富士山を
なめるな!!
と、ボクに教えてくれたのは
3年ほど前に定年退職をした会社のお母さん的存在のひと。
彼女は百名山登頂を果たした肝っ玉母ちゃん。
そんな彼女の言葉が頭の片隅に残っていました。
もちろんなめていた訳じゃぁ無いけれど
今回初めて富士山に挑み、あの言葉の意味を
全身を持って知る事となりました。
感動の御来光を拝み
意気揚々としながらも体力の限界を感じつつ
それでも負けるもんか!と戦いながら
五合目を出発してから11時間30分後
ようやくっ!
全員で鳥居をくぐり登頂達成!! 6時36分
山頂は大賑わいです。
コレだけ人がいるのにみんな穏やかな顔。
多少肩がぶつかろうがお互いに会釈をして何事も無かった様に。
あれ?この感じってディズニーランドと一緒だ♪ 6時44分
とにかく荷物を置きたい。
腰掛けたい。
まったりしたい。
温かくって美味しい物が食べたい。
横になって背骨を伸ばしたい。
寝たいぃ~。
数ある山頂の山小屋
店先を覗きながら
無意識ながら計算高く
4人がゆったり座れるスペースのあることを条件とし、
見つけるやいなや 飛び込むように店内へ!
店内には沢山の黄色い短冊にお品書き。
これだけの苦労をして行った場所とは思えない品揃え。 大変ありがたい~
やっぱりうどんでしょ♪
御来光うどん(1000円) 金額が高いなんてこれっぽちも感じません。
だって日本一高い場所のうどんですよ むしろ良心的♪
いや~
コレの為に登ったと言ってもいいかも♪
高地ですから ぬるいんだろうなぁ~ なんて思っていたけど
いやいや、なかなかどーして。
食べやすいあたたかさ。 胃にもやさしい温度♪
それにお店の気遣いもいい♪
オーダー から いただきま~す まで待たせません。 あ、一応ちょっとは待ちますよん。
とにかく食べたい一心だったからお店の名前も外観も全く見ていなかった!
って事で登頂から1時間後ようやく撮影
山口屋さんでしたか お世話になってます 7時16分
睡魔に勝てなかった嫁さんと荷物を山口屋さんに託し、ちょっと山頂散策。
ほら、
天気も抜ける様にすごくいい♪
流石 晴れ男三人衆
予報は曇り時々雨ですよ! 7時19分
相模湾と江ノ島、判ります? 7時19分
河口湖方面 樹海って広いよね 7時21分
そうそう、
お鉢巡りってなぁに?
って言いたくなります。
カタログ値 一周1時間30分
あぁ、スペック落ちのボクらなら3時間かかるかなぁ~
コレは今度のお楽しみに残しておこう。
と、判る人にしか判らない、はたから見たら無茶苦茶な言い訳。
登りに11時間30分かかりました。
10時間くらいと思って計画してました。
下りは5時間と計画しています。
でも何時間かかるんだ????
って事で
天空のパラダイスを2時間弱ほど満喫して
いざ下山!!
下りは別ルートです。
真っ暗闇だった登りとは違い
すばらしい雲海を横目に見ながら下って行けます。 8時10分
。。。。 8時34分
飽きたよ。。。 8時46分
どれだけ下ったのか判りにくい!!!
日本一の富士山。
下り坂も日本一!
よっ!日本一っ!!! って。。。
この永遠と続く下り坂、
富士山にある山小屋の物資を運ぶ大切な動脈でもあります。
キャタピラの車両
シャベルが無く、荷台が付いたブルドーザーが走る所でもあります。
とは言えそのブルでさえ何とか登れる斜度。
しかも路面状況は細かい火山石。
グッと踏み込むと 足元はズルッと
前へ横への予測不能
人間のひざってまっすぐから後ろにしか折れないよね。
なのにそのひざが
前に折れようとするんですか?
横に折れようとするんですか?
いっその事、坂道をコトコト歩いて下るおもちゃの様になっちゃった方が。。。
と上を見上げると山頂がまだそこに! 8時53分
あの石、今にも転がってくるんじゃね?
そういえば落石に注意しなさいって誰か言ってたな~
どうやってかわそうか。
巴投げの要領で 受けて流す様にすればいいか♪
と相変わらずの下り坂
下りって下を見てるから
先がどうなっているのかよ~く判るんです。
いつまで経っても変わらぬ景色。
いつまで経っても目印の小屋に近づかない。近寄れない。
これって滑り台でも作ったら楽しいだろうなぁ~ とか。
ソリでも持ってきた方が とか。
スキー板で岩場を下る外人さんのビデオを見たな~ とか。
会社で合理化を常に考えているだけに
この下りスパイラルをいかに効率良く改善出来るのか考えてしまう。
これも一種の職業病?? 9時38分
ジグザグ1セットで休憩を取っていた登り道
下りは2セットで休憩を取るようにしていました。
って事はあの休憩所まで何回休憩?
