SSゴールからホテルまでは僅か15km弱。
走り始めるとすぐにアンコールの遺跡群が現れました!
ここはオンコース!
このゲートをくぐってホテルに向かうのです。
これは、AXCR2012のルートブックの表紙にもなっているバイヨン寺院を守る門のひとつ。
浅井選手のパジェロも合流!
#14 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sarun YOOSOOK&Ekachai PANPHIAN選手!
我がチームリーダー、青木選手とRoslyn 選手もやってきました!
世界遺産の門を次々とラリーカーがくぐって行きます!
そして、バイヨン寺院!
SS終了してからホテルに戻るまではターゲットタイムが設定されていて
その時間をオーバーするとペナルティとなるので(早い分には問題なし)、
時間を気にしながらの記念撮影です!
この遺跡群、コマ図にもちゃんと書いてあるところがテンションがあがります!!
そして、アンコールワットを左手に見ながらホテルへと向かいます。
遠くに見えるのはアンコールワット!
カンボジアのオフィシャルホテルはCITY ANGKOR HOTEL
その駐車場には満身創痍の車たち。
各車両、整備に取り掛かっています。
この24の数字の入ったTシャツを着ているのは、青木拓磨選手のメカニック!
他のチームのメンテナンスの様子を伺いに来ているのでしょうか!?
#1のラリーカーは、足回りを全部交換するようです!
足回りにダメージを受けていマシーンが多いようですね!
モンチジムニー、なんだか、車高も低くなったような~?
しかし、修理は終了!
チームナイランもすでに修理を終えたようです。
バイクチーム、日本からの参加者は「チームジャパン」でテントを出していましたよ!
こちら、ボディマウントが外れ、応急処置してやっとの思いでホテルに戻った
#9 鶴山選手、青野選手のチームトライアングル1号車!
#5 アジアンラリーの仙人こと、Wichaiさんのメカニックのかたが、
#9のラリーカーのボディーマウントの修理をしてくれています。
ドアノブの下のオレンジの紐がラチェットベルト。
ゼッケンの下に見える、黄色の紐も、ラチェットベルトのようです。
↑コレハナニ?
私たちのラリーカーはタービンのガスケットが抜けていましたが、
それ以外に大きなトラブルはなかった模様。
あれだけガッツンガッツン走っても大丈夫だなんて、よく出来たラリーカーです!!!
車を修理してもらっている間、川脇選手と井入選手にホテルのロビーで突撃インタビュー!
仁科「カンボジアに入ってLEG4終わりましたね!川脇選手、運転お疲れさまでした!今日のSSはどうでしたか?」
川脇「いや~、想像以上でした!」
仁科「何が想像以上でしたか?」
川脇「穴、穴、穴っていうのはタイでも十分経験していて、カンボジアはそれよりちょっとひどいぐらいかなって思ってたんだけど、その穴が想像以上でした。むちゃくちゃ数があって、何個なんねん!って。もう穴はええわ!(笑)」
仁科「今日のコースは、本当に穴だらけでしたね。穴のコースってどう思いますか?」
川脇「これは根性が要りますねぇ。見えない場所にある穴がどんだけ深いか、どこにあるのか分からへんから。僕はもう、今日のあれは限界かと思ったよ。でも、限界を感じてビビってるんだけど、だんだん慣れてきて楽しくなってきたよね」。
仁科「楽しい?」
川脇「そう。どんどんイケイケになってくるんですよ」。
仁科「競技の最中でサードシートの井入選手から、『もっと抑えたほうがいい』って何回かありましたが」
川脇「前半は、井入さんに『スピード出すぎちゃいますか?』言われて『あぁ、言ってくれてる、そのとうりやわ、抑えなきゃあかん』って思ってた。でも後半はね、自分の中で『まだ行けんのに、まだ行けんのに』って気持ちが出てきたな。でも抑えてもらったぐらいが、ちょうど良い所やったと思うし。自分のスキルがまだそんなに上がってないのに、感覚だけがあがっていってて。そんなのがあるんかなって思うわ。」
