
本国純正の変態パーツを探す私が久しぶりにパーツ探訪です。
さて、今回のネタは・・・
車の故郷であるドイツをはじめ海外で盛んなキャンピングトレーラー。アウトドアのスタイルのひとつですね。向こうでは長い休暇をとってのんびり過ごすため、テント泊よりもキャンピングカーが好まれるようです。
単体のキャンピングカーを所有しようとすると、通勤や普段使いの車に加えてキャンピングカーを増車せざるを得ないのですが、トレーラですと増車ではなく箱だけなので車両も車検も保険も価格を抑えることができます。しかも箱型なので室内空間はキャンピングカーよりも広い。

RVパークなどにトレーラーを停めた後、母艦の牽引車だけ切り離して観光や買い出しに行けるというフットワークの軽さが旅の幅を広げてくれる。という良さもあります。
A4の場合は
このサイトでスペックを調べたり、英国アウディのカタログ諸元表を調べた結果、45 TFSIの最大牽引力は1,900Kgまでで8%勾配まで登坂可能とのことです。
日本ではたまにつけている方もいるようですが、本国では牽引するときはワイドドアミラーをクリップで取り付けます。これはトレーラーの車幅が2m近くあり、通常のドアミラーでは後が見えないためです。
さらに海外では車の牽引能力を評価する車レビューも盛んで、
牽引トラクターとして最適な車ランキングとか、
牽引しながら急制動のテストをして安全性も含めたトラクト能力をロードテストしたり

こんな試乗レポートは日本には無いよね。
ちなみに、上に挙げたリンクは欧州に輸出している日本車もテストされているので、日本車でトレーラーキャンプを考えている人でも参考になりますよ。国内では日本車も輸入車も牽引力の諸元がほとんど公開されていないので、欧州で公表されている情報を探すと良いようです。
牽引するという評価軸になると、トルクで有利なディーゼル車の評価の方が良いですね。トレーラーキャンプ用途で欧州ディーゼル車を選択するというのもありかも。
さて、ここからがパーツ探訪の本題です。
きっかけは
A4の荷室の点検口を開けると、BCMコンピュータの上に謎のマウントがあるんですね。
なんだろう?と疑問になって調べたところ、ここはトーイングモードのコンピュータ"Towing Module J345"をマウントする場所ということが判明。
そして、実際にトーイングモードをオプション搭載している向こうの国の車には驚きのギミックが!
はじめに、荷室の入り口にこういうスイッチがあるのでポチります。
すると、リアバンパー下にこんなものが隠れていて・・・
これがニョキっと出てきます。
あっという間にヒッチメンバー + ボールマウントの出来上がり!
マウントの隣にはトレーラーにつなげる13ピンコネクタもあるので、このままトレーラーのブレーキランプやACC電源の給電ができます。
この合体ロボのようなギミックがたまりませんね。ヒッチを使わない時は日常使いと変わりませんし、車検の時に突起物で怒られる心配もありません。
詳しい動画はこちらです。
さらに、この純正ヒッチはただのフックでは無いのです。
これを出した状態にすると車がトーイングモードに切り替わります。そのためのトーイングモード用コンピュータJ345なんです。
トーイングモードになると、ESPやABSがトレーラー牽引を前提とした挙動に切り替わって、トレーラーのふらつきを予防する安全性が確保できる点が大きいです。また、エンジンの負荷対策として、エンジンECUの調整、ラジエターファンの回転数を高めにするといったプログラムに変わるようです。
国内でも珍しくトーイングモード改造をしている方が
ここに詳しいことを書かれています。
そして、A4には無いのですが、A4オールロードなど他車には「トレーラーアシスト」とい機能も発動されます。
驚いたことに、これをすでに国内でQ7でレトロフィットしている方がおりました。
何をする機能かというと、トレーラーでは難しい後退のハンドル操作の調整を自動でやってくれるという便利機能。
コマンドのボリュームつまみを左右にひねるだけで、後退しながらトレーラーが良い感じに左右にカーブしてくれます。トレーラーでのバックは直進でもトレーラーが屈曲しないようにハンドルを当てないといけないところも自動でやってくるのでかなり便利なようです。
なぜかA4にはトレーラーアシスト機能が無いんですが、ゴルフ7にもちゃんとあって
ゴルフの場合はコマンダーコントローラーのダイヤルが無いので、その代わりにドアミラー調整ノブをジョイスティック代わりにして後退の操作をします。
ヒッチは、ハッチのこの部分のヒモみたいなところを引っ張ると出てくるようです。
これらのような牽引のオプションはワーゲン、アウディに限らずドイツ車にけっこうな割合でオプション設定があるようです。
さて、A4ではこんな動画のような手順でトーイングモードを後付けできる模様。
驚いたことに、アウディはここで
日本向けの後付け手順のドキュメントを公開していました。
そのほかに調べたところ、純正ヒッチとトーイングモードのコンピュータと配線をした後で、CECM、ABS、エンジン周りのコーディングが必要なようです。
しかし残念なことに、どうやらA4用の純正ヒッチは2017年で製造終了している模様で、海外でも中古パーツしか見つかりませんでした。
A4だけトレーラーの後退アシストが無い点もここら辺が背景かも。

ヒッチパーツのOEM製造元は大昔からワーゲンのキャンプ仕様を作っているwestfalia製です。歴史も詰まったパーツですね。
ということで、ふとしたきっかけのつもりだったのですが、
北海道などでキャンピングトレーラーだけを貸してくれる業者があるので、純正ヒッチを装備していけば面白い旅ができるんじゃない?とついつい調べてしまいました。
取り付けはコーディング方法さえ判明すれば割といけそうな気がします。
大昔からワーゲンはキャンパーによく似合う車なので、国内ディーラーでもこのオプションを扱ってくれると良いんですがね。
そして、トーイングモードってESP, ABSの安全性や後退アシストの便利さがあるので、トレーラーを引っ張るのであればトレーラーキャンプの本場である欧州車が良さそうですね。