惜別　多摩テック

　ホンダの関連会社、モビリティーランドが運営する施設には、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎなどがありますが、そのうちの１つである遊園地、多摩テック（東京都日野市）が、2009年9月30日、48年間の歴史に幕を下ろします。

　多摩テックには、子供の頃に何度も両親に連れて行ってもらい、ボクにとってはもっとも思い出のある遊園地です。ボク自身が結婚して子供ができてからも、1-2回、家族と遊びに来たことがあります。
　左の写真は、たぶん、小学校5年生くらいの時。いま、ボクの娘がちょうど5年生。当時、自分の娘を連れてまたここに来るなんて、あたりまえだけど、想像したこともありませんでした。
　「48年間」という歴史の長さを、そんなところに感じます。

　ここの特徴は、自分で動かす乗り物の豊富さ。中でもゴーカートは、コース数も長さもマシンの種類も、群を抜いてました。
　特にそのコースは、地形を生かして、アップダウンあり橋ありトンネルありと、非常にバラエティーに富んだもの。飽きもせず、繰り返し乗ったことを覚えてます。
　ボクのクルマ好きの土壌は、ここで育てられたと言っても言い過ぎではありません。

　前置きが長くなりました。そんな思い出いっぱいの多摩テックが営業を終了する前に、もう1度行ってみたいと、連休最後のこの日、家族で行ってきたのでした。
　多摩テックのホームページを開くと、いきなり、
「人気アトラクションの待ち時間は3時間を超えることがあります」
の文字。この日の営業は午後8時まで。ということで、午後からゆっくり行くことにしました。これが正解。

　渋滞もなく着いたのが午後2時半くらい。入り口前の駐車場にすんなり入れることができました。駐車料金1,200円也。

　乗り物乗り放題のパスポートは買わず、入園料だけ買って入園。大人1,600円、子供800円。乗り物券はその都度買うことに。でも、これは失敗。
　すでに夕方近かったせいか、一部を除いて意外と並んでないんです。園内の掲示板で1時間以上の待ち時間を表示してたのは、確か、
「ドリームR」
「フォーミュラプラス」
「アクロエックス」
くらいかな。時間が過ぎるとさらに待ち時間は減ってました。
　で、けっこうな数、乗れてしまったのです。結局、最初からパスポートを買った方がお得でした。JAF会員なら1割引だし。
　ま、あくまでこれは、この日のこの時間帯の状況なので、ご参考まで。

　では、園内を写真で少しご紹介。

　入って右方向へ少し歩くと、「メモリアルストリート」があります。開園から今までの年表と一緒に、来園者の思い出の写真やメッセージが掲示板を埋め尽くしてます。


　4人乗りモノレール形の乗り物「でんでんむし」からの園内の眺め。のんびり空中散歩。でも、高所恐怖症の人にはちょっと怖いかな?　そんな人は左側の席がお薦め。真下が見えないので。


　「ドリームR」乗り場からの眺め。ドリームRは、タイムアタック形式のゴーカート。基準タイム「2'17"」を切ると認定カードがもらえます。
　親子で挑戦。結果は?　→父親：2'18"台　娘：2'16"台。…負けた。体重の軽さもさることながら、パワーボタンの使い方が肝のよう。目の前でふくよかなおばちゃんが2'15"台を出して、この日のベストタイムを更新してました。


　上の写真、目の前に見えてる青いレールは、3連の懸垂式モノレール「ガリオン」。といっても、そんなにのんびり走るものじゃありません。ジェットコースターほどじゃないけど、上がったり下がったり、右へ左へ、けっこう速い!
　これ、お薦め。3歳から乗れます。

　入り口左側には、こんなものを展示した建物も。

　この中には、他に、トミカ組立工場とか、レース関連のお土産売り場とかもあります。
　お土産物屋は、その向かいにももう1軒。

　「アクロエックス」に乗れなかったのが残念。山あり谷あり水場ありの悪路コースを、ガイドレールなしのカートで進むこのアトラクション、いちばん人気らしく、午後7時半くらいに行っても、まだ１時間待ち!　閉園時間過ぎちゃうじゃん。

　さて、そんな楽しい時間もあっという間に過ぎ、閉園の午後8時。後ろ髪を引かれつつも帰途についたのでした。


　閉園の9月30日まであと数日。思い出のある人もない人も、ぜひ、自分で動かす楽しさを味わいに「多摩テック」へ!
　なお、営業時間、混雑状況、駐車場など、最新情報は、多摩テックのホームページでご確認下さい。