
英のガソリン、供給滞り「パニック買い」発生…混乱の長期化も
読売新聞 2021/10/03 10:39
2日、ガソリンの在庫がないため営業を停止したロンドン市内のスタンド=池田慶太撮影© 読売新聞
【ロンドン=池田慶太、池田晋一】英国でガソリン供給が滞り、多くのスタンドが営業停止に追い込まれるなど混乱が広がっている。
欧州連合(EU)離脱や新型コロナウイルスの影響で外国人労働者が減り、燃料を運ぶ大型トラック運転手が不足しているためで、混乱の長期化が懸念される。
■EU離脱・コロナ禍 外国人運転手足りず
■パニック買い
ロンドンでは2日、多くのスタンドが「ガソリン売り切れ」の表示を掲げた。市西部のスタンドを訪れた男性は、「ここで5軒目だが、どこも開いていない」と嘆いた。
混乱のきっかけは、石油大手BPが9月23日、トラック運転手の不足を理由に一部店舗の休業を発表したことだった。
ガソリンが手に入らなくなるとのうわさが広まり、「パニック買い」が発生。一時は全国約8000のスタンドの半数近い店舗で品切れになった。
需給の切迫で、国内のガソリン小売価格は1リットルあたり約1・4ポンド(約210円)と、約8年ぶりの高値に急騰した。
事態収拾に向け、政府は約200人の軍人に燃料輸送の訓練を受けさせた。
4日から、精製所などからスタンドへのガソリン輸送に動員する。
さらに外国人の運転手5000人の受け入れを目指し、2月末までの期間限定で一時ビザを発給することも決めた。
■穴埋めできず
運転手不足の主因は、2020年12月末に英国がEUを完全離脱し、EU出身者が英国で自由に働けなくなったことだ。
英国では元々、長時間労働や低賃金を理由に運転手の仕事が敬遠されてきた。
政府は東欧のEU諸国から移民を積極的に受け入れて穴埋めし、30万人近い大型トラック運転手の1割強をEU出身者が占めるまでになった。
ところがEU離脱後は、EU出身者も就労ビザが必要となった。英語能力や給与水準などの条件を満たさない人は新たにビザを取ることができない。
さらに新型コロナ禍で、ビザを持つ労働者も母国に帰り、戻ってこないケースが相次いだ。
英統計局の推計によると、EU出身の大型トラック運転手は、ピーク時は4万人近くいたが、今年3月時点では約2万5000人まで減った。
■人材獲得競争
英国では新型コロナ対策の規制が撤廃されて経済活動が上向き、運送業界全体では約10万人の運転手が不足しているという。
商品が届かず、スーパーマーケットの棚が空になるなど、影響はサプライチェーン(供給網)全体に広がっている。
EU諸国も経済が回復し、各地で運転手不足が深刻化する。
運送業界の調査会社「トランスポート・インテリジェンス」の調べでは、ドイツで約6万人、フランスで約4万3000人の運転手が足りないという。
トラック運転手として15年近く働く英国人トム・レディさん(36)は、「東欧の運転手たちは、母国や周辺国でも仕事を見つけられる。
自由に働けない英国には魅力を感じていない」と話す。
運送業界だけでなく、飲食や食品加工といった分野でも労働力不足が指摘される。
EU離脱によって英国が自ら招いた混乱は、経済や社会にじわじわと広がりかねない。
リッター¥210ですかw
日本も最近ガソリン高いなぁと思っていましたが、日本とは違った理由で高騰しているのですね。
たしか、アメリカもストかなんかでドライバー不足で石油会社の役員がタンクローリー運転していた時期がありましたねぇ。
緊急事態宣言が明けて、旅行者が多くなるとガソリンの値段も下がるのでしょうか?
で、写真の水は
座間市は地下水に恵まれ、水道水の大半を地下水でまかなっています。
相模の台地ではぐくまれた地下水は、口当たりがまろやかな中硬水。
自然の恵みたっぷりの水本来の味をお楽しみください。
とあります。
Posted at 2021/10/03 12:33:47 | |
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