アラビアのオレンスのブログ一覧

　新幹線で愛知県の某所に参日間出張した。ローリングスーツケース(多くの日本人はなぜか「キャリーケース」と呼ぶ)の車輪が最後の日に帰り道でやけに重く感じた。道に落ちてゐた糸やカセットテープのテープを巻き込んで抵抗が大くなつたのだらうと推測し、何かの待ち時間の際に様子をみるつもりでゐたが、様子を見たのは家に着いてからだつた。
　なんとタイヤが裂けてゐた。ホヰールの真ん中は切れないナイフの刃のごとく尖つてゐてタイヤの真ん中に多大な応力が生じ、タイヤが二つにカットされたと推測した。カットされたので、それらのピースが両端に逃げ、タイヤハウスの内側を擦るので、抵抗が大きくなつてゐた。
　すぐに思ひ付いた対策は、タイヤを木ネジで樹脂製のホヰールに止めることであつた。ドリル(1.8mmD)で下穴を八個開け、木ネジで止め始めたところ、タイヤのゴムが劣化してゐて、どんどん欠けて行く。このローリングスーツケースは Amex の弐萬ポイントで僅か8-9年前に得たものなので、このゴムの劣化の速度にはをどろいた。

　数分考へた結果、靴底肉もり剤またはシリコーンでタイヤを作ることにした。前者は強度的には十分な氣がするが、外形60mmの非中空タイヤを弐個作るには材料費がかさむ。シリコーンなら材料費は百圓以下で足りるが、強度が足りるか不安だ。
　このタイヤを作る作戦実施の前にホヰールの真ん中の尖んがりを平坦にしたいひ。ヤスリやグラインダーで削つて平坦にしてもよいが、タイヤ無しで壱度出張に持つて行き、尖んがりを自然の力で無くすことを思ひつひた。そのため靴底肉もり剤またはシリコーンでタイヤを作る作業を本日はおこなはなひ。

つづく

高橋道明さん：
　快適な運転をしてゐた。

水越長雄さん：
　特になし。実は重大な特徴を私が見逃してゐたのかもしれなひ。

青木修平さん：
　大抵の運転手はマイクロフォンを口のすぐ近くに置いてゐる(そのため不自然な音声となる)が、青木さんは十分に離してゐたので、音声がクリアーに聞こえた。他のバス運転手も戦闘機の運転手ぢゃあるまいし、これくらい離したほうがより鮮明に聞こへることをわかつてほしい。

鈴木信なんとかさん：
　名前の記憶があやしひ。スポーティーな運転をしてゐて大変印象的だつた。さらに、スポーチィーとは云ふものの、ブレーキングは「カックン」でなくスムースだつた。声の質は愛想のなひやうな感じだが降りる客一人一人に丁寧に声を代えてゐた。こんど遭遇したら正確な名前をメモしたひ。

　複素数計算ができない大々昔の関数電卓を持つてゐる。内部の接触不良で LED 上の表示がプレデター向けになつてしまつてゐる。安月給の時代に無理をして購入した made in singapore の HP 31E だ。小さい赤色の LED 表示がなんとも格調高いし、筐体やキートップのプラスチック成形の仕上がりがすばらしひ。外観上は 15C より何倍もすばらしひ。以前に何度か分解して接触不良の修理をしたことがあるが、また暇をみつけて分解して修理するつもりだ。
　我が家にある「何でも鑑定団」に出品できさうな品だ。本人評価額壱拾萬圓。中島正之助先生は sinh キーが無いことに気付くだらうか。

　昨日と今日の弐日間某研修の受講に都心まで通つた。「電卓を持つて來ひ」との指示があつたので、何拾年も前に購入した HP15C を持つて行つた。ここ20年ほどは職場では clisp を電卓代わりに使用してゐて、電卓は使用してゐなかつた。実習の段階で三角函数を求めやうとしたところ、ラジアンを選択していないのに、すべての三角函数もアーク三角函数も度でなくラジアンで動作してゐた。
　なぜかと思案して数秒で、数値モードが実数でなく複素数にセットされてゐることに気付いた。「複素数モードでは角度はラジアンに固定される」なんてことは聞いたことがなかつたので電卓のバグかと思ひ、しかしその場を切り抜けるには複素数モードを実数モードに切り替えるしか無ひと思ひ、必死でその切り替えを、講師のヘルプまで求めて、挑戦したが、能はず、「この電卓変..」と思ひながら、三角函数の角度はラジアンとして計算して研修が終了した。
　帰宅して「操作ハンドブック」をみると「複素数計算状態ではどの三角函数もラジアンで計算します」と書かれてゐることを確認した。なんだかバグつぽいが、HP はハンドブックに注を追加してそれをのがれたやうな気配が感じられる。

小沼精(清?)一さん：
　流れるやうな変速、舵取り、ブレーキ操作をおこなふ。とくに停留所では所定の位置に正確に停車するばかりでなく「カックン」感の無い滑らかな停車をする。録音による停留所のアナウンスに頼らず、自らアナウンスを行ふ。
　察するに、彼の所属のバス会社では優良運転手に選ばれてゐるのではないだらうか。

名倉英二さん：
　私は考え事をしてゐて運転手を観察できなかつた。降車の際に名前だけ見た。

感想：
　西東京バスでは運転手に画一的な指導をしてゐないやうだ。そのためか、アナウンスにつひても、運転の流儀についひても、運転手の個性がいかされるやうに感じ、毎日乗つてゐても飽きない。自己紹介する運転手もゐた。できれば藤山寛美の物まね(山下清を藤山が演じる姿の物まね)で自己紹介や停留所の案内をしれくれると最高だ。