普通自動車免許、AT限定解除のお話です。
もうMTに乗れるって方は読み飛ばしてくださいw
1991年にAT限定免許ができるまでは、普通自動車免許=MT/AT車の免許でした。
今の若い人も免許を取る際はMT/ATで取る人が半数以上だと思います。クルマを使う仕事はMT必須の所がありますからね。
私は2000年頃に免許を取りましたが、当時は維持費のかかるクルマに乗ることなど考えておらず、せいぜい乗ってもATだろうということで、安くて早くて簡単に思えたAT限定免許を取ったわけです。
しかし昨今クルマに乗ることが楽しくなり、MTの免許も欲しくなってきました。
やはりMTは自分の手足でクルマを操る楽しさがありますし、音と振動でギアチェンジができるようになると人馬一体を感じられますからね。
少し古い話で申し訳ないですが、ちょうど一年前の夏に日中の時間帯が使える時期があったので、近所の教習所にAT限定解除の申し込みをすることにしました。
AT限定解除の料金は、最短で教習4時間+検定1時間の41200円でした。
普段乗っているクルマはパドルシフトによるMTモードもあるし、公道には出ず教習所内だけで完結するので簡単簡単♪と思っていました。
しかし、それは
大きな間違いだったのです。
■1時間目
まずは教官が説明と所内1周のお手本を見せてくれます。
次に自分が運転席に座り、シートやミラーを合わせたりして操作の説明を受けます。3ペダル車に座るのは初めてだったので新鮮です。
教官がクラッチ操作によって動力が伝わる仕組みをホワイトボードに書いて説明してくれました。
ネットで予習して行きましたが、身振り手振りも交えて説明してもらうとよく分かります。
1.目いっぱいクラッチを踏んだ状態
⇒クラッチ盤が離れてエンジンの動力がタイヤ伝わっていない
2.じわじわクラッチを戻した状態(半クラッチ)
⇒クラッチ盤がカスりながら少しづつエンジンの動力がタイヤに伝わる
3.クラッチを完全に戻した状態
⇒クラッチ盤が合わさりエンジンの動力がダイレクトにタイヤに伝わる
MT車の発進時は、左足クラッチ全踏み+右足ブレーキ全踏みでスタートします。
そしてギアを1速に入れて、サイドブレーキを解除。
ギアは必ず中立に戻してからそれぞれの位置に入れるように言われました。そうすれば同じ手首の動きで変速できますからね。
右足のブレーキだけ離して、左足はじわじわ~っとクラッチを戻していきます。
するとクルマが微速で前進しだすポイントがあるので覚えておきます。そこが半クラッチの始点です。
アクセルは踏まず、クラッチ操作だけで前進と後退を何度か練習しました。微速前進・後退は後でS字やクランクの時に活躍するので、みっちり練習しておくといいでしょうね。
しかし走り始めていきなり最初のコーナーでガッコンガッコン!エンスト!(笑)
2速のまま速度ゼロまで減速してしまい、回転数が合わなくなったのが原因です。
コーナーが近づいたら早めに減速して、シフトチェンジも済ませておくのがベターですね。
なお、2速のままでも速度ゼロにしなければ、コーナーを曲がる程度のパワーは伝わると教えてもらいました。
そんなこんなで1時間目はあっという間に過ぎてしまいました。

なお、MTの教習車はマツダのアクセラでした♪
教習所を出てから、自分の愛車でパドルシフトによるMTモードを練習しましたが、変速可能な回転数の音を感じる練習にしかならず・・・。やはりクラッチペダルとシフト操作が加わると全然違いますね。
■2時間目
別の日に受講しました。
うっかり2速のまま発進してエンストしたり、踏切の微妙な坂でエンストしたり、微速前進とハンドルの同期がうまくいかずS字で脱輪寸前など、うっかりミスが多い。
_| ̄|○
あとは教習所のお作法を忘れており、何度も注意を受ける。
・片手運転はNG(MTなんだからええやん;;)
・車線変更/右折/左折時のサイド&バックミラー確認ができていない
・S字やクランク入口で調整したミラーの戻し忘れ
・カーブ手前での十分な減速ができていない
・後退時に目視で後方確認ができていない
などなど・・・
所内をぐるぐる、ガッコンガッコンエンスト。
あっと言う間に時間が過ぎました。
■3時間目
また別の日に受講。
日が経つと感覚を忘れてガッコンガッコンエンスト。
うっかりエンストが多いのと、坂道や踏切での発進がアクセルとクラッチを同時に踏む動作があって苦手。
基本的なところができていないため、最終ステップに進めないそうです。
ここで意を決して4時間目の後に補習授業を受けることにしました。
×最悪なパターン
⇒4時間(41200円)+検定落ち(0円)+1時間補習(4960円)+再検定(5400円)
合計51560円
○次善のパターン
⇒4時間(41200円)+1時間補習(4960円)+検定(0円)
合計46160円
あかんと思ったら早めに追加補習を申し込むのがお得です。
■4時間目
また別の日に受講。
エンストの回数は減ってきたが、なかなかゼロにはならないです。
S字やクランクは、鼻先が入り口にかかってから微速で曲がっていき、あとは左右のスペースをミラーで見つつ、縁石との距離を均等にキープすれば余裕で曲がれることが分かってきました。
なお、縦列駐車は検定科目に含まれていないらしく1回しか練習できず。
(教官はハッキリ含まれていないとは言わない。ランダムに選ばれるとのこと)
車庫入れはオーバースピードになるとズレるので、微速で行うことを徹底したらまずまずいい所に停められました。
■5時間目
同じ日に連続で受講。
うっかりエンストが1回あったぐらいで、ほぼパーフェクト走行。停車時は1速に入っていることをコンコンと確かめるくせをつけるようにしました。
これならいけるんじゃ!
■卒業検定
別の日に受験です。
次の順番の受講生を後部座席に乗せて試験スタート!
おいおい、そんなの聞いてないって。めっちゃ緊張するがな( ;´Д`)
嫌な汗を吹き出しつつ微速前進で開始・・・。
「踏切りは苦手なのでサイドブレーキ使って発進していいですか?」と事前に聞いてOKを貰いました。踏切りは坂道発進と同じ要領で無事に通過!
右左折のミラー確認をしっかりおこない(大げさなぐらいでちょうどいいです)、停車時は必ず1速戻しを確認。S字やクランクの出口でミラーを戻すのも忘れず。
教習所内なので、焦らず超微速前進を多用することで気持ちにゆとりが出ました。
夢中で頭をフル回転させながら操作してると、検定終了!
なんとエンストゼロのパーフェクト走行でした!よかった~(T-T)
(なお検定でのエンストは減点。接触直前でバックするのも減点。脱輪や接触は1発アウトだそうです)
後日警察署で免許の裏にハンコを押してもらって、晴れてMT免許皆伝となりました。
繰り返しになりますが、これは1年前の話です。それから今まで一度もMT車には乗ってないです。そんなことになるだろうと思ってたw
ロードスターの試乗をするときはぜひMTに乗ってみたいですね~。
でも公道でエンストしたらごめんなさい( ̄∇ ̄)
MT車のクラッチの仕組みについてはこちらのサイト様が詳しいので、AT限定解除をしようと考えている方は参考になさってください⇒
車の運転上達のススメ