日 イイね!

DUCATI SSの整備【38】シート座面加工① 分解と構造観察

DUCATI SSの整備【38】シート座面加工① 分解と構造観察操縦性改善と、筆者の体型に合わせて快適性向上のため、シート座面を嵩上げしつつ、幅も拡大して、表皮も張り替えたいと思います。
手持ちの表皮の破れている予備シートを加工します。
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【シート分解】
シート表皮はシートベース裏面に回り込んだところで、タッカー(大型のホチキス)を使って留められているので、一つずつ抜き取って剥がします。
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前の方は打ち込まれたステープルが錆びていて、抜き取る途中で折れてしまいました。
折れ残った部分が触った際に引っ掛かって不快かつ危険なので、片歯ニッパーでつまんで引き抜きました。

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表皮を剥がしたところ。
前端部分の縫い目や、下側角の表皮破れ部分から水が滲みた跡がありますが、
風化や割れなどはなく、素材としては申し分ない状態。

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シートベースは運転者とパッセンジャーの間の段差部分に”堰”が盛り上げられて、変形に対処しています。
前後それぞれに沈んだ際のエア抜き通路が設けられているのも興味深いです。
筆者は他では見たことがない構造です。

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【余談】
この構造を見て思い出したのですが、巷のボーソー仕様バイクの高く背もたれ形状になった”3段シート”、
あれはしっかりした金属やFRPなどの芯が入っていないと、もたれた際に折れてしまうと思うのですが、どうなっているのでしょうね?(笑)
”識者”の方のコメント欄へのご教示をぜひともお願いしたいところです。

もっとも、背もたれに思い切り体重を預けてしまうと、フロント側が非常に軽くなってしまい、かなり危険な状況になるような気もしますが、
不足する前輪荷重を補うため、”本格派”は思い切り前方かつ上方に、ヘッドライトごとカウルを無理やり装着(光がぶれまくっていたりする(笑))しているのかも??
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内部のウレタンは、外周寄り部分をぐるりと樹脂製のシートベースに接着されていたようでしたが、すでに劣化して剥がれていました。
再度接着するため、シートベースの接着剤をパーツクリーナーで拭き取りました。

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シートベース裏面。左が車両前方です。左端の爪のような部分(2か所)がフレームのクロスメンバー部材の下に差し込まれ、先端部の位置決めを担います。

そのすぐ下に見える長方形部分と、右へ行った中央付近の丸い部分(ゴムキャップ)、さらに右へ行ってタワー状になった部分の3点ずつ(左右計6点)で、フレームパイプの上の2名分の乗員の荷重を支えます。
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別個体・同一車種フレームに載せたところ。
左右3ヶ所ずつでフレームパイプが乗員の荷重を受けます。
シート後端部には円錐状のフックがあり、車体側のラッチ(取り外されていますが)に差し込まれて固定されます。

高くなったパッセンジャーシート下は空洞で、トレイ状のリヤフェンダーとの間には思いのほか荷物がたくさん入ります。
300mℓペットボトルくらいはラクラクで、二人分のお茶とお弁当くらいは入りそうです(笑)

取り外しはキー(イグニッションやタンクキャップと共用)でロックを解除するだけのクイックリリース式です。
1ヶ所もねじで留める部分はないにも関わらず、がたつきの無い、よく考えられた構造です。

この辺りの合理性に、筆者は「さすがドゥカティ、素敵♡」と”萌えて”しまいます(笑)
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純正のウレタンクッションに、発泡ウレタンや発泡ゴム系のシートを接着して整形し、
車両に装着、試運転をして形状を修正し、最後に薄いシートを被せるように貼り付けるまでを筆者が行い、表皮の縫い合わせパターン原案も考えます。
見映えを大きく左右する、表皮作製と張替え作業は、本職に委託するつもりです。

Posted at 2025/03/27 16:55:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年03月26日 イイね!

DUCATI SSの整備【37】ショートツーリングで現状性能確認

DUCATI SSの整備【37】ショートツーリングで現状性能確認さて、タイミングベルト交換を終え、現状のコンディションとパフォーマンス把握を兼ねて、
お誘いいただいたツーリングに途中まで同行させてもらいました。

写真は無事”生還”後、ねぎらいの気持ちで、汚れっぱなしだったホイールを久しぶりに掃除してやったところ。
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高速道と国道バイパスを乗り継いで某「道の駅」まで、ここに書けないほどの結構なペースでノンストップの走行でしたが、
キャブレター(パイロット系)のアイシング以外は特に不具合はなく、ここ数年の新鋭機種群に問題なくついていくことができました。
整備のための時間と労力を除けば、車両購入費とパフォーマンス比はバツグンです♪

