南宗寺(堺市堺区)
龍興山南宗寺は弘治3(1557)年三好長慶が父三好元長の菩提を弔うために、普通国師(大林宗套)を招いて開山とした臨済宗大徳寺派の寺で、宿院の南方に寺地を構えていました。
南宗寺は慶長20(1615)年大坂夏の陣によって堺市街とともに全焼しましたが、当時の住職であった沢庵和尚によって元和3(1617)年に現在地に再建されました。
承応2(1653)年建立の仏殿、正保4(1647)年建立の山門(甘露門)、江戸時代初期建立の唐門は国・重要文化財に指定されています。仏殿の本尊は釈迦牟尼仏、左右に文殊・普賢両菩薩をまつっています。
また、境内には、茶道を大成し名人と呼ばれた武野紹鴎と千利休の供養塔、堺の豪商津田宗達・宗及父子の墓碑、堺伝授でよく知られている牡丹花肖柏の墓碑、さらに国の名勝である江戸時代の枯山水の庭園、第二次大戦で焼失したもものの昭和35(1960)年7月に再建された利休好みのニ畳台目の茶室「実相庵」、利休遺愛の向泉寺伝来袈裟形の手水鉢、紹鴎遺愛の六地蔵灯籠などがあります。
忘れてはいけないのが「徳川家康の墓」。南宗寺は元和9(1623)年に徳川秀忠、家光が参拝されたことや、境内に東照宮が祀られていることにより、家康が後藤又兵衛の槍に刺され、南宗寺開山堂下に埋葬されていたという伝説が残りました。境内の東照宮は戦災で焼失し、跡地に戦後「徳川家康の墓」が建てられました。
写真上は枯山水庭園、下は紹鴎遺愛の六地蔵灯籠と茶室「実相庵」
拝観料 400円
Photo Canon EOS 30D
H19.5.12
住所: 大阪府堺市堺区南旅篭町東3-1-2
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