斬乱しえろのブログ一覧

冬になるとふと思い出す。
おいら、今ではおかんから運転に関しては全幅の信頼を得ていますが。
昔はもう、とんでもなく酷い事を言われてました。
おかんだけでなく、親戚一同から。

おいら、とても虚弱だったんです。
当然運動なんか出来ません。動けないから。体力無くて。
ぼけーっとしていて、トロくて鈍くて、要領も悪くて、スポーツ得意なおかんの子供とは思えないと言われてました。

免許取る時、自分で自覚してたんで、AT限定にしました。
免許取って、親戚一同からかなり言われました。

あのドンクサイしえろが運転免許？良く受かったね！
何があっても死んでもあいつの運転する車には乗らないぞ！
何？仮免も卒検も一発合格？そんな嘘付くな（笑）
車運転して帯広くる時は連絡寄越せ、お前が走る場所は避けて歩くから（笑）

特に自衛官の叔父は酷かった(´ー｀)


うちのおかんも、おいらの運転する車には乗りませんでした。
最初は車を共有していたんだが、おいらが一人で運転してあちこちウロウロするのは自由にしといてくれた。
そして、レビンを買って…
あの当時、総走行距離が15万km前後だったと思う。
まだおかんから信用されてなかったある日、遠く離れた地に進学していた弟に、緊急事態が起こりました。

真冬の猛吹雪、おかんの運転で現地に向かったけれど、おかんが峠に入る麓でギブアップ。
前が見えない、どこが道かわからない、進めない！！
いつも堂々としているおかんが悲鳴を上げたのを初めて見た。
おいらが運転を代わろうとするが、信用されてないから、代わってくれない。
おいら、おかんを馬鹿にするのは絶対に嫌なんだが、仕方なく馬鹿にした。

「なんもちゃんと道あんじゃん」
「道あるって！？どこに？！あんた運転出来るのか！！進めるってかい！！」

弟が心配なおかん、キレた。

「おーおー、進めるわい！馬鹿にすんな！そこどけや！」
「ほー？？へー？？言ったね？？？運転出来るんだな？？」
「おうよ、運転してやらあ！！！どけ！！」

怒鳴り合いしながら運転を交代。
普通に走るおいら。おかん、無言。
峠の頂上あたりで、おかんがポツリと言った。

「あんた、本当に大丈夫なの？」
「うん」
「道、わかるんだね」
「わかるさ」
「何でわかるの？」
「矢印の標識あるでしょ？あれが道の端の目印だから。そこを目安に走ればまず路肩にも落ちないし、センターラインも越えないから」
「へえ…」

無事、弟のもとへ到着、帰りもおいらが運転した。
その帰りに、おかんがポツリ。

「あんた、運転凄く上手いねぇ。安心して寝るわ」
「私の運転で寝れるの？ぷぷぷ」
「うん、寝る」

本当に寝たし。

それ以来、うちのおかんはおいらの運転を信用し、更に今では
一番安全、どんな車でもすぐ慣れて乗りこなす、とまで言う。
一番おいらの運転をけなしてた元自衛官の叔父も、親戚一同で一番運転が上手いと評価している。


運転上手いんじゃなくてね、平気で何処でも行くだけだよ…（三ФÅФ三）
運転が好きなだけさ(＾ω＾)

ま、弟よりは絶対に上手いけどな！！