べたぶみのブログ一覧

カラタチの種を植えながら考える事。

なぜカラタチの種を植えるのか？
それは柑橘系の台木にする為です。
それでは、何故台木が必要なのか？
接木の為です。
なぜ接木をするのか？
植物の世界では、実生(みしょう)と言いますが
種から育てても、子供はお母さんでも、お父さんでも有りません。
お母さん➕お父さん➗２でも有りません。
兄弟でも、違いが必ず有りますから。

多くは親の形質を受け継ぎますが、そうはならない時も有ります。
父も母も純粋な日本人なのに、色素がない肌、ブルーの瞳、金髪の子が生まれる事があります。そういう人は稀にいます。
通常、中学で勉強した通り優勢遺伝と言って、白人と黒人の子は色素を持った子供が産まれますが、黒人と黒人の子供でも色素を持たない子供が産まれる事が稀に有ります。その中には、黒人との子供でも高確率で色素がない子供を産む人が存在します。

つまり、何が言いたいか？
遺伝子が変わるタイミングはどこか？
それは、子供を産んだ時であり、
タマゴを産む生物の場合はタマゴです。

初めてのニワトリは、タマゴの時すでに遺伝子が決定付けられるのでタマゴが先なんです。

そんな事は中学の勉強でも、答えが導き出せるはずなのですが、どちらが正解か分からない例えに何故使われるのか？不思議でしかない。

話をカラタチに戻すと、通常果物の種を植えても親の様に優秀な子供はできません。
人間に取って都合良く、親を上回る木が生まれる事は極めて稀なのです。

余談ですが、サラブレッドは、優秀な馬だけ沢山子孫を残す事ができますが、その沢山の子供の中から子孫を残せるのは極一握りです。
それは、優秀な親同士の子でも必ずしも優秀では無いという事です。とい言うか殆ど親以上の馬は生まれず、親と同等以上は稀なのです。

遺伝子は、常に多様性を追い求める性質をもつので、親の形質も受け継ぎながらいろいろな方向に振ります。環境がそれを間引く事で優秀な物が生き残り、より環境に的した生物が生き残りました。それが進化です。

農家は、膨大な量の子供を育てて、大当たりの子供を探して育てる事は出来ません。優秀な親のクローンだけを育てないと事業としては成り立ちません。

だから、根の部分になるカラタチを育てて、それを台木にしてクローンを作ります。