ステアリングを握るとワクワクさせてくれる
自作のアバルト純正互換ブーストメーターが動いた
#04 ALBA Boost Gauge の表示デザインとUIをどう作ったか 開発も週末にコツコツと進み、現在は実装基板が仕上がってくるのを待っているところです。筐体は何度か試作を重ね、そろそろ最終版になりつつあるところです。
さて今回は、ALBA Boost Gauge の表示デザインとUIをどう作ったかについて書きたいと思います。
ALBA Boost Gaugeには3つの表示デザインを考えていました。まだ開発中なので今後変更になる可能性はありますが、一般的な針型、グラフ、バー型の3種類です。
AIに自分のイメージを伝えて生成してもらったのですが、これがまたなかなか思うようにいきません。特に目盛りを正確に再現するのには苦労しました。AIはあくまでも画像として生成するもので、数学的な目盛りの間隔とかは考えてくれないんですね。メーターですから、目盛りがいい加減では問題です。そのため、プロンプトを工夫して正確な目盛りを生成するように何とか頑張りました。
1目盛り0.05barで生成したにも関わらず、このような目盛りのメーターが…
デザインの候補をいくつか出力させて、好みのものを選択しました。最初アバルトのメーターデザインとテイストを合わせようとしたのですが、やってみると意外に面白みがありませんでした。
アバルトのSPORTモードテイストのデザイン
そこで、ちょっと派手目のデザインにしました。今の所、このようなデザインにしようと考えています。下記のLCDの写真は反射を抑えるため部屋を暗くして手持ちでスマホ撮影のため、反射が入ったり高感度撮影のためノイズっぽい画像ですが、実際の画面は非常に綺麗です。動画が撮れれば良かったのですが、今は実車でロギングしたデータを再生して確認しているので、実車に搭載されたら撮影環境を整えて撮影したいと思います。
一つ目は一般的なメーター型です。ハイテクな感じをイメージしたデザインで、ネオン効果で暗闇でぼんやり光っているエフェクトが掛かっています。ピークホールド(3秒)付きなので、どこまでブースト圧が掛かったかが見えるようにしています。スポーツモードにすると、SPORTのロゴが表示されます。イルミにも連動しているので、ライト点灯時には輝度も変わります。さすがLCDだけあって、モーター駆動の純正メーターよりはレスポンスは良いですね。
針型のメーター ピークホールド付き
2つ目はグラフ型です。グラフ型の良いところは、ピークやそのブースト圧の変化が視覚化されるところですね。横スクロールでグラフが動いていくので、メーターを凝視しなくても視界の端でブースト圧の変化が把握できます。視線移動が少なく済むので、見やすさだけでなく運転中の安全面でも気に入っているところです。
グラフ型。データの変化に応じて右から左へ横スクロールする。
3つ目はバー型です。画面が横長なので、画面を有効に使ったバー型を考えました。バー型はブースト圧が高くなると色が変化するようになっています。赤い矢印は3秒のピークホールドのマーカーです。ブースト圧がブーストレンジのどのあたりまで掛かっているかを直感的に把握するには、このバー型が一番わかりやすいかもしれません。
バー型。ピークホールド付き。
使用しているLCDはタッチパネル式なので、最大ブースト圧の1.6bar/2.0barの切替や、SPORT/SHIFT UPの表示切替などのセットアップもすべてタッチパネルで操作を行います。タッチパネルを横にスワイプすることで、好きなメーターにいつでも切り替えられます。このあたりがタッチパネルの良さですね。運転しながらでも安全に切替が可能です。
表示デザインとUIについては、現状こんな感じで進めています。実装基板が来たら、ハードウェアデバッグ後、いよいよ実車でのテスト開始です。
#03 ALBA Boost Gauge のコンセプトと設計方針 自分でブーストメーターを作るということは、仕様を自分で決められるということでもあります。
仕事で何かを作る場合は、どうしても最大公約数的な仕様に寄せる必要があります。できるだけ多くの人に合うように、無難にまとめていくことになります。
