残りはあと15km!!
PCストップから約10km、50.60kmで見覚えのあるゲートが!
AXCR2011 LEG6
ここは2011年のアジアンラリーで押しかけメディアとして参加した私が
カメラを構えてラリーカーが来るのを待ち構えていた場所!
青木拓磨選手とVorapot BUNCHUAYLUEAPが競り合って走っていたその場所を
今年は逆走しています!!
そうか、去年のラリーではこんな景色を越えてこの場所に来ていたのか!!
それを知ることが出来てなぜか納得した気分!!
その後、赤土の採石場のような荒れた地形の中を走行!
それはまるで、ここは火星か?といった雰囲気!!
コースを走るというよりは、辛うじて走れるところを走るって感じです!
採石場のような荒れたコースを超えて、ゴールまであと10キロ弱!
と、ここで水溜りに突っ込んで、泥水を浴びたラリーカー。
フロントガラスの泥をウォッシャー液で洗い流そうとしたところ、水が出ない!!!
確かにメカニックの方が毎日チェックしてくれてウォッシャーを満タンにしてくれていたはずなのに!!
おそらく、タンクにヒビが入っていたか何かで、水が全てなくなってしまったようなのです!!
ラリー中、ウォッシャーの水が無くなり、フロントガラスの汚れで視界が悪くなり
手持ちの水をタンクに足したり、フロントガラスに水をかけたりして視界を確保する、ということはたまに見られること。
そのために、数分間車を止めることはありました。
でも今は!!
ほんの30秒差で後続のチームが来ているかもしれない今は、1分たりとも停まりたくない!!
と、緊張が走りました。
が、焦ったのもつかの間。
フロントガラスの撥水効果がすばらしく、水無しのワイパーだけでも視界がすっきりクリアに!!
このときほど、撥水効果に感謝したことはありません。
撥水剤が塗ってあって良かった!!メカニックのみなさん、本当にありがとう!!!
ゴールまであと6kmで突き当りを右に曲がったところでゴールまで道なり!!
仁科「あとはゴールまで道なりです、好きなように走っちゃってくださーい!」
この最後の分岐を指示したら、私の仕事は9割以上完了したようなもの!!
ゴールは間もなくです!!無事に任務を終えることが出来る喜びで一杯になっていたところへ!!!
後ろから赤い弾丸が!!
我がチームリーダー、青木選手操るトライトンがすぐ後ろに迫っているではありませんか!
青木考次選手(参考画像)
そのラリーカーの中ではナビのRoslyn SHEN選手が
「Pass! Pass!(追い抜け!追い抜け!)」
と言っていたようですがゴールまであと僅か。
Roslyn選手(参考画像)
しかも道幅も狭く譲ることも出来ません。
コチラの車の中では
仁科「うわ!青木さん来た!!でも、譲るに譲れないし、このまま行っちゃって下さい~!!」
ってことで、後ろから煽ってくるチームリーダーを抑えて、そのまま2台続けてのフィニッシュ!!!!!!!!
ゴーーーールゥゥゥ!!!!
やったー!!!無事に川脇選手と井入選手をSSゴールに導きましたよ~!!!
この瞬間、このラリーに参戦すると決めたときから背負っていたものが消え、
安堵の気持ちで胸が一杯になりました!!!
おわった、おわったー!!!!
おわりましたーーーー!!!!
これで、全ての競技区間(SS)の道案内は終了!
あとはアンコールワット前のゴールセレモニーでゴールゲートをくぐれば、このラリーの全てが終わります!!
オフィシャルにタイムカードを渡し、チェックを入れてもらい、ゴールからラリーカーをすすめると
先にゴールした他のラリーカーがその場で待機していました。
ここからアンコールワット前のゴールゲートまではコンボイで移動とのこと。
本当に、私の道案内はここで終了したんだ。。。
無事ゴールを迎え、川脇選手、井入選手と私の3人で記念撮影!!
オフロード競技が初という川脇選手、井入選手でしたが、なんのなんの!
