金山城〔金山要害〕（丸森町）

金山城は、標高117mの独立山地を利用して造られた山城です。この城は、永禄年間、相馬の家臣井戸川将監・藤橋紀伊が築城したとされていますが、天正4（1576）年以降、この城を巡って、伊達氏と相馬氏の間で激しい攻防が繰り広げられます。天正9（1581）年には、伊達政宗の初陣の舞台になりました。天正12（1584）年にようやく伊達氏のものとなりました。伊達政宗は、家臣の中島宗求に、この城と金山本郷、大内、伊手の三邑、二千石を知行地として与えました。天正16（1588）年には相馬氏との戦いに備えて本城や南の山居、黒森山の各所に新たに石塁、土塁、堀切などの防護施設を造り、一段と強固な構えに改築を行いました。本丸には居館を備え、周辺の平場には、兵具庫、煙硝庫、馬屋を配し、これらを囲む土塀や埋門、陸橋などが設けられました。家中屋敷や、町場は山麓に配置されました。
江戸時代は一国一城令により要害となりましたが、中島氏が引き続き居住しました。２８０年間続いた城は、明治維新後に取り壊されました。
城跡は、草が生い茂り多少歩きにくいですが、あまり標高が高くないので比較的楽に登れます。金山城下には「伊達政宗初陣の地」の看板が建っています。

Photo Canon EOS 30D
H19.6.27