井入「運転も慣れてくるし、衝撃の合わせ方もだんだん慣れてくるんでしょうね。だからついつい行っちゃうんでしょうけど」。
川脇「それで、クルマを壊したらアカンよね」
井入「サードシートから川脇さんの運転、見てたらよく分かるから。クルマのはね方とか衝撃の来かたとか、限界超えそうやなってときは、やっぱり言った方がええかなってのもあったし。自分はイケルと思っても、クルマが行けない時もあるし、ちょうどええとこかな。人は慣れてもクルマは慣れてこないからな。」。
仁科「なるほどね」。
井入「それと、二人・三人で1つの車に乗ってるから、それが抑止力になってええんやね。一人だったら行けるところまで行ってまえ、ってなるからね。それはやっぱりドライバーの性やね」。
仁科「それはドライバー根性ってやつですね」
井入「もう、ひっくり返っても自分だけだったらええわ、みたいな」
川脇「あとは、こぶを超えるときにドライバーは楽な方に行きたがるんですね」。
仁科「楽な方へって?」
川脇「助手席の方ばっかりボンボン跳ねるようなラインどりね」。
仁科「え、そうでしたか!?気がつかなかった~」
川脇「実はその件に関してはチームリーダーの青木さんに話を聞いていたんですよ。どうしてもドライバーは自分が楽な方に行って、ナビを跳ばしてしてまう、って。ちょっとそれを思い出して、途中から変えたんです」。
井入「あんまり変わって無かったで!(笑)。」
川脇「うーん。そかな(笑)」
井入「まぁ、ホンマにヤバいってなったら本性で楽な方へいってまうわな」
川脇「ニシナごめんやでーってな。(笑)」
仁科「井入選手、今日のサードシートはどうでしたか?」
井入「今日のサードシートはきつかたですね」
仁科「もう、罰ゲームですね。何か悪いことしましたか!?(笑)」
井入「カンボジアのイメージ悪くなりましたわ(笑)。今日は尋常じゃない衝撃でしたね。3人でやる競技じゃないですね。(笑)」
仁科「3人目は乗っちゃダメ?」
川脇「ドライバ/ナビシートは、サードシートに比べて衝撃が全然少ないんですよ。楽なの。だから、まだ行こう!って思うけど。でも後ろはね。昨日僕も後ろに乗っていて、限界って思ったから、井入さん今日は本当にきつかったと思うで」
井入「運転するより、後ろ乗るほうがしんどい」
川脇「確かに。(笑)」
井入「今日のSSで、他のチームはサスペンション類にトラブルが出ている所が多いみたいですね」。
仁科「え!?うちは大丈夫?」
井入「うちは大丈夫!」
川脇「タービンのガスケットが抜けただけやな」。
井入「せやな。あれも振動でな。でも、基本的にクルマは壊れてないよね」
川脇「しかし、ホンマ想像以上やったね」
仁科「川脇選手、前にクルマが見えるとスピード上がってましたよね(笑)」
井入「僕ら、職業病で運転している人の癖を見るんですよ。レースって抜かなあかんから、前の車の癖を見とかんと抜けへんやろ。川脇さんの癖は、前にクルマがいたりギャラリーがいたりすると、頑張っちゃう(笑)」。
川脇「それはあるかもな(笑)
井入「まぁまぁ無事に戻ってこられたし」。
仁科「そうですよね!成績もそこそこ良かったしね。明日の最終日、よろしくお願いします!」
4日間、同じラリーカーで過ごした私たち3人、日を追うごとにチームワークもますますよくなってきた感じ!
その後、私とロスリンは部屋にマッサージを呼んで、最終日の明日に備えてリラックスタイム!!
↑偶然撮ってしまったベッドの写真。荷物が散らかってます。。。。
ここまでの疲れでマッサージを受けている間に爆睡してしまい、
ロスリン選手に「ミナコサーン!ミナコサーン!」と起こされました^^;
夜が更けても、メンテナンスは続いています。
こちらは#11 Banditのラリーカー!
ラリーカーの向こうに見える、背中はもしや!?
やはりその人、Bandit!
上半身裸で整備にいそしむ姿は毎年のこと!