でも、趣味で自分のために作るのであれば、本当に欲しいと思うものをそのまま形にできます。今回のALBA Boost Gaugeも、まさにそういう発想からスタートしました。
今回、まず一番こだわったのは「純正互換」であることです。
今のところアバルトを手放すつもりはまったくありませんが、それでも配線を引き回したり、どこかに穴を開けたりといった加工はしたくありませんでした。純正のブーストメーターを外して、そのまま置き換えるように取り付けられること。そして、元に戻したいと思ったときに簡単に純正復帰できること。ここは特に大事にしたポイントです。
せっかくメーカーが用意してくれた純正の取り付け位置があるのですから、それを活かさない手はないと思いました。
ポン付けできるということは、短時間で取り付けられることにもつながります。アバルトのダッシュボードまわりは、ネジを数本外せばフロントパネルを外しやすい構造になっています。あとは純正ブーストメーターを固定しているナットを1個外し、コネクタを差し替えて今回開発しているメーターを取り付けるだけ。最終的には、30分以内で装着できることを目標にしています。
この構成であれば、純正に戻すのも比較的簡単です。
たとえば将来的に車を手放すことになったとしても、元に戻しやすいのは大きな安心材料だと思っています。カスタムに興味がある人でも、購入時はなるべくノーマルに近い状態を好む方は多いはずですし、手を入れるなら自分のやり方で仕上げたいと思う方も多いはずです。
純正互換をうたう以上、見た目の「純正感」を崩さないことも強く意識しました。
特に悩んだのが、LCDの大きさです。
LCDは何でも良いわけではなく、大きすぎても小さすぎても純正位置に自然には収まりません。そこで候補をいくつか取り寄せて、純正メーターと並べながらサイズ感や見え方を確認しました。

純正メーターと候補LCDを並べて、サイズ感や収まり方を確認しているところです。
まだ最終確定ではありませんが、純正位置での収まりと見た目の自然さ、さらに少しでも低背化できることを重視して絞り込んでいます。現時点では、純正ブーストメーターよりも1〜2cmほど低い位置に収まる見込みで、視界の面でも良い方向に働くのではないかと期待しています。
調べていく中でわかったのですが、純正のブーストメーターは、もともとアバルト500のアナログメーターのデザインとよく合うように考えられていたようです。外周に針を配置したあの意匠は、たしかにアバルト500にはよく似合います。
一方で、595や695のLCDメーターと並べて見ると、どこかしっくりこないと感じていました。その理由は、このあたりにあるのかもしれません。
メーターパネルがLCDなのだから、ブーストメーターもLCDであっていい。
そう考えると、表現の自由度は一気に広がります。アナログ風の表示だけでなく、バー表示やグラフ表示も可能になります。現在は3種類のメーターデザインを、タッチパネルで切り替えられるようにしています。
左ハンドル車では、ブーストメーターはメーターパネル側に組み込まれています。
一方、右ハンドル車ではダッシュボード上に独立して配置されていて、見た目から「目玉の親父」などと呼ばれることもあります。ただ、自分としては、その独立した配置そのものは右ハンドル車の個性でもあると思っています。
だからこそ、それを単なる後付け感のあるメーターではなく、少しスマートでハイテクな印象に置き換えたいと考えました。メインのLCDメーターパネルとも自然になじみ、右ハンドルの595/695のコックピットに似合うデザインを目指しています。
派手な後付けメーターではなく、右ハンドルのアバルト595/695に自然になじむ純正互換メーターとして仕上げたい。今はそんな方向で少しずつ形にしています。
現在、アバルト595/695右ハンドル車向けの純正互換ブーストメーター「ALBA Boost Gauge」を開発中です。今後も少しずつ進捗を記録していこうと思います。
#02 なぜ純正ブーストメーターを作り直したいと思ったのか ![]() |
アバルト 595 (ハッチバック) アバルト595 コンペティツィオーネに乗っています。趣味で純正互換のブーストメーターを開 ... |