この記事は、
都会のど真ん中をトラクターが大行進! について書いています。
最近、司馬遼太郎などを読み返してる影響があるかもしれませんが...
憂国の気分です。
危険、有毒な中国製産品をきっかけにしてチャイナバッシングが起きつつありますが、5年前の中国産野菜の残留農薬事件や7年前のアメリカ産遺伝子組み換えトウモロコシ混入事件とかを思い出してる人はどれくらい居るんでしょうね。
国内では、食品メーカーの偽表示、再利用(?)の問題がおきてます。(があんなのかわいいほうだと思いますが)
似たようなことはいつも起きていて、そのたびに反省とか改善とかされたことになってますが...
根源的には、人の口に入れるものまで、経済性優先で生産、加工、流通させてることに端を発しています。
5年前の事件から、値段が安いからという理由だけで食料品を選ばないようにしています。店頭に並んでるものがどれも安全だとは考えていません。個人的には農薬や化学肥料、遺伝子組み換え作物自体は否定していませんが、それらはコントロールされた生産現場と市場で消費者の選択可能な状況で提供されるべきであって、こっそりと使われていいものではありません。危険な輸入食品なんて一部(だと思いたい)なので、神経質になる必要はないと思いますが、すこしずつ蓄積していく毒物の場合には原因特定がとても難しくて気がついたときには回復困難な状況になってしまうこともめずらしくありません。(消費者としての自衛手段は、なるべく食べないことしかありません。そうすることで輸入食品が売れ残って、結果輸入量がへり、結果、生産レベルでの改善を期待しています。)
日本の食糧自給率を考えたら、輸入食品を口にしない日がない事は明白です。有害な食品が輸入されて市場に出てしまうことを防ぐために有効な防御手段って、経済性を考えたら現実的にはないんです。食品の安全を保証するのは、流通してしまう前に生産現場の管理をするのが合理的で現実的です。そのためには食糧の国産化=自給率向上となるわけです。それを狙ってるのか日本政府は自作農主義を転換するそうです。農業生産に企業の参入が容易になります。効率的な経営によるコスト低減はおおいに期待できますが、安全性は大丈夫でしょうか。
これまでの日本の農業は高コストでした。国際市場での価格的な競争力なんて殆どなかったでしょう。反面、品質、安全性については評価されていいと思います。これからの国産食糧が悪い意味で「国際レベル」にならないように願いたいです。
自殺した農林水産大臣がいました。
西のムネオなどと言われて、とても悪い奴だったような報道しか目にしませんが、大臣としては有能だったようです。例えば日本産米の対中輸出再開。あちらでは新潟産コシヒカリが2kgで3000円もして、現地米の20倍の値段。日本のスーパーで売ってる価格の3倍くらいになってしまっているようです。かの国では安心して食べられる美味しいお米(日本のお米はジャポニカ種を生産する地域の中では圧倒的に美味しい)の値段が、そうなってしまうということでしょうか。安心と味に対する価格が、お米自体に対する価格をはるかに上回ってしまってます。
非合法な生産方法をすることで生産性が3倍とか20倍になんてなるはずがありません。ほんのちょっとしたいんちき(アンダーグラウンドな農薬だとか)でコストを下げようとする生産者が多すぎて当たり前になってるので、合法な生産をされた米が稀少になり安全を保証するためのコストでそういう値段になってしまうのでしょうか。
日本産米が高品質なまま価格競争力をつけて、世界中の人に食べてもらえるような日がくればいいなと思ったりします。きっと、そんな頃にはどこの国でも安全意識が高まって、世界中のどこの国でつくった食品でも安心・安全が大前提なうえで価格と品質(味)の比較だけで食品が選択できるようになると思うのですが。
Posted at 2007/08/26 12:14:54 | |
トラックバック(0) |
雑感 | その他