そのドライビングセンスはさすがとしか言いようがありませんでした。
毎日毎日、タイやカンボジアのガタガタ道を、そのすばらしいドライビングテクニックを駆使して
私の言いなりに右に左に走ってもらえて、本当に楽しかった!!
まさにコレはナビの醍醐味!
自分じゃ絶対走れないような走り方で気持ちよく走ってくれるドライバーを
私がコントロールして走らせるわけですからね!!!
ちなみに川脇選手、井入選手を扱う私のことを「猛獣使い」と呼ばれていたいたとかいないとか!
こうしてゴールを迎えられたのは川脇選手、井入選手と、
毎晩車を修理してくれて、翌朝には完璧な状態で走れるように仕上げてくれたメカニック、
そして支えてくれたサポートの皆さんのおかげです。
感謝の言葉しかありません。
そしてゴール地点で、同じ道を走って来た仲間と完走の喜びを分かち合えるのは、本当に幸せなことです。
ガレージモンチもゴールです!
涙・涙のガレージモンチ!
こちらも、もらい泣きしそうになってしまいました!!
九州男児は川で洗濯!?
ラリーをともに走って来た、寄せ書きの書かれた日本の旗を洗っています。
各車、川の水を汲んできて洗車をしています。
なぜここで、このタイミングで洗車をするか?
それは、このままゴールセレモニーに向かうので、きれいな車でゴールゲートをくぐるためには、
この隙に洗車をする必要があるのです!!
昨日、ラテラルロッドが真っ二つになったサケオオフロードも無事ゴール!
本日、ラテラルロッドは無事!
でも、曲がった?それともコレで精一杯まっすぐなのか?
チームナイランもたった二人のチームでしたが、無事完走しました!
「楽しかった!」とチームナイランの2人。
takuma-gpの青木選手!
「トラブル続きで不完全燃焼。課題の残る今年のラリーだった」とのことですがその分、来年に期待です!
みんな笑顔です。
ガレージモンチのジムニー。
こちらも川の水で洗車です。
コチラも洗車中!
ロスリン選手と記念撮影!
同じラリーをゴールしたもの同士だからこそ分かち合えるこの瞬間。
鶴山選手、ハンドルを握っているジェスチャー?
走り方について話しているのでしょうか?
ガレージモンチのパジェロもゴールしました!
西村選手のうれしそうな顔!!
並んでいるラリーカーを眺めている地元の方。
荷台に積んでいるのは何の車輪でしょうか?
モンチパジェロもゴールに備えて洗車中!
レースを終えて、みんなほっと一息!といった感じです。
明日に続く今日を、走ることだけを考えていた日々ももう終わり。
本当に、本当に終わってしまった。
トライアングル関係者集合!
バイクチームもゴールです!
#101 タイのManoch Abdullkaree選手!
#103 池町佳生選手も笑顔でゴール!
#119 Chan Daravuth選手地元カンボジアの選手!
それに続いているのは#105 福岡秀之選手!
#102 Jetsadang Chotana選手
#108 山田伸一選手
#107 江連忠男選手
#110 松本典久選手!
#108 山田伸一選手!
#118 タイのDusit Sema-ngoen選手!
バイクチームも全てゴールしたようです!
私と川脇選手は、この合間に地元の人たちにステッカー配布会!
地元の子供たちにステッカーを配って喜ばれている様子です!
すっかり人気者です!
自転車にも(勝手に?)貼り付けてます!
記念撮影(証拠写真?)!!
私も地元のお母さんと記念撮影!
私も勝手にバイクにステッカーを貼ってしまいました!
今でもカンボジアのアンコールワット近くの田園風景の中を
このステッカーを貼ったバイクが走っているのかと思うと感慨深いです!!
ここからコンボイで、ゴールセレモニーが行われるアンコールワットに向かいます!
Leg5、最終日。カンボジアでの2日目のステージです。
ホテルの駐車場でスタートを待つ、ガレージモンチの竹野選手とサポートの中村君!
同じくスタートを待つラリーカー。
カンボジアの気候はタイと変わらず日差しも強いのですが、
タイよりも風が心地よい気がします!
舗装面が少ないからでしょうか?