ラリー期間中はホテルで寝るより、整備しながら外で寝ることのほうが多いかも!?
ある年のラリーでは、整備が終わった後、ホテルの部屋にたどりつくことが出来ず
ロビーで寝ていた姿を目撃されています!
こうしてLeg4の夜は暮れていきました。。。。。
明日はいよいよ最終日です!
SS4のほぼ中間地点にある、75.1km地点のPCに私たちのトライトンが飛び込むと、
そのすぐ先にメカニックが待機してくれていて、クルマの状態をチェック!
SS前半で「穴です!穴!!」と言い続けた私、
この埃っぽさもあって、のどが渇くこと!
サービスからペットボトルのミネラルウォーターを受け取ると(サービスのみなさんありがとう)
飲むというより、流し込む感じで水分補給!
そして、水分補給した後は・・・・!!?
競技中にトイレに行くわけにもいかないので、このタイミングで行っておきたいところ。
また、この穴に落ちたときのドカンドカンいう衝撃が、尿意を誘う。。。
男性だったらそこらへんでもかまわないでしょうが、女性の私としてはできればそれは避けたい。
(もちろん、いざとなったら厭いませんが!!)
道の向こうの民家に駆け込み、タイ語で
「トイレを貸してください」
と言ってはみたものの全く通じません!
タイとカンボジアは陸続きだし、ちょっとぐらいならタイ語が通じるだろうと思っていたら大間違い!!
(国境の町だったら通じると思うけど)
そこは、得意のボディランゲッジと片言の英語でなんとか目的を達成!
時間に追われたラリーの最中で、躊躇なんかしてられないのです!!
次のPCに遅れないように時間を調整しながら、ギリギリまで整備をしてリスタートです!
SS4のゴール付近はこんな感じ!
ここはもう、アンコール遺跡群の中です。
#5 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Wichai WATTANAWISUTH&Thayapat MEENIL選手
#22 TEAM NAIRAN
Yoshiro ITO&Takeshi HIRAKA選手!
先ほどのPC-STOPから何台か抜いてきたようです!
平賀選手、笑顔でピースです!
伊藤選手は「やれやれ」といったところでしょうか!
#3 takuma-gp
Takuma AOKI&Kastsuhiko SHIINE&Ittipon SIMARAKS選手
そして次にやってきたのは~!!!
農作物を載せたトラック!
荷台に積んだ農作物の上に乗っている人のように、目だけを出して布で覆うのは
タイでもよく見られたスタイルです!
しかし、競技中には遭遇するのは遠慮したい!
#17 TEAM INNO
Shoji KATSUMATA&Masayuki FUKANO選手!
リヤの部分から、なにか飛び出しちゃってますが、コレはいったい???
ショックアブソーバーが折れたのでしょうか?
次に来たのは#18 Michihiro ASAI&Koji WAKUTA選手!
浅井選手操るこのパジェロ、カンボジアステージで威力を発揮!
後半のSSで、私たちのトライトンが穴を避けながらスピードを出し過ぎないように、
それでもドッカンドッカン言いながら走っている脇を
まるで、穴など無いかのごとく、フラットダートを走るようにスイスイと抜き去っていったのです!!!
しかし車を襲う衝撃はものすごく、ハンドルポストが外れ、
落ちたハンドルを膝で押さえながらのドライビングだったとのこと!
それでもこの順位。
さすがです!
その浅井選手を追いかけてゴールした我がトライトン!
#19 Two & four asian rally team
Hiroyuki IIRI/Kazuteru KAWAWAKI / Minako NISHINA
SS4では他のラリーカーを何台か抜いてのゴール!
さすが元ジムカーナチャンピオンの川脇選手。
慣れないオフロードコース、しかも凶悪な穴ぼこだらけのカンボジアでしたが、
このアジアンラリー最後のドライビングとなる今日はアグレッシブな走りを見せ付けました!
(私たちのラリーカーのドライバーは川脇選手と井入選手の二人。運転席に座るのは1日交代)
今日の走りで順位を上げたことは確実か?リザルトが楽しみなところ!
ミスコースもスタックも大きなトラブルもなかったしね!
