獅子目峠 旧道(和歌山県西牟婁郡すさみ町)2018.4.28
投稿日 : 2018年05月02日
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和歌山県すさみ町にある和歌山県道38号の獅子目峠は、昭和58年に獅子目隧道が完成したことにより旧県道へと降格した。
これは滅多やらない旧道の走行記録である。
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すさみ町の林道を捜索する折に地図を眺めていたら発見した獅子目峠旧道。実際に現地へ赴いてみた。こちらは東側の和r36から見える旧道入口だが、封鎖されている様子はない。
私の個人的な経験則からすると、トンネル完成後の旧道を(走行可能な状態かはさて置き)解放しているという例はあまり多くない。
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旧道沿いに集落がある、或いは旧道から別の道へ分岐する、林業等の別の利用目的がある等の理由がなければ侵入できないようにするのが一般的のように思われる。
旧道に格下げされてから30年以上の月日を経てなお、車両の通行を許しているとはいえ、道路状況は相当に酷い。
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とにかく目に付くのは、道路そのものの崩壊がかなり進んでいる点にある。
路肩が崩れている地点も多くあるが、写真のように地面そのものが全体的に地滑り起こしたように陥没している場所も多くある。
中でも一番陥没が激しい地点がここだ。段差も10㎝以上あるし、隙間に足が普通にはまりそうになって怖い。
私はこの場所を境に「この道はやべぇ、いつ引き返そうか…」と内心バクバクしながら西の出口を目指す事になる。
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数えきれないくらい道路の損壊があるものの、いずれも軽自動車1台は通れる程度の余地を残している。
問題は道路の幅ばかりではない。路肩は落石落ち枝に苔。道路の割れ目から草が伸び、道路脇の茂みが行く手を阻む。
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決定的な崩壊には出会わなかったが、視界不良の狭隘な路面が続くため、引き返すタイミングを失ったまま獅子目峠に到達した。ここについてようやく、一息ついて休憩する事ができた。
本当にヤバい箇所というのはカメラを手にする余裕もないため、大抵写真は無く後になって後悔することが多いが今回も例に漏れず後悔する。しかし、あの道を引返そうなどという気持ちは全く起きない。
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東側よりこれから下る峠の西側の方が明るい気がする。
一人では動かせない大きな石が落ちていたり、崩れてきた土砂が一部道路を覆ったりするものの、こちらの方が走りやすい印象だ。傍の杉林を管理する林業関係の車両が出入りするために管理しているのだろう。
実際の道幅は峠以東の方が広く、西側の方が狭い。走りやすさと道幅が比例しないのが、こういう道の面白い所だ。
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西側の和r38に出てきて捜索は終了となる。
旧道捜索というのは適切な季節があり、4月はまさにベストシーズンの一つだ。
梅雨が来れば路面状況が悪化し、もう少し時間が経つと緑が道を覆い隠してしまう。秋になれば台風により災害がもたらされ、気が付けば雪に道が閉ざされる。
今回はたまたまジムニーで通り抜けが出来たが、雨の日や緑が覆いつくす夏には訪れない方が無難である。
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