ま、舗装されてない分、ホコリっぽかったりもしますけどね。
カンボジアにはカンボジアのコンビニ。
トライアングルマート。ゴールデントライアングルにちなんでいるのでしょうか?
アンコールワット周辺は各国からの観光客も多いので、
ゲストハウスやホテル、コンビニ、ビアバーなども充実しています!
今日のSSは72km。
今まで走ってきた距離を考えれば、あっという間です。
このオーバービューマップの真ん中の四角いのがアンコール遺跡群。
その遺跡群の大外を時計回りに走ります。
この地図、何か見覚えがある。。。
AXCR2012 最終日オーバービューマップ
地図で見比べてみると、去年の最終日のコースの逆周りで、一部重複している様子!
去年、話を聞いただけで想像することしか出来なかったコースを見ることが出来るのです!!
今日のスタートはOverallの成績順とのこと。
カンボジアルールなのか、最終日ルールなのか、アジアンラリールールなのか、はたまた国際ルールなのかは謎。
なので、前日のリザルトからスタート順をメモしたのですが、(写真上部)
それをバッテンして、書き直してあります(写真下)
昨日の川脇選手のSS順位は8位!
総合15位から総合11位になった我が#19。
11番目スタートです!
私たちの前の10位のチームとは30分程度の差があるから、
今の状況では10位のチームに何かアクシデントが無い限り抜く事はできないだろうけど
私たちの後にいる12位の#16とはわずか30秒程度の差しかありません。
ちょっとしたミスコースで、逆転されることだって十分考えられます。
#16は、ダカールドライバーの寺田選手。
このリザルトの前で順位の話をしていたら、その寺田選手たちがやってきました。
仁科「寺田選手と私たちのチームって差があまり無いですね。でも、ごめんなさい。抜かれたくないし、抜かれないようにがんばりますから!」
寺田選手「いやいや、僕たちが狙っているのはクラス優勝だし。おたがいゴールまで頑張りましょう!」
と、さわやかな笑顔に白い歯を輝かせながら答えてくれました!
しかし、こうなるとナビの責任重大です。油断は出来ません。
「最終日」という気持ちよりも、とにかくココでミスの無いようにと気を引き締め、
トラブルの無いことを願い、スタートに臨みました。
ホテルから15kmほど走って、SSスタート地点へ。
この道は、見覚えがあります!
去年のゴール地点があった(ハズの)道です。
腕を組んでいるのは、総合1位の
#13 HOT BITS THAILAND BY KEEN
Nuttapon ANGRITTHANON選手、通称ジョブ君です!
総合2位の九州男児森川選手とのタイム差は4分30秒です!
スタート地点にはカンボジアの観光協会の偉い人???とにかくそんな人が来ていましたよ~!
間もなくスタート。
私は昨日までと同じように、道案内をすればいいだけ。
スタート順にクルマを並べて待っていると、
つぎつぎとラリーカーがスタートしていき、エンジン音が遠くなっていくのが聞こえます。
私たちの前のバンディットがスタートすると視界が開け、コースが続いているのが見えました。
最後のSS。これからあの道を走る。
気持ちを落ち着けてスタートです!!
とりあえず7km道なりだし!!
相変わらず穴ばっかりのステージですが!
PCストップは35.70km地点。
競技中ラリーカーに遭遇することはまれで、走っているときは影すら見ず孤独な気持ちになりますが
同じ地図を同じように読んで、同じように走って来たラリーカーがいるのを見かけて、うれしくなります。
タイムコントロールのオフィシャルにチェックを受けてリスタートを待ちます。
サードシートの川脇選手、あともうちょっとの辛抱です!!
PCストップの先の41.40kmのコマ図はコレ!
橋と凸のコラボのコマ図、実際はこんな地形です↓↓↓
競技を見学に来ている地元の人たち。
木があれば登って見たくなるのは、子供の性!
しかし、よくこんなところまで登ったなぁ~。
そこにバイクでやってきたのは物売りのおばちゃん!
人が集まっているところに、どこからとも無くやってきます。
そして、おやつタイム!
