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安藤二七美の"白Z" [ホンダ Z]

整備手帳

作業日:2023年11月21日

純正オプション LSD装着車の見分け方(ホンダ PA1型 Z)

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 30分以内

1
ホンダ PA1型 Zの、新車当時のカタログ、あるいはパーツリストをお持ちならば、御存知のはず。
ホンダ PA1型 Zは、ミッドシップ4WD。
そして、新車当時の純正オプションの1つとして、リアデフにLSDが装着できました。
===
リミテッド・スリップ・デフ、略してLSD。
ノン・スリップ・デフだと、略してノンスリ。
まったくスリップさせない直結デフが、ノンスリ。
リミテッド、つまり多少はスリップさせるのがLSD。
本来は、そこはきちんと区別されるところだけど。
近頃は、LSDをノンスリと言っちゃう人もいるみたい。
===
ホンダ PA1型 Zは、競技走行に使うようなクルマじゃない。
こんな重たいポンコツ軽に、なぜLSDが必要かというと、悪路です。
ぬかるんだ泥道とか、雪道とか。
デフの構造とか原理の説明は省略するけど。
片輪がぬかるんだ泥とか雪にハマってしまった場合、アクセルを踏んでも、その片輪が空転するだけ。
大丈夫な地面に接地しているほうのタイヤには、駆動力がまったく行かず、発進できない。
とても便利な、クルマ人類の素晴らしい発明、デフだけど、悪路ではそういう致命的な欠点がある。
そこで、LSD、あるいはノンスリの登場。
片輪がぬかるんだ泥とか雪にハマってしまった場合でも、大丈夫な地面に接地しているほうのタイヤにも駆動を伝えて、脱出できる。
ぬかるんだ泥とか雪にハマってしまった片輪をそこそこ空転させながら、大丈夫な地面に接地しているほうの片輪にもそこそこ駆動を伝えて脱出できるのが、LSD。
ぬかるんだ泥とか雪にハマってしまった片輪と、大丈夫な地面に接地しているほうの片輪、どちらにもまったく同じ駆動力を均等に伝えるのが、ノンスリ。
雪道や凍結路が大好きな病気な私には、4WDでもFFでもミッドシップでも、駆動方式を問わず必需品なわけです。
===
ところが、ダメでした。
パーツリストに部品番号は載っているけど、とっくに生産完了。
二度と新品で手に入れることはできない。
そうかといって、レースやラリーの専門ショップでオーダーメイドすると、たぶん今だと30万円以上、もしかしたら50万円ぐらいかかるかもしれない。
(ビスカス方式ではなく機械式でとか、アクセルを戻したら効きが解除される1Wayとか、アクセルを戻すと効きは落ちるけど完全には解除されない1.5Wayとか、好きな仕様にはできるけど)
===
そこで、こう考えるわけです。
純正LSD搭載車をヤフオクで見つけて、自分のZのデフと交換しよう。
たぶん、私じゃなくても、LSDの大切さを知ってる人なら、同じことを考えるはず。
そう思い立って、毎週のようにヤフオクでホンダ PA1型 Zをチェックし始めて、9年。
ついに見つけて、落札したわけです。
(出品者さんは、そんな稀少な純正オプション装着車だと知らなくて、なんで自分のZだけこんなに値段が上がっていくんだ?と不思議に思っていたらしい)
2
説明が長くなったので、ここからが本題。
目の前に停まっているこの仔は、LSD装着車か?
あるいは、ノーマルデフか?
後ろのバンパーの下、ナンバープレート直下のあたりをのぞき込みましょう。
3
クルマの構造とか、あまり詳しくない人だと、難しく感じちゃうかもだけど。
左右のタイヤの中央部から、ドライブシャフトという棒が来ているのが、デフ。
左右のドライブシャフトのデフ付近には、ゴム製のブーツがかぶさってるので、わかりやすい。
その左右のゴム製ブーツの中央部にあるのが、デフ。
その底面に、白いシールが貼ってあります。
4
その白いシールにプリントされている、文字列を見る。
「PFM-」は、どちらも共通。
そこに続く1文字が「R」ならば、ただのノーマルデフ。
「L」ならば、純正LSD装着車。
===
もちろん、ヤフオクでは解体品のリアデフ単体も9年間ずっと探し続けてきました。
でも「PFM-R」ばかりでした。
底面のシールが見えるように撮ってない出品者さんは、この稀少な純正オプションのことを知らない可能性がある。
そう思って、いちいち質問してみても、やっぱり「PFM-R」ばっかり。
さすがに、自動車の解体を生業としている人たちにとっては、貴重なメシの種。
純正LSDを見落としてヤフオクに流しちゃうような凡ミスは、しないのかも。
===
っていうか、この1枚だけで……
やったぁ!
ついに本物、純正LSDだぁ!
……ですよ。
5
ヤフオクでの質問は、定型文としてiPhoneのメモ帳に入れてありました。
ようやく純正LSDを手に入れた後だから、もう公開しちゃうけど。
ずっと気になっていたのは、目に見えないライバルの存在。
純正LSDを欲しがってる人に気づかれたら、競り合いになってしまう可能性がある。
そして、出品者さんも純正LSDに気がついてないなら、知らないまま安く売ってほしい。
どういう聞き方をすれば安全だろうか?
そう思って、ダミーとして付け加えたのが【1】の類別区分番号です。
パーツリストを持ってる人なら御存知のはずだけど、LSDの有無は、類別区分番号ではわからない。
出品者さんからの回答が、【1】0010、【2】PFM-Lだったとして、「これはLSD装着車じゃん!」と気がつく人が、どのぐらいいるかな?と。
なんだかメンドクサイ奴が絡んできてるなぁ、関わらないほうがいいかも、ぐらいに思ってもらえてたなら、成功なんだけど。
(実際には今回、けっこうな競り合いになってしまった)
===
ホンダ PA1型 Zの純正オプション、LSDを欲しがってる人が、今どきどのぐらいいるのか、わからんけど。
どなたかのお役に立てれば幸いです。

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