
プジョー306の大きな欠点といえばオートマチックの出来の悪さ、そこから来る燃費の悪さである。出来が悪いと言うと失礼だろうか、日本の道路状況に合ってないと言った方がいいかもしれない。実際に高速道路を100km/hで巡航するとリッター13~14kmも走ってくれる。フランスの制限速度は市街地50km/h、郊外90kn/h、高速130km/h。そう、速度計のオレンジの線が本国での制限速度なのである。そんな環境で走れるなら306のオートマチックトランスミッションであるAL4はとても優秀なのである。実際時速50km/h付近では走行音も静かであり、90km/hでは確実に4速にシフトアップしてくれる。おそらく時速130km/hの高速巡航では日本車以上の好燃費であるに違いない。
しかし、そうだからと言っても私たちの走る一般道路は60km/hが制限速度でありこれは宿命である。そこでプジョー306に搭載されているAL4というオートマの癖、裏技を書いてみようと思う。ちなみに306には2種類のオートマがあり、前期がZF、後期はAL4が搭載されている。
くれぐれも自己責任で。オートマが故障しても責任は負えない。
通常時のシフトアップの目安
1速→2速 17km/h
2速ロックアップ 34km/h
2速→3速 44km/h
3速→4速 65km/h
通常時のシフトダウンの目安
4速→3速 58km/h
3速→2速 35km/h
スノーモードのシフトアップ目安
2速→3速 50km/h
3速→4速 80km/h
☆裏技☆
平坦な道で2速60km/h巡航、3速にシフトアップして欲しい。
スノーモードのボタンを押すと時速50km/h以上で3速にシフトアップする。気付かないほどの弱い上り坂でアクセルを深めに踏み込むと発生しやすい。
さらにその後、50km/hで3速にシフトアップした直後にスノーモードを解除すると65km/hで4速にシフトアップするが、スノーモードの解除が遅れた場合65km/hを超えてもしばらく3速のままで走行する事がある。
坂を登っている時、3速にシフトアップしたい
これも同じくスノーモードにすると時速50km/h以上で3速にシフトアップする。
80km/h超えたのに4速にシフトアップしない
やはりスノーモードに入れれば80km/h以上ならシフトアップする。
渋滞でノロノロ走行中、1速から2速にシフトアップしたい
やはりスノーモードのボタンで2速に変わる。
もしこの裏技を使ってスノーモードに入れたなら、ノーマルモードに戻すのを忘れないで欲しい。スノーモードのまま走り続け、一時停止すると2速発進になる。交通量の多い大きな道路に出る時に2速発進すると期待した加速が得られず怖い思いをする事になる。
峠道を登りきり、下り坂になったがシフトアップしない。
AL4は急激なアクセルオフに対して危険回避の恐れありとされシフトアップしない制御がされるようだ。こうならない様にアクセルをゆっくり戻せば、シフトアップされる可能性が増える。
時速65km/h以下で4速へシフトアップ
時速58~64km/hで走行中、シフトレバーをNへ入れ、Dに戻す。するとシフトアップする。バイパス等を一定のスピードで走行中、もうちょっとで4速に入るのにという場合に使える。Nにシフトする時にアクセルを抜いてやるとスムーズだ。
もしも、もしもの事であるが走行中、「D」から「N」に入れて、元の「D」に入れるつもりが間違えて「R」に入れてしまったら…。挑戦に失敗は付きもので、私も何度かやってしまった。その時AL4はギアをニュートラルに保持したまま「R」のインジケーターランプを点滅させる。ガリガリ…バキン!とか言わないので想定の範囲内であるようだ。ただ、そこから先、「P」には入れた事がないので、もしもどなたか経験者がいれば教えて頂きたい。他車種の場合、壊れそうな音がするものの壊れないらしいのだが、AL4は…!?
●1850rpm問題●
AL4のいわゆる「誤作動」とか「意図しない変速」とか言われる問題について
症状
アクセルOFFで坂道を下っている時、1850rpmでシフトダウンしてしまう現象
プジョー306,2000ccだと時速75km(4速)、50km(3速)で発生。
坂道の影響でエンジン回転数が上がっても下がっても1850rpmで発生する。
ごく僅かな下り坂でも発生
アクセルをわずかでも踏んでいると発生しない
「エンジンブレーキがかかっている状態で1850rpmになるとシフトダウンしてしまう」というエラーのようである。
問題点
急な下り坂でアクセルOFFし1850rpmに到達するとシフトダウン(特に3→2速)する。強いエンブレによりアクセルの踏み込みが必要となり、「ガソリンを消費しながら坂を下る、しかもエンジン音がうるさい」という悲しい状況になる。この状態からのシフトアップはなかなか行われない。
ゆるい下り坂でアクセルOFFし1850rpmに到達すると4→3速にシフトダウンしてしまう。速度維持のためアクセルを踏むと数秒後にシフトアップする。無意味な変速であり、シフトダウン中にアクセルを踏み込んだ分だけムダなガソリンを消費する。
対策
有効な対策はまだ発見できていない。一度「N」レンジに入れると解除されるが、走行中であり危険でお勧めはできない。1850rpmの直前で一瞬アクセルを開けると発生しないが、下り坂でタコメーターを凝視するわけにもいかず、タイミングも難いので現実的ではない。何か有効な対策があればいいのだが。
●発見?シフトアップ方法●2016/11/29
もしかしたら、限られた条件下であるがAL4のシフトアップの方法を発見したかもしれない。
山道や高速の入り口等で3速で登坂、加速した後、巡行状態になったのになかなか4速に入らない事がよくあるが、そんな場合のシフトアップ方法を見つけた気がする。
★方法
・3速で平坦区間まで走る
・アクセルから完全に足を離す
・1~2秒待って、エンジンブレーキが掛かった所でアクセルを適度に踏み直す
・この時点で時速64km/h(N5Cの場合)以上であればシフトアップする。
想像だが、この技でAL4のシフトアップスケジュールを登坂パターンから通常パターンに切り替えられている気がする。
…続く
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Posted at
2012/07/10 23:01:56