そこへ、PCストップでチェックを受けたラリーカーがやってきました!
#13 HOT BITS THAILAND BY KEEN
Nuttapon ANGRITTHANON
Kittisak KLINCHAN選手!
ジョブ君、逃げ切れるでしょうか!?
その2分後に来たのは
#2九州男児
KINYA MORIKAWA&Masahiko UCHIDA 選手
2分差ということはタイム差は縮まってはいないようです!
#12
Chamnan ON-SRI&Cholanat PHOPIPAT選手!
前を走る九州男児とは4分差!
2分の差をつけられてしまいました!!
#1 ABTEC SITTHIPHOL GROUP ISUZU BRIDGESTONE
Vorapot BUNCHUAYLUEAP&rakorb CHAOTHALE選手!
前の車から2分遅れて#1!
#3 takuma-gp
Takuma AOKI&Kastsuhiko SHIINE&Ittipon SIMARAKS選手
#5を抜いてきました!
しかし前のチームとの差は14分!
トップとの差は20分!やはりトップチームはそんなに速いのか!!
スタート順から考えて、10分引き離されていることに!
takuma-gpに4分遅れて
#5 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Wichai WATTANAWISUTH&Thayapat MEENIL選手
アジアンラリーの仙人!
#14 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sarun YOOSOOK&Ekachai PANPHIAN選手!
#7 WICHAWAT CHOTIRAVEE
Wichawat CHOTIRAVEE&Thanachok SANSAWAT選手!
#22 チームナイランを抜いてきました!
しかし、その件については伊藤選手の想定内。
昨日のインタビューで
「明日はD-MAX1台には抜かされると思うけど、前に走ってもらって勉強したい。今は前車の抜かし方をもっと勉強したいと思っているんです」 (公式サイトより)
と話していました!
そのチームナイラン!
#22 TEAM NAIRAN
Yoshiro ITO&Takeshi HIRAKA選手!
ナイランチームを追いかけているのは我がチーム!!
#19 Two & four asian rally team
Hiroyuki IIRI/Kazuteru KAWAWAKI / Minako NISHINA
ナイランチームとは2分差です!
ここまで順調な走り!!
井入選手、穴ぼこだらけの道の走りも安定していてウマイ!
私たちのチームから2分遅れて
#16 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM2号車!
TERADAMasahiro &Tetsuro CHIHARADA選手!
2分遅れってことはタイム差は変わっていないってこと!
30秒のアドバンテージしかない私たちのチームにとっては脅威です!!
次に来たのは我がチームリーダ
#15 Two & four asian rally team
AOKITakatsugu AOKI&Roslyn SHEN 選手
4台も抜かしてきました!単純計算でも8分縮めたことになります!
かっ飛ばしー!
#18 Michihiro ASAI&Koji WAKUTA選手!
そして大きく順位を落としてしまった
#11 Bandit PANTHITA&Anuraks Tosri選手!
クルマの調子が悪いのでしょうか?
#23 Garage-monchi world rally team
Satoshi TAKENO&Naoyuki YANAGAWA選手!
ジムニーはカンボジアの人たちにも人気です!
#17 TEAM INNO
Shoji KATSUMATA&Masayuki FUKANO選手!
#8 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM
AIKAWA Show&Sadatoshi ANDO 選手
もちろん、ここでも地元の方々はフリーダム!
去年のカンボジアステージを走った選手に
「マリオカートのようだった」と言わせたコースです!
#6 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sanjay TAKLE&Musa SHERIF 選手
#9 TEAM TRYANGLE☆LRB1号車!
Kotaro THURUYAMA&Yasuhisa AONO選手!
トライアングル号が続きます!
#10 TEAM TRYANGLE☆LRB2号車!
YOSHINOYukio&Kentaro KUMAI選手!
そして、すこし遅れて
#21 Garage-monchi world rally team!
Fumikatsu NISHIMURA/Massahiro MITIHATA/Eri IHARA選手も中間チェックにやってきました!
ゴールまであと31km!!
SSゴールからホテルまでは僅か15km弱。
走り始めるとすぐにアンコールの遺跡群が現れました!
