旧碓氷郡役所(安中市)
明治44(1911)年に再建された建物が残っている旧碓氷郡役所
2006年10月01日

明治11(1878)年郡区町村編成法が公布され、郡に郡役所が置かれることになりました。群馬県内には17郡(北勢多・南勢多・東群馬・西群馬・片岡・緑野・多胡・北甘楽・南甘楽・碓氷・吾妻・利根・佐位・那波・山田・新田・邑楽郡)が置かれ、11の郡役所が置かれました。
この時碓氷郡では旧安中宿本陣(現在の安中郵便局)に郡役所が置かれました。その後、碓氷郡役所は明治21(1888)年6月に現在地に西洋不運建築で新築されました。
明治23(1890)年に郡制が公布され、郡にも議会(郡会)が置かれましたが、群馬県で郡制が施行されたのは明治29(1896)年のことでした。このとき、群馬県内の郡は11(勢多・群馬・多野・北甘楽・碓氷・吾妻・利根・佐波・新田・山田・邑楽郡)に統合されました。
その後、明治43(1910)年9月20日、碓氷郡役所は火災で焼失しましたので、和風の平屋建てで明治44(1911)年9月20日に再建されたのが、現在も残る碓氷郡役所です。
しかし、郡には自治体としての歴史もなく、郡住民の自治意識も低く、自治体としての発達に見るべきものがないという議論があり、ついに大正10(1921)年に「郡制廃止ニ関スル法律」が公布され、大正12(1923)年に郡制は廃止され、大正15(1926)年には行政機関としての郡役所も廃止されてしまいました。
碓氷郡役所は郡役所廃止後、碓氷郡農会、碓氷地方事務所、安中農政事務所などのいくつかの公的事務所として使用されましたが、昭和48(1973)年に空き家になり、翌年安中市に移管されました。
平成8(1996)年2月に、安中市は県内に唯一残る郡役所の建物を保存するために、安中市指定重要文化財に指定し、平成8(1996)~9(1997)年に修復工事を行い、平成10(1998)年2月から一般公開を開始しました。
旧碓氷郡役所の建物は、建築当初の状態がよく残されており、土台、柱、梁などは全て当時のものです。また、外側の南側、東側、西側の腰板も当時のもので、安中杉並木10本が材木として使われたといわれています。
また、ガラス窓の一部は当時のもので、当時のガラスは吹きガラスでゆがんで見えます。ただし、屋根瓦、庇、床、畳は新しいものに取り替えました。
現在は、第一展示室(旧会議室)では郡役所の歴史の展示を行い、また、第二展示室(旧事務室)は「市民ギャラリー」として市民に開放しています。
(パンフレットなどより)
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
ただし、冬期(12月~2月)は9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日)
年末年始(12月28日~翌1月4日)
観覧料 無料
H18.9.16
Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H25.8.31(写真差し替え)
住所: 群馬県安中市安中三丁目21番51号
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