
先日タイヤを交換してその静粛性と運動性能に驚いて、暫く運転してみて「はた!」と感じた事がある。
私が初めて公道を運転した自動車は「S47年式コロナ1900SL」でした。
父親所有の車で2DRハードトップ!
エンジンは8R-B(のちにボアアップされて18Rとなる)のSUツインキャブ仕様でした。
当時としては直線ならば滅法速かったですよ。
しかしながら、峠道(当時は碓氷峠の旧道の全てのコーナーを記憶してました)となると話は違い、カーブの度にタイヤが「キ~!!!」と泣き叫びアクセルを踏む事が出来ず鈍いの何の…でも当時は充分速いと思っていた(笑)
Fr:ダブルウィっシュボーン、Rr:リーフリジットという今では見られないレイアウトでしたから限界性能なんて、問うてはいけなかったのでしょうね。
しかしながら一緒に走っていたC10スカイラインはさほどタイヤは鳴っていなかったですから車両の差なんでしょうね。
さて、当時の装着タイヤは「165SR13」という今では見掛ける事の無くなったサイズ。
でもね、当時のGT-Rは標準はレーシングユース前提だったので
バイアスだったんですよ!
その頃はラジアルもスチールベルトではなく、バイアスタイヤにも「ベルテッドバイアス」なんてものもありましたね。
・グッドイアー
・ファイアーストーン
のほか
・ユニロイヤル タイガー・ポウ
・パーネリジョーンズ
・ボビーアンサ
等という当時のレーシングドライバーの名を冠したタイヤがありましたが、その後「スチール・ラジアル」が世に出て一気にラジアル時代となり、ベルテッドバイアスはレーシングタイヤ(ミシュランだったかピレリがF1にラジアルタイヤを投入するまでは全て)のみに使用される事になりました。
このスチールラジアルは当初は「運動性能」よりも「長寿命」を売りにしていましたが、実際私の装着タイヤでも5万km以上耐えたものもありました。
さてその後「扁平サイズ」と呼ばれた「70扁平タイヤ」が世に出て一気にロープロファイル化が進んだ事でタイヤの性能は飛躍的に向上した気がします。
「65扁平」、「60扁平」、「55,50扁平」そして現在へ…
私自身も70、60、55、45扁平を経験していますがその度に性能の違いに驚かされました。
確かに運動性能は扁平化が進むに連れて向上しましたが、コンパウンドの設計やユーザーの寿命に対する要求の変遷によって、より運動性能に偏重した時代があったことも記憶しています。
「コンフォート系のタイヤなんて!」という風潮もあったのかも知れ無いですが、モータースポーツの人気上昇につられる様に高性能化に走ってきたのも否めないと思います。
高級セダンを中心にスポーティーなテイストは残しながらも静粛性、乗り心地を重視したタイヤの需要が増すことにより「コンフォート系」が市民権を得る事になったのはつい最近ですね。
国産でありながら海外ブランドのロゴを纏った我が愛車の装着タイヤ。
色々な要求をそれなりに満足させるレベルにまとめて商品化させた技術力の高さには驚くばかりです。
30年前では考えられないサイズで、しかも当時と同等の静粛性と乗り心地を確保していることは本当に驚かされます。
実際私の場合でも峠道をかなりのハイスピード(私の基準で)で駆け抜けてもタイヤが悲鳴を上げる前にドライバーの心臓が悲鳴を上げます(笑)
色々書いちゃいましたが、日本の技術は凄い!
人口は減少傾向ですがこの様な職人魂は絶やさないで戴きたいものですね。
長々とおじさんの独り言でございました。
Posted at 2008/06/21 19:44:42 | |
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