ここはオンコース!
このゲートをくぐってホテルに向かうのです。
これは、AXCR2012のルートブックの表紙にもなっているバイヨン寺院を守る門のひとつ。
浅井選手のパジェロも合流!
#14 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sarun YOOSOOK&Ekachai PANPHIAN選手!
我がチームリーダー、青木選手とRoslyn 選手もやってきました!
世界遺産の門を次々とラリーカーがくぐって行きます!
そして、バイヨン寺院!
SS終了してからホテルに戻るまではターゲットタイムが設定されていて
その時間をオーバーするとペナルティとなるので(早い分には問題なし)、
時間を気にしながらの記念撮影です!
この遺跡群、コマ図にもちゃんと書いてあるところがテンションがあがります!!
そして、アンコールワットを左手に見ながらホテルへと向かいます。
遠くに見えるのはアンコールワット!
カンボジアのオフィシャルホテルはCITY ANGKOR HOTEL
その駐車場には満身創痍の車たち。
各車両、整備に取り掛かっています。
この24の数字の入ったTシャツを着ているのは、青木拓磨選手のメカニック!
他のチームのメンテナンスの様子を伺いに来ているのでしょうか!?
#1のラリーカーは、足回りを全部交換するようです!
足回りにダメージを受けていマシーンが多いようですね!
モンチジムニー、なんだか、車高も低くなったような~?
しかし、修理は終了!
チームナイランもすでに修理を終えたようです。
バイクチーム、日本からの参加者は「チームジャパン」でテントを出していましたよ!
こちら、ボディマウントが外れ、応急処置してやっとの思いでホテルに戻った
#9 鶴山選手、青野選手のチームトライアングル1号車!
#5 アジアンラリーの仙人こと、Wichaiさんのメカニックのかたが、
#9のラリーカーのボディーマウントの修理をしてくれています。
ドアノブの下のオレンジの紐がラチェットベルト。
ゼッケンの下に見える、黄色の紐も、ラチェットベルトのようです。
↑コレハナニ?
私たちのラリーカーはタービンのガスケットが抜けていましたが、
それ以外に大きなトラブルはなかった模様。
あれだけガッツンガッツン走っても大丈夫だなんて、よく出来たラリーカーです!!!
車を修理してもらっている間、川脇選手と井入選手にホテルのロビーで突撃インタビュー!
仁科「カンボジアに入ってLEG4終わりましたね!川脇選手、運転お疲れさまでした!今日のSSはどうでしたか?」
川脇「いや~、想像以上でした!」
仁科「何が想像以上でしたか?」
川脇「穴、穴、穴っていうのはタイでも十分経験していて、カンボジアはそれよりちょっとひどいぐらいかなって思ってたんだけど、その穴が想像以上でした。むちゃくちゃ数があって、何個なんねん!って。もう穴はええわ!(笑)」
仁科「今日のコースは、本当に穴だらけでしたね。穴のコースってどう思いますか?」
川脇「これは根性が要りますねぇ。見えない場所にある穴がどんだけ深いか、どこにあるのか分からへんから。僕はもう、今日のあれは限界かと思ったよ。でも、限界を感じてビビってるんだけど、だんだん慣れてきて楽しくなってきたよね」。
仁科「楽しい?」
川脇「そう。どんどんイケイケになってくるんですよ」。
仁科「競技の最中でサードシートの井入選手から、『もっと抑えたほうがいい』って何回かありましたが」
川脇「前半は、井入さんに『スピード出すぎちゃいますか?』言われて『あぁ、言ってくれてる、そのとうりやわ、抑えなきゃあかん』って思ってた。でも後半はね、自分の中で『まだ行けんのに、まだ行けんのに』って気持ちが出てきたな。でも抑えてもらったぐらいが、ちょうど良い所やったと思うし。自分のスキルがまだそんなに上がってないのに、感覚だけがあがっていってて。そんなのがあるんかなって思うわ。」
