
10月26日(日)、四国カルストの姫鶴荘で3日目を迎えた。
早朝の四国カルストを撮影すべく、5時に部屋を出る。
空は太陽が昇る位置がやや明るみを帯びた状態だった。
三脚を用意し、セッティング諸々の撮影準備にそう時間が掛かったわけではないが、気が付くと空の一部が赤味を帯びるとモヤが掛かり始め、やがてモヤは霧となって辺り一面を包み込んでしまった。
しかし、時折霧が晴れることもあり、変化の激しい霧の晴れ間の一瞬、辛うじてカルスト台地とわかるような写真は何とか撮れたものの結果的には残念賞になってしまった。
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朝食を済ませチェックアウトしても霧は時折薄くなるも、これ以上四国カルストでの撮影は無理と判断。
予定としては10時まで四国カルストに居る心算だったが、気象が改善されそうもないため、9時をもって四国カルストを離れて四万十へ向かう。
途中、特に撮影スポットがあるわけでもなく、また四万十川まで出てしまうと夕方から用事のあるもっちょさんには帰路が厳しくなってしまうため、残念ながら国道197号の県道26号基点で別れた。
直近で計画した“瓶ヶ森~四国カルスト”だったが、忙しい中、一泊二日に付き合ってくれたもっちょさんには感謝したい。
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県道26号と国道439号で四万十大正を目指す。
四国の中山間地を縦断する酷道ヨサクは改良区間もあるが多くはほぼ1.5車線だ。
徳島県の区間は以前に一度走っているが高知県側は初めてだが、県道26号から四万十大正までの区間は狭いだけで路面はあまり荒れていなかった。
四万十市周辺の道といえば狭く、それが普通に思えてしまう。
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道の駅 四万十大正で休憩の後、四万十川上流の窪川向かってに掛かる沈下橋を訪ねた。
【向山橋(上岡沈下橋)】
全長60m、幅員3.7mの独特な橋脚を持つ。
6年振りの再訪となったが、周囲はその当時とほとんど変わっていないようだった。
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【上宮橋】
幅員が2.9mと向山橋(上岡沈下橋)よりやや狭いが全長85.1mと長い。
この橋も6年振りの再訪で懐かしさを覚える。
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2つの橋で撮影後、道の駅 四万十大正に無かった『仁井田米』を求め、とり急ぎ、道の駅 窪川へ向かった。
仁井田米は特定の品種ではなく、この四万十川中流から上流域で採れるものであり、特に『十和錦』という品種に特徴がある。(左の紙袋)
『十和錦』は、終戦直後に愛知県農試などで改良された「黄金錦」と在来種の香り米である「ヒエリ」との自然交配でできた品種で、主に十和村で栽培されていたことから名が付いた。
“日向の匂い”というか、稲穂や麦藁などの穀物系独特の強い香りを有していて、人によってはこの香りは好まれないかもしれない。
日本人に好まれるモチモチ感を持つ「こしひかり」系に親を持たないことからも、ややあっさりした食感だ。
写真右のものは、窪川地区の「にこまる」と香り米の「ヒエリ」を半々にブレンドしたもので、こちらはまだ食していないので何ともいえない。
独特の強い香りにあっさりした食感は万人向きとはいえないと思うし、現に香りが強いために他の品種とブレンドして販売することも多いようで、“こういう米もあるんだなぁ”というのを実感した。
インターネットでは日本中の米が買える現代だが、車で旅行ならではの買い物だと思う。
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道の駅 窪川から戻り、窪川駅から愛媛県の宇和島に至るJR予土線の車両を撮影すべく、事前検討していた家地川駅付近に向かった。
JR予土線では、利用促進のために車内の一部に模型やフィギュアを展示する“ホビートレイン”を運行しており、今年の3月からは0系新幹線を模した車両を運行して話題になった。
しかし、四万十川の区間で運行する新幹線形ホビートレインは朝か夕方と時刻が合わず、その代わり、海洋堂ラッピング車両の“海洋堂ホビートレイン”なら日中はいけそうだった。
鉄道写真としてならもっと良い場所が有ると思うが、線路に沿っていて高低差や障害物が無い道を条件にすると限られてしまう。