調子を見るため近場をウロウロしていただけだった現車で、初めて6速ギヤを使ったように思います(笑)
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【気付いた点】
●ETC機器には不具合なし。時折パイロットランプが点滅していたので不審に思い、電源コード接続を見直しておいた。
=ぶっつけ本番でのゲート通過だったが、不具合だったら面倒なことになっていただろう(笑)

●ヒーターグリップのありがたみを実感。強弱5段階中、弱から2番目で十分な暖かさ。冬場はもうこれ無しでは乗れない(笑)
欲を言えば、グリップに大きい凹凸(引っ掛かり)があると操作時の握力が少なくて済むだろう。
夏場は以前愛用していたホンダRS500用を使いたいが、今や廃番らしく「類似品」(笑)を使おうかと思案中。

●アイシング再発。気温10度以下、60Km/h程度以上でスロットル開度が小さい走行パターンの場合、スロットル全閉でストールする。再始動は問題なく、少しでもスロットルを開けていれば高めでアイドリング維持は可能。
=道中随時のパイロットスクリュー調整を想定し、防風板を装着していなかったことも一因か。
そろそろ乗るたび道端でのキャブレター”ご機嫌伺い”は卒業したいところ(笑)

●燃料消費過大。ツーリング前に残量警告灯点灯で燃料補給したところ、10Km/ℓと判明。
以前愛用した900MHRや750F1、TX650では一般道・市街地走行時は概ね20Km/ℓ程度だったので驚きを禁じ得ない。
なお、この日のツーリングの燃料消費は、13Km/ℓ程度で、アベレージ速度は高くとも、巡航状態になればスロットル開度は殆どの場面で1/2以下と思われる。
=低速・ゴーストップの多い市街地区間ほど燃料消費が多いようで、前回交換したパイロットジェットが吐出量過大と考えるのが妥当と思われる。仕事が一段落したら#50を試したい。うずうずしている(笑)

倒立フォーク&高強度・剛性フレームと、下半身で押さえやすいシート幅・タンク形状・フットレストの位置関係、大幅に進化したラジアルタイヤは、750F1と比べればほとんど不安感がない。
ただし、時折路面の継ぎ目やギャップで前輪側の進路が影響を受ける場面があった。
=ステアリングステムベアリングをぎりぎりまでゆるく組んでいるため、レース打ち替え後の走行で若干でも馴染みが出て、微小なガタが出ているのかもしれない。少し増し締めで様子を見たい。
筆者は操縦性の中でもリーン開始時の舵角の応答性を最重視しているので、ある程度路面からの影響は受けやすいと思われ、ある程度はやむをえないと考えている。

●80Km以上の速度域で、車体がリフトし動きが軽くなる感覚がある。
不安感はないが、前述のフロント側の落ち着きのなさの一因かもしれない。
=当日は高めの速度域を想定し、上半身は革ジャケット、下半身は冬用オーバーパンツ+ショートブーツ着用。不快なバタつきは感じなかったが、オーバーパンツは多少リフトの原因になったかもしれない。
=純正ハーフカウルの場合、外からは見えないが左右のサイドパネルを結ぶ翼断面のブリッジが存在する。現車には付属していなかったため、当日含め今まで装着していなかった。
部品自体は保有しているので、装着状態での挙動を確認してみたい。
(この翼断面ブリッジを紛失している車両は多いようだ)

●フロントホイールベアリングからグリスが滲み出した。ブレーキローターを汚す手前で拭き取った。
=以前シールを外し、洗浄・給脂した際、目いっぱいグリスを詰め込んだせいと思われる。
かなり以前に県内某ショップお勧めだったEPLグリスを使用したが、根拠となる性質表示がなく、ちょう度(オイルでいうところの粘度)あるいは耐熱性が高速走行には適さなかったのかもしれない。
ちなみに滲みだした状況は見事に錆色の放射線状で、帰宅後リフトアップしてみると以前よりも前輪が軽く回るようになっていた。EPLの謳う「金属改質効果」あるいはラッピング効果があったのかもしれず興味深い(本来はベアリング交換するべきところである)。さらに様子を見たい。