井入「運転も慣れてくるし、衝撃の合わせ方もだんだん慣れてくるんでしょうね。だからついつい行っちゃうんでしょうけど」。
川脇「それで、クルマを壊したらアカンよね」
井入「サードシートから川脇さんの運転、見てたらよく分かるから。クルマのはね方とか衝撃の来かたとか、限界超えそうやなってときは、やっぱり言った方がええかなってのもあったし。自分はイケルと思っても、クルマが行けない時もあるし、ちょうどええとこかな。人は慣れてもクルマは慣れてこないからな。」。
仁科「なるほどね」。
井入「それと、二人・三人で1つの車に乗ってるから、それが抑止力になってええんやね。一人だったら行けるところまで行ってまえ、ってなるからね。それはやっぱりドライバーの性やね」。
仁科「それはドライバー根性ってやつですね」
井入「もう、ひっくり返っても自分だけだったらええわ、みたいな」
川脇「あとは、こぶを超えるときにドライバーは楽な方に行きたがるんですね」。
仁科「楽な方へって?」
川脇「助手席の方ばっかりボンボン跳ねるようなラインどりね」。
仁科「え、そうでしたか!?気がつかなかった~」
川脇「実はその件に関してはチームリーダーの青木さんに話を聞いていたんですよ。どうしてもドライバーは自分が楽な方に行って、ナビを跳ばしてしてまう、って。ちょっとそれを思い出して、途中から変えたんです」。
井入「あんまり変わって無かったで!(笑)。」
川脇「うーん。そかな(笑)」
井入「まぁ、ホンマにヤバいってなったら本性で楽な方へいってまうわな」
川脇「ニシナごめんやでーってな。(笑)」
仁科「井入選手、今日のサードシートはどうでしたか?」
井入「今日のサードシートはきつかたですね」
仁科「もう、罰ゲームですね。何か悪いことしましたか!?(笑)」
井入「カンボジアのイメージ悪くなりましたわ(笑)。今日は尋常じゃない衝撃でしたね。3人でやる競技じゃないですね。(笑)」
仁科「3人目は乗っちゃダメ?」
川脇「ドライバ/ナビシートは、サードシートに比べて衝撃が全然少ないんですよ。楽なの。だから、まだ行こう!って思うけど。でも後ろはね。昨日僕も後ろに乗っていて、限界って思ったから、井入さん今日は本当にきつかったと思うで」
井入「運転するより、後ろ乗るほうがしんどい」
川脇「確かに。(笑)」
井入「今日のSSで、他のチームはサスペンション類にトラブルが出ている所が多いみたいですね」。
仁科「え!?うちは大丈夫?」
井入「うちは大丈夫!」
川脇「タービンのガスケットが抜けただけやな」。
井入「せやな。あれも振動でな。でも、基本的にクルマは壊れてないよね」
川脇「しかし、ホンマ想像以上やったね」
仁科「川脇選手、前にクルマが見えるとスピード上がってましたよね(笑)」
井入「僕ら、職業病で運転している人の癖を見るんですよ。レースって抜かなあかんから、前の車の癖を見とかんと抜けへんやろ。川脇さんの癖は、前にクルマがいたりギャラリーがいたりすると、頑張っちゃう(笑)」。
川脇「それはあるかもな(笑)
井入「まぁまぁ無事に戻ってこられたし」。
仁科「そうですよね!成績もそこそこ良かったしね。明日の最終日、よろしくお願いします!」
4日間、同じラリーカーで過ごした私たち3人、日を追うごとにチームワークもますますよくなってきた感じ!
その後、私とロスリンは部屋にマッサージを呼んで、最終日の明日に備えてリラックスタイム!!
↑偶然撮ってしまったベッドの写真。荷物が散らかってます。。。。
ここまでの疲れでマッサージを受けている間に爆睡してしまい、
ロスリン選手に「ミナコサーン!ミナコサーン!」と起こされました^^;
夜が更けても、メンテナンスは続いています。
こちらは#11 Banditのラリーカー!
ラリーカーの向こうに見える、背中はもしや!?
やはりその人、Bandit!
上半身裸で整備にいそしむ姿は毎年のこと!
ラリー期間中はホテルで寝るより、整備しながら外で寝ることのほうが多いかも!?