#14 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sarun YOOSOOK&Ekachai PANPHIAN選手!
さきほどより、だいぶ順位を落としてしまいました!
こちら、ゴール付近で車を待つD-MAXのメカニック!
次に来たのは#11 Bandit PANTHITA&Anuraks Tosri選手!
フロントドライブは直ったのでしょうか!?
そして、我がチームリーダ!!
#15 Two & four asian rally team
AOKITakatsugu AOKI&Roslyn SHEN 選手
赤い弾丸!赤いトライトン!!
SS前半ではマシントラブルにより順位を落としましたが、
信じられないような速さで何台も追い抜いて走ってきました!
こんな車のナビをしているRoslyn SHEN選手はすごい!!
#23 Garage-monchi world rally team
Satoshi TAKENO&Naoyuki YANAGAWA選手!
カンボジアの過酷な路面にジムニーは何とか耐えてくれたようです!
フロントホーシングが曲がりタイヤアライメントがハの字になりながらのゴールです!
と、ラリーカーがゴールに入ってくる流れが、一時収まったところで
ゴール付近で待機していた自転車がコースを逆走!
次々と・・・・・
次々次々と・・・・・
次々次々次々と・・・
競技じゃなくても、こんなところを逆走したくない!
アジアンラリーは完全なクローズドのコースではないだけに、
ドライバーにはさらなるテクニックが要求されるところです!
#8 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM
AIKAWA Show&Sadatoshi ANDO 選手
続いて
#16 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM2号車!
TERADAMasahiro &Tetsuro CHIHARADA選手!
#7 WICHAWAT CHOTIRAVEE
Wichawat CHOTIRAVEE&Thanachok SANSAWAT選手!
#7も、先ほどよりだいぶ順位を落としてしまいました!
#20 SA KAEO OFF ROAD
Songyos THIENTHONG Nopporn JANGBUMRUNG選手!
(↑犬ミサイルも見られます)
車の調子が悪く、ぼよんぼよんしているようですが・・・・
あれれ??
なんとラテララルロッドがまっぷたつ!!
どの地点で折れたのかは分りませんが、よくぞゴールにたどり着きました!
#6 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sanjay TAKLE&Musa SHERIF 選手
T2Dクラスでチームナイランと争っています!
コースに入っていたメディアのランクルも戻ってきました!
村松氏、満面の笑みです。
いい映像が撮れたのでしょうか!?
メディアの後ろを追いかけてきたのは
#21 Garage-monchi world rally team!
Fumikatsu NISHIMURA/Massahiro MITIHATA/Eri IHARA選手!
今日のカンボジアステージは井原選手がナビゲーター!
ラリーを楽しんでいる様子です!
サードシートの道畑選手はグロッキー!?
ゴールするなり、濡らしたタオルで頭を冷やしています!
カンボジアの凸凹道、マシーンにダメージを追っているパジェロのサードシートはかなりキツかった模様!
バイクチームも次々ゴール!
アドベンチャークラスもゴール!
実はこの車両、メディアチームとして参加してい る伊藤玲さんが、
以前アジアンラリーに参戦したときに使った車両とのことです!
この時点で、チームトライアングルの2台はまだゴールしていません!
なんと、#9 TEAM TRYANGLE☆LRB1号車の青野選手と鶴山選手、
ゴールまで30km地点ぐらいでラリーカーのフロアがガチャガチャ音がしだし、
止まって確認したところ、何と8箇所中6箇所のボ ディーマウントが外れ、
マウントボルトも5個無くなっているのを発見!
装備していたラチェットベルト4本でフレームとボディを固定して時速10キロ程度で 村の中を走りぬけ
真っ暗な中、アンコールワットも見るとなく、2人乗りのカブに追い越されたりもしながら
やっとのことでゴールまでたどり着きました!
残ったマウントボルトがフロントグリル下の2つだったそうで、
ボディとフレームが離れてしまいカスタネットのような状態での走行 だったそう。
青野選手いわく
.
「ラチェットベルト最高!」
過酷なカンボジアステージ、どの車も満身創痍でのSSゴールとなったようです。