下り線宇和島行き、家地川駅13時38分の車両を狙ってみた。
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“海洋堂ホビートレイン”の通過10分前に上りの車両が来たのだが、線路脇から見ると予想以上の速度を感じてうまく撮れるかちょっと不安になってしまった。
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何故に高知県四万十に“海洋堂ホビー館”なのかという疑問があるが、海洋堂の創業者 宮脇修氏の出身が高知県黒潮町であることも理由の一つなのかもしれない。
ホビートレインの撮影後は、再び沈下橋を四万十川の流れに沿って訪ねてみた。
【向弘瀬橋】
家地川駅近くにあり、川面までの高さが低く、増水時には早く沈む。
全長62.1m、幅員2.5m。
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【新谷橋(芽吹手沈下橋)】
1997年(平成9年)にJR「フルムーン」のポスターにも使われた、四万十川を代表する橋。
全長84.0m、幅員3.0m。
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【第一三島橋】
予土線の鉄橋と平行に掛かっていて、鉄道車両と同時に写真を撮ることが可能だ。
全長77.0m、幅員3.3m。
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【半家橋】
全長124.5mと長く、川に沿う国道381号から対岸に渡ると近くに車を回転させるような場所が無かった。
幅員は3.3m。
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実は、ここで問題が発生してしまった。
撮影中、他の車が進入してきたために走って車に戻る途中で、ウエストポーチに入れてあった携帯電話が無いことに気付いた。
この日は朝起きてから全く触ってなく、前夜に泊まった部屋の机に置いた記憶が最後。
部屋に置き忘れたのか、それとも何所かで落としたかのどちらかではあるが、仮に落としたとしてもこの時点までの道程を戻って探すことは時間的に不可能で、この日の宿の到着予定時刻を遅れては連絡の手段が危うい。
前夜の宿に置き忘れたことに一縷の望みを託して宿に向かうことにした。
【岩間橋】
予土線の江川崎駅から下流は川幅は広く水量も増え、川下りなどでの観光客も多くなってくる。
携帯の紛失が気になって撮影に気合が入らない。
全長120.0m、幅員3.5m。
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※拡大可
岩間橋を最後に、以降の下流にある橋に寄ると時間が無くなりそうなため、橋での撮影を終了して宿に直行することにした。
四万十市中心部の中村へ向かう道は国道441号で、岩間橋を過ぎた辺りの道は1.5車線と狭い。
交通量も比較的多く離合に難儀する場所もあり、道幅約1台分の箇所で対向から40台近くのオートバイの大集団が来た時にはこちらが停車するしかなく、時間を気にして焦ってしまった。
それでも通過するオートバイを眺めながら、会釈する人は僅かだなと観察していた。
この日の宿は、四万十市中村の市街地にあり城山の頂上に建つ「
なごみ宿 安住庵」。
建屋外観はちょっと普通過ぎる感もあるが温泉もある。
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「新安並温泉」の露天風呂は、上に電線が見えてしまっていて気が削げるものの、それなりの展望が望めるし滑りの強い泉質は気持ちが良かった。
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部屋は全9室と少なく、今回は特別展望室を確保できた。
4階の“月光”という部屋で、四万十市中村の市街全域、四万十川に掛かる土佐くろしお鉄道や国道56号の橋などが見渡せる。
たぶん、眺望が一番良い部屋がこの“月光”だろう。
料理は、量は多くないが一品一品が繊細な味が楽しめた。
安住庵で前日泊まった姫鶴荘に確認してもらったが、携帯の忘れ物は無かった。
また、番号を掛けて車内に落ちていないかどうかも確認したが無く、途中で落としたことだけは確定してしまった。

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