ある年のラリーでは、整備が終わった後、ホテルの部屋にたどりつくことが出来ず
ロビーで寝ていた姿を目撃されています!
こうしてLeg4の夜は暮れていきました。。。。。
明日はいよいよ最終日です!
SS4のほぼ中間地点にある、75.1km地点のPCに私たちのトライトンが飛び込むと、
そのすぐ先にメカニックが待機してくれていて、クルマの状態をチェック!
SS前半で「穴です!穴!!」と言い続けた私、
この埃っぽさもあって、のどが渇くこと!
サービスからペットボトルのミネラルウォーターを受け取ると(サービスのみなさんありがとう)
飲むというより、流し込む感じで水分補給!
そして、水分補給した後は・・・・!!?
競技中にトイレに行くわけにもいかないので、このタイミングで行っておきたいところ。
また、この穴に落ちたときのドカンドカンいう衝撃が、尿意を誘う。。。
男性だったらそこらへんでもかまわないでしょうが、女性の私としてはできればそれは避けたい。
(もちろん、いざとなったら厭いませんが!!)
道の向こうの民家に駆け込み、タイ語で
「トイレを貸してください」
と言ってはみたものの全く通じません!
タイとカンボジアは陸続きだし、ちょっとぐらいならタイ語が通じるだろうと思っていたら大間違い!!
(国境の町だったら通じると思うけど)
そこは、得意のボディランゲッジと片言の英語でなんとか目的を達成!
時間に追われたラリーの最中で、躊躇なんかしてられないのです!!
次のPCに遅れないように時間を調整しながら、ギリギリまで整備をしてリスタートです!
SS4のゴール付近はこんな感じ!
ここはもう、アンコール遺跡群の中です。
#5 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Wichai WATTANAWISUTH&Thayapat MEENIL選手
#22 TEAM NAIRAN
Yoshiro ITO&Takeshi HIRAKA選手!
先ほどのPC-STOPから何台か抜いてきたようです!
平賀選手、笑顔でピースです!
伊藤選手は「やれやれ」といったところでしょうか!
#3 takuma-gp
Takuma AOKI&Kastsuhiko SHIINE&Ittipon SIMARAKS選手
そして次にやってきたのは~!!!
農作物を載せたトラック!
荷台に積んだ農作物の上に乗っている人のように、目だけを出して布で覆うのは
タイでもよく見られたスタイルです!
しかし、競技中には遭遇するのは遠慮したい!
#17 TEAM INNO
Shoji KATSUMATA&Masayuki FUKANO選手!
リヤの部分から、なにか飛び出しちゃってますが、コレはいったい???
ショックアブソーバーが折れたのでしょうか?
次に来たのは#18 Michihiro ASAI&Koji WAKUTA選手!
浅井選手操るこのパジェロ、カンボジアステージで威力を発揮!
後半のSSで、私たちのトライトンが穴を避けながらスピードを出し過ぎないように、
それでもドッカンドッカン言いながら走っている脇を
まるで、穴など無いかのごとく、フラットダートを走るようにスイスイと抜き去っていったのです!!!
しかし車を襲う衝撃はものすごく、ハンドルポストが外れ、
落ちたハンドルを膝で押さえながらのドライビングだったとのこと!
それでもこの順位。
さすがです!
その浅井選手を追いかけてゴールした我がトライトン!
#19 Two & four asian rally team
Hiroyuki IIRI/Kazuteru KAWAWAKI / Minako NISHINA
SS4では他のラリーカーを何台か抜いてのゴール!
さすが元ジムカーナチャンピオンの川脇選手。
慣れないオフロードコース、しかも凶悪な穴ぼこだらけのカンボジアでしたが、
このアジアンラリー最後のドライビングとなる今日はアグレッシブな走りを見せ付けました!
(私たちのラリーカーのドライバーは川脇選手と井入選手の二人。運転席に座るのは1日交代)
今日の走りで順位を上げたことは確実か?リザルトが楽しみなところ!
ミスコースもスタックも大きなトラブルもなかったしね!
