墓域面積は世界最大・大仙陵古墳〔仁徳天皇百舌鳥耳原中陵〕
2008年07月06日
大仙陵古墳(仁徳天皇百舌鳥耳原中陵)は、墳丘の全長は480m、前方部の幅305m、後円部の直径245m、周濠を含めた東西の長さ656m、南北の長さ793m、周囲は2,718m、面積464,124㎡となっていて我が国の前方後円墳としては最も大きい古墳で墓域面積は世界最大です。日本書紀によれば、仁徳天皇67年の冬10月5日に、河内の石津原(堺市石津町~中百舌鳥町一帯)に行幸して陵地を定め、同月18日から工事を始めました。この時、鹿が野の中から走り出て、工事に従事している人々の中に走り入って、にわかに倒れました。人々があやしんで調べてみると、その耳の中から百舌鳥が飛び去り、鹿の耳の中が喰いさかれていましたので、ここを百舌鳥耳原と名づけたと記されています。
仁徳天皇は、それから20年後の87年の春正月16日に亡くなり、同年の冬10月7日に百舌鳥野に葬られました。(古事記では毛受耳原陵)
徳川時代の中頃までは、陵墓の管理が充分に行われていませんでしたが、嘉永5(1852)年、堺奉行川村修就はこれを憂いて、後円部上にあった勤番所を裏門に移し、天皇を葬ったと思われる後円部200坪に高さ3尺の石の柵を設けて、陵内を整備したと伝えられています。
明治5(1872)年9月、前方部正面の第2段のやや上がくずれ、立派な石積の竪穴式石室が発見されました。
正面の拝所の部分しか入ることができませんが、あまりにスケールが大きいためここから見ると大きな山にしか見えません。ただし、堺市役所の21階の展望ロビーからは全景を見ることができるそうです。
Photo Canon EOS 30D
H20.6.22