細かい目標をきっちり設定し、大きな目的を達成する。
そんな事を今の会社の研修で教わったなぁ~
登山で役に立つとは思わなかった。
仕事では使いこなせないけどね~。
上司もね~。
眼下に見えた小屋は下り専用唯一の七合目公衆トイレ
ここまで来たらもうちょっと♪
だと思っていた。
そりゃそうでしょ。 11時間30分かかって登ったんだから。
なんで登ったんだろうと後悔しだした。
ジグザグだった下り坂は まっすぐ北向きに向きを変えた
変えたから先がよ~く見える。 ってもさっきまでも先は見えていたけどね。
でも、また違うもどかしさがここにある。
休憩の目標が見つけにくいから。。。
会社の研修では習ってないぞ~
途中で美味そうにタバコを嗜む おっさん。
後ろには馬がいた。
ここから1万なにがしを払うと五合目まで乗せてってくれるシステムがあるらしい。
ここは関所だな。 個人の価値観を試す関所。
自力で登ったんだから
責任を持って自分で帰る。
頑張った自身へのご褒美。
一万なにがしなんて汗をぬぐうティッシュだ。(By・東MAX)
やっぱり最後まで自分の足で頑張ろう!
お金が払えないからじゃぁ無い!
お金が惜しいからじゃぁ無い!
お金がもったいないからじゃぁ無い!
そのお金で楽しいことがしたいんじゃぁぁぁあぁぁぁ~~!!!!
道のあちこちに落ちているお馬さんの落し物にイライラしつつ
見覚えのあるルートへ。
ようやく六合目の山小屋へ。
あの時は暗かったからよくわからなかったからちょっと新鮮な気分。
たかだか15~6時間前に通ったのにどこか懐かしくも感じる。
で、最後の難関。
覚えてますか?歩き始めの時の
気が付きにくい位のゆる~い長~い下り坂
帰りはあれが長~い登り坂なんですよ。
このルートを作った人って相当なひねくれ者なのかしら。
考えようには
あの馬に乗せる為の細工? 集客目的とか。。。
でも、
下りでガクガクだった足も この上り坂ではしっかりしてくれます。
ゆるい上り坂だから多少は疲れるけど、あの下り坂よりボク的には楽かな♪
そういえば行きで知り合った女の子3人組は達成したのかな~
今から登る人達、頑張ってね。
あれ?あの小学生も登るのかな?
あのまっさらな初々しい金剛杖
ボクが持っている金剛杖のほうが焼印&山頂限定三角旗でりりしく感じます。
みんな、うらやましいでしょ♪ かっこいいでしょ♪
すれ違う人のなかには
『お疲れさまぁ~』
『御来光みられた?』
なんて声をかけてもらえます。
もちろんボクも
『すごかったよ~』
『頑張って~』と答える。
ここには共通の目標を持って頑張る人達が沢山いるんです。
とても清清しい最後の一本道でした。
13時20分 怪我も無くみんなそろって無事下山。 下り所要時間は5時間ちょっと
リュックに入れた衣類は100%の利用率
酸素缶は非常時の為のものだから使わないに越した物なし。
帰路、日帰り温泉に立ち寄り、無料マッサージチェアで爆睡しちゃいました。
自宅で誇らしげに立てかけてある金剛杖♪ ボクのが一番かっこいい~~
登山前、様々なサイトで見た有名写真家の御来光写真。
その時はその映像で感動できました。
でも、あれをナマで見ちゃうとそれらの写真では感動出来なくなりました。
やっぱり自然は偉大です。
富士山を含めこれらの自然を後世に残し、自身の子供達、その孫、ず~っとその先にも
この感動を味わって貰いたいと感じました。
あとがき
今回は本当に中身の濃い経験をさせて頂きました。
Mさん・Iさんのお声を頂け無ければ実行すら無かったと思います。
互いに励まし合い、無事下山出来た事を感謝しております。
嫁さんも頑張った!
そしてこの登山の準備をする際、沢山の様々なブログを拝見し参考にさせていただきました。
このブログが今後富士山を初めて挑戦される方にとって参考になれば幸いです。
本ブログにも書いた通り、この日の天候は危険な状態だったと 今、思います。
決して無理をせず状況を見極め、安全を最優先にしてください。
大自然の贈り物を全身で感じ取れる富士山、さすが日本一!!
ありがとうございました。