#14 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sarun YOOSOOK&Ekachai PANPHIAN選手!
さきほどより、だいぶ順位を落としてしまいました!
こちら、ゴール付近で車を待つD-MAXのメカニック!
次に来たのは#11 Bandit PANTHITA&Anuraks Tosri選手!
フロントドライブは直ったのでしょうか!?
そして、我がチームリーダ!!
#15 Two & four asian rally team
AOKITakatsugu AOKI&Roslyn SHEN 選手
赤い弾丸!赤いトライトン!!
SS前半ではマシントラブルにより順位を落としましたが、
信じられないような速さで何台も追い抜いて走ってきました!
こんな車のナビをしているRoslyn SHEN選手はすごい!!
#23 Garage-monchi world rally team
Satoshi TAKENO&Naoyuki YANAGAWA選手!
カンボジアの過酷な路面にジムニーは何とか耐えてくれたようです!
フロントホーシングが曲がりタイヤアライメントがハの字になりながらのゴールです!
と、ラリーカーがゴールに入ってくる流れが、一時収まったところで
ゴール付近で待機していた自転車がコースを逆走!
次々と・・・・・
次々次々と・・・・・
次々次々次々と・・・
競技じゃなくても、こんなところを逆走したくない!
アジアンラリーは完全なクローズドのコースではないだけに、
ドライバーにはさらなるテクニックが要求されるところです!
#8 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM
AIKAWA Show&Sadatoshi ANDO 選手
続いて
#16 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM2号車!
TERADAMasahiro &Tetsuro CHIHARADA選手!
#7 WICHAWAT CHOTIRAVEE
Wichawat CHOTIRAVEE&Thanachok SANSAWAT選手!
#7も、先ほどよりだいぶ順位を落としてしまいました!
#20 SA KAEO OFF ROAD
Songyos THIENTHONG Nopporn JANGBUMRUNG選手!
(↑犬ミサイルも見られます)
車の調子が悪く、ぼよんぼよんしているようですが・・・・
あれれ??
なんとラテララルロッドがまっぷたつ!!
どの地点で折れたのかは分りませんが、よくぞゴールにたどり着きました!
#6 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sanjay TAKLE&Musa SHERIF 選手
T2Dクラスでチームナイランと争っています!
コースに入っていたメディアのランクルも戻ってきました!
村松氏、満面の笑みです。
いい映像が撮れたのでしょうか!?
メディアの後ろを追いかけてきたのは
#21 Garage-monchi world rally team!
Fumikatsu NISHIMURA/Massahiro MITIHATA/Eri IHARA選手!
今日のカンボジアステージは井原選手がナビゲーター!
ラリーを楽しんでいる様子です!
サードシートの道畑選手はグロッキー!?
ゴールするなり、濡らしたタオルで頭を冷やしています!
カンボジアの凸凹道、マシーンにダメージを追っているパジェロのサードシートはかなりキツかった模様!
バイクチームも次々ゴール!
アドベンチャークラスもゴール!
実はこの車両、メディアチームとして参加してい る伊藤玲さんが、
以前アジアンラリーに参戦したときに使った車両とのことです!
この時点で、チームトライアングルの2台はまだゴールしていません!
なんと、#9 TEAM TRYANGLE☆LRB1号車の青野選手と鶴山選手、
ゴールまで30km地点ぐらいでラリーカーのフロアがガチャガチャ音がしだし、
止まって確認したところ、何と8箇所中6箇所のボ ディーマウントが外れ、
マウントボルトも5個無くなっているのを発見!
装備していたラチェットベルト4本でフレームとボディを固定して時速10キロ程度で 村の中を走りぬけ
真っ暗な中、アンコールワットも見るとなく、2人乗りのカブに追い越されたりもしながら
やっとのことでゴールまでたどり着きました!
残ったマウントボルトがフロントグリル下の2つだったそうで、
ボディとフレームが離れてしまいカスタネットのような状態での走行 だったそう。
青野選手いわく
.
「ラチェットベルト最高!」
過酷なカンボジアステージ、どの車も満身創痍でのSSゴールとなったようです。