坪井九右衛門旧宅（萩市）

坪井九右衛門旧宅は、国の重要伝統的建造物群、平安古地区内にあり、長屋門、主屋、土蔵をセットとしてその建築物になっています。
長屋門は寄棟造り、片潜門の左側には門番所を起きました。主屋は入母屋造りで、主玄関の他に今は土間に改造された脇玄関が付き、濡れ縁は内縁に改造され、増築した部屋もありますが、床の間の付いた主座敷があるそうです。
坪井九右衛門は名は正裕、字は子寛、顔山と号し、この宅を水哉亭または五峯楼と称しました。萩藩士佐藤氏（佐藤栄作元首相の家）の出身で、坪井氏（大組士157石）を継ぎました。藩の要路にあって村田清風と並び称される人物で天保の改革に尽くしました。文雅の親しみ深く詩人広瀬旭荘や志士梅田雲浜も訪れたそうです。
最後は俗論党の領袖として正義党政府により文久3（1862）年、野山獄に刑死しました。享年64歳でした。
現在もこの屋敷には人がお住まいです。外観からのみの見学ですが、立派な武家屋敷です。

Photo Canon EOS 30D
H19.9.7
住所: 萩市平安古