●シート座面とフットペグの距離が近く、曲面形状ゆえ一番低い位置に着座位置が制限されてしまい、かつ幅も狭いため、太腿裏の血行が悪くなり、腰も痛くなる。
筆者の体型では両足ともかかとまで地面に着いて膝に余裕があるので、帰路では信号停止時の都度、跨いだまま地面に立って、シートからお尻を浮かせていたほど。
以前友人が試乗した際に指摘されていて、彼は「ペグを下げたい」といっていたが、あまり下げるとコーナリング時につま先が接地するのと(750F1で経験)、シート上での体の移動に支障が出るので、
むしろシート座面を上げ、運転者が車体重心に対し、より高いところに位置することで車体のコントロール性を高めた方が、乗り心地も、スポーツバイクとしての切れ味も、よくなると思う。
=表皮が破れた予備のシートがあるので、アンコ盛りをするべく準備中。
コントロール性重視で、シート座面を高く・特に後部を幅広く・全体にできるだけ平らな形状で、かつ見た目も違和感のないように仕上げたい。

【余談】
この点、インジェクションになった世代のSSie群のテルブランチ肝煎りの”ライディングインターフェイス”はペグの前後位置(ブレーキペダルの都合だろう)以外は非常に好ましい。
乗車姿勢やマシンへのフィッテイングは3次元で考えるべきで、単純に「ハンドルとシート座面の高低差が少なく、前傾がきついので乗れない」などと、側面図=2次元の発想レベルで思い込んでいては損をする。
下半身全体で面で体を支え、上半身の自由度をも高め、コントロール性も高ま
る、高度な思想が入った仕様なのである。

そんなSSieのシートをそのまま流用したかったが、安易な”ポン付け”(マニア度0点の忌むべき言葉だ(笑))は無理。
私見ではシート座面は単純な平面形状が、乗り心地の上でもコントロール性でも、見た目でも一番好ましいように思う。

●基本的に標準品だが、意のままに扱えるブレーキ
当初、フロントはブレーキレバーがグリップに着いてしまうほど、リヤは踏めど全く効かないといった惨状を呈していた。それでも”車検は通る”んですよ。満足できるなら人生全てバラ色(笑)
=フロント側は以前記したような作業を経て、当初予定していたΦ19×20ラジアルマスターシリンダーへ交換の必要性を感じないほど、自信と余裕をもってブレーキ操作を楽しめる状態になっている。
=リヤはエア抜き作業中に、傷のあった純正ゴムホースからフルードが噴き出す事態となり、作動良好だった同じ車種のものをマスター/配管/スレイブ一式移植、フルード交換。制動力は大したことはないが、車体姿勢や荷重制御に非常に扱いやすく好ましい性質で非の打ち所がない。

●スムーズでフラットトルクだが、パンチ力に欠ける出力特性
キャブレター整備・調整を繰り返し、当初からは想像できなかったほどスムーズで好ましいエンジンフィーリングを得ているが、走り屋連中に伍しての高負荷領域での走行となると、開けていった際の車速の伸び感が今一つのように感じた。
こうなると「面白いのは900より断然750」などとの持論も影を潜めそうになるのは、我ながら現金なもので情けない(笑)
=ジェットニードルを純正品に戻した際にある程度想像できたことではあるが、可能ならば市街地中心のチューンと、高速走行向けチューンを簡単に組み替えて対処できると申し分ないところ。
純正キャブレター/エアボックスでは気軽に部品交換はできないので、ひとまず街乗りを優先とした設定で運転手を慣らしてから次の段階に踏み込むことにしたい。

考えてみると現代の大型スポーツバイクは出力特性をマップ切り替えで選択でき、昔の競技車両ならコースに合わせたチューニングを試行錯誤していたことが、容易に選択可能なのは大したことである。
それにしても、共に走った中に一台、最新鋭250㏄4気筒車がいて、昔のイメージで「大型車に伍して走るのは大変だろうな」と思っていたが、まるで引けを取らない走りっぷりなのには驚いた。
もちろん運転者の技量によるところが大きいとは存じており、全くもって脱帽でした。
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某道の駅では「懐かしいな」「よく乗っているな」という声も聞かれたが、敢えて(転んでもいいように)ボロの外装を被せて、中身はいろいろ手が入っている、いわば擬態である(笑)

筆者の場合はとうに償却済みの中古物件を、修理前提で乗り継いできた車歴における「最新版」、日々研鑽中の整備技術と、倒立フォークやラジアルタイヤのありがたみを大いに実感しているところで、「新しいのはイイ!」(笑)
要は新しいものの良さを受け入れ、物事のあり方を理解するのに、価値観やら懐具合やらいろいろとあり、30年も掛かってしまった、ということですな。
死ぬまでには2025年現在の現行車両所有に到達できるだろうか?(笑)

それはともかく、また次回もお誘いいただくことになっているので、水面下のチューニングをさらに進め、次戦に備えたいと思う(笑)
Posted at 2025/03/26 17:10:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 整備日誌 | 日記

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