もしも旅先でオーバーヒートしちゃったら 2(HA4型アクティ)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
もしも旅先でオーバーヒートしちゃったらシリーズ、その2。
落札して福岡県で引き取った、HA4型アクティトラック。
(4WD、5速MT、エアコン付き)
なんとなんと、出発してすぐ、10分か15分後には水温計が上がり始めた話の続きです。
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その1で、どうやらラジエーターキャップは生きてるっぽいことを確認。
リザーブタンクとラジエーターに冷却水を入れて、再スタート。
単に冷却水が減っていただけなら、これでもう大丈夫なはず。
ところが、しばらく走ると、また水温計がH側(高温側)に振れてきました。
そこで次に考えたのは、ミッドシップ車やリアエンジン車に共通してよくある、例のやつ。
冷却水のエア抜き不十分、というやつです。
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車体の後ろのほう、後輪の車軸より前にエンジンを積むやり方を、ミッドシップ方式という。
後輪の車軸より後ろに積むやり方を、リアエンジン方式という。
だけど、熱くなった冷却水を効率良く冷やすためのラジエーターという部品は、走行中の風が一番よく当たる、車体最前部に置きたい。
つまり、ミッドシップ方式やリアエンジン方式の場合、冷却水は車体後部から最前部に行って、まだ車体後部に戻ってくる。
水路が長いし、あちこちで曲がりくねってるから、どうしてもエア抜きが厄介で、手間がかかる。
そのクルマ専用に自動車メーカーが発行している整備マニュアル通りにやれば、全国どこの整備工場でやっても、私たち素人がDIYでやっても、きちんとエア抜き完了できるはずなんですけどね。
めんどくさがって整備マニュアルを見ないでテキトーにやったり、そもそも整備マニュアルを持っていなかったり、そういうケースも多々あるみたい。
ミッドシップ車やリアエンジン車(の、水冷エンジン搭載車)を中古で買った時は、このエア抜き不十分よるオーバーヒート(歴)が、ちょこちょこあります(隠されています)。
ホンダの軽トラック、アクティもミッドシップ方式なので、これは同じです。
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エア抜き不十分によるオーバーヒートなら、エアを抜いてやればいい。
ブリーダーバルブ(エア抜きバルブ、ホンダの正式名称ブリージングウォーターボルト)は、閉鎖された水路の中でいちばん高い場所にある……はず。
(水路を走り回った泡は最終的に高い場所に集まってくる)
ホンダの軽トラックや、PA1型Zの場合は、前傾させて搭載してるエンジンの、インマニのところ。
エンジン単体で見ると、水路でいちばん高い場所は、ここみたいです。
(車体に載せた状態での全体で見ると、いちばん高い場所はラジエーターキャップ)
2
というわけで、またまた通りがかりのホームセンターへ。
今度は、12mmのT字レンチを買いました。
そんなもの、家に帰ればあるけどね……
福岡県から自走で東京まで帰る途中の、まだ福岡県。
隣の県どころか、隣の市にも行けてない段階で、この状態。
買うより仕方ないでしょ……
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もちろん、エンジンはかけたまま。
水温も通常より高くなった、オーバーヒート状態のまま。
閉鎖された水路の中で、冷却水は熱く、高圧になっているはず。
エアが入ってない完成状態なら、このブリーダーバルブをゆるめると同時に、緑色の冷却水を噴水のように噴き上げるはず。
エアが残っていれば、大量の水蒸気を噴き上げるので、それが落ち着いて緑色の冷却水だけが出てくるようになるまで、しばらく放置すればOKです。
……と思ったら、そこそこの冷却水と一緒に、小さい泡がいっぱい出てくるのでした。
(最初のうちだけ)
3
大量の水蒸気が抜け切るまで、ボケーッと待っててもいいんですけどね。
アクセルワイヤーを引っ張って、エンジンの回転数を軽く上下してやりたい。
回転数を上げれば、ウォーターポンプ(通称ウォポン)の回転も上がるから、冷却水の循環が速くなるし。
回転数を上げたり下げたり、冷却水の流れに脈動をつけてやれば、あちこちにとどまっている泡も流れやすくなるだろうし。
そう考えて、キャブレター(通称キャブ)を覆っているカバーを外しました。
4
2つあるブリーダーバルブを両方ともゆるめて、大量に水蒸気を噴き上げているの図。
これ、ちょっとやそっとの「エアが残っている」というレベルじゃないよね。
整備マニュアルを見ないで、我流でテキトーに冷却水を入れていた個体だとしたら、どんだけ……(絶句)
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まぁ、それでも、基本的には「水蒸気が出なくなって、冷却水だけがあふれ出てくるようになればOK」です。
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HA4型オーバーヒート・アクティ
2023年2月23日(木)
・リザーブタンクとラジエーターに冷却水を補充
・インマニのブリージングウォーターボルトからエア抜き
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