お囲い池跡（松山市）

このあたりは、もと松山藩のお花畑（松平家の別荘）があり、その中に石手川の豊富な伏流水をたたえたかんがい池が掘られていました。
寛政9（1797）年藩主松平定国が大洲藩より伊東祐根を招き、藩士に神伝流の水泳指南を行い、松山藩の水練場として知られていました。
明治30（1897）年、お囲い池は市に寄付され、松山高等小学校水泳場として多くの青少年がこの池で水泳の訓練を受けました。
昭和37（1962）年、松山市が埋め立てるまで、市内で泳ぎに好適な池として市民に親しまれていました。
司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」では、海軍兵学校時代の秋山真之が帰省中にお囲い池で遊び、また陸軍の兵隊とけんかする姿が描かれています。

現在は松山市青少年センターの敷地に説明看板がたっているのみです。

Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H22.3.28
住所: 愛媛県松山市築山町12-33