沓掛城（豊明市）

沓掛城は、正中2（1325）年に近藤宗光が居城としました。以来近藤氏が城主でしたが、九代目の景春の時、織田信長に謀反した鳴海城主山口左馬助教継に城を落とされ、近藤氏は今川方に属しました。
永禄3（1560）年、5月18日、沓掛城に入った今川義元は、翌19日桶狭間へ出立し、運命の桶狭間の戦いに突入しました。桶狭間の戦いの後、信長はこの城を攻め、景春は戦死、城は落城しました。
戦後、城は簗田出羽守政綱に与えられました。簗田政綱は桶狭間の戦いで今川義元の本陣の場所を信長に正確に伝えたため、戦功第一と称えられました。
天正3（1575）年、簗田政綱が加賀に移されると、織田信長の庶弟（信秀の10男）織田信照が城主となり、天正5（1577）年には、川口久助宗勝が城主となりました。
慶長5（1600）年、川口久助宗勝は西軍（石田三成方）に属したため捕らえられ、伊達政宗に身柄お預けとなりました。そのため、城は廃城となりました。
城跡は豊明市により、発掘調査も行われたようですが現在は整備され、本丸を中心に西の諏訪曲輪、および南の二の丸が沓掛城址公園となっています。空堀や曲輪などの遺構が残っていて、なかなか見ごたえのある城です。

H19.6.1
Photo Canon EOS M3
H27.8.7（写真差し替え）
住所: 愛知県豊明市沓掛町