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フィアット500に試乗してきましたので報告します。

登場した当時、これはおもしろそうだと思ったものです。
しかし、試乗する機会もなく、モーターショー等の展示車を見ていたのみでした。
カタログを見て思ったことは、デザインは良いのですが、平凡なエンジンと設定がATのみ、価格もやはり輸入車ということもありそれなりで、内容から考えると軽で十分と思ってしまっていました。

ところが、最近はダウンサイジングの流れからフィアット500に2気筒エンジンを搭載ということで、僕の興味は復活することとなりました。
そこで、先月のことですが試乗に出かけることにしたのでした。

担当してくれたのは、セールス氏・・・、ではなくて研修生でした。
丁度予約のお客さんが来たため、セールス氏はそちらへ行ってしまったのでした。
しかしこの研修生、話をすると知識はまだまだでしたが、非常に好感のもてる対応をしてくれました。

先ずは展示車を見学。
後席も頭上に少し狭さを感じますが、心配した足元が前席の下へ足が入ることから窮屈感が無く、長距離移動は別として、近所への送迎等であれば大人４名の乗車も問題ないようです。
後席を倒せば、多少の旅行用の荷物も積載できますし、これも問題なさそう・・・、と思ったら、後席を倒した場合、前席の後方へのスライドは多少制限されそうでした。

さて、試乗ですが、初めにMTを、次に乗り比べということで5ATのものに乗りました。
カタログを見ると、グレードでMTとATを選択できるのではなく、MTは500Sのみ、ポップとラウンジはATのみの設定となっていました。
500Sはスポーツ仕様となっているのですが、エンジンスペックは変わり無し。
乗り込んで思ったのは、足元（足先）の幅が狭いと思いました。
３つのペダルが近いと思ったのですが、運転してみるとあまり気になりませんでした。



エンジンを始動してみると、アイドリングはエアコンを使用して約1000rpm。
少し高いと思いますが、静かで振動もあまり感じませんでした。
動き出すと、トルクピークは1900rpmということで、確かに1500rpm位でも粘りを感じましたが、気持ち良く走るのは2000～4000rpmの回転を使うのが良かったです。
この回転域だと、２気筒独特のサウンドが耳に入り、これが昔を思い出して心地良かったですね。
振動もこの回転域では感じますが、２気筒の不快な振動を感じることは無く、車に乗っているという感じがします。
500Sはスポーツ仕様ということで乗り心地は硬めですが、無暗に大きなタイヤを履いているのではなく、15インチということもあってか良好な乗り心地でした。
また、加速も5800rpmくらいまで引っ張ってみましたが、ギンギンに回るエンジンでは無くて、息の長いのんびりした回転上昇を楽しめるエンジンでした。
MTのギヤは、比較的ハイギヤのようで、街乗りでは５速まで入れることは殆どなさそうでした。
5速は高速用な感じですね。

次にATですが、正確にはATではなくデュアロジックというもので、5MTの自動クラッチ付という感じでしょうか。
こちらはポップというグレードですが、14インチのタイヤということもあってか乗り心地はマイルドで良かったです。
走りは、ギヤ比がMTと一緒なので感覚的に同じようなのですが、変速が違和感ありました。
アクセルを踏んで緩く加速させる意思でも、ある回転でスッと失速してシフトアップするところは、自分の意図と違うフィーリングで好きになれませんでした。



装備や設定を考えると、僕としてはラウンジにMTの設定があったらなぁと思いました。
また、理想として歳を取って最後の車にするなら有りとも思いました。
ただ、今選択するには、1040kg（ラウンジ）の車重に85psは少しパワー不足を感じてしまいますね。
100psくらいは欲しいところでしょうか？