笠置寺(笠置町)
笠置寺は、真言宗智山派の仏教寺院で山号は鹿鷺山と号します。
創建は大海人皇子(天武天皇)とも、大友皇子(弘文天皇)とも伝えられていますが、諸説あって定かではないようです。
東大寺の開山で初代別当(寺務を統括する僧)であった良弁や、その弟子で「お水取り」の創始者とされる実忠により笠置山の大岩石に仏像が彫刻され、笠置山一帯が一代修験行場として栄えました。
永承7(1052)年以降、末法思想の流行とともに笠置寺の大磨崖仏は天人彫刻の仏として非常な信仰を受けました。
建久2(1191)年、藤原貞慶(後の解脱上人)が日本の宗教改革者としてその運動を笠置寺から展開するとき、笠置山は宗教の山、信仰の山として全盛を極めたときでした。
元弘元(1331)年8月、鎌倉幕府打倒を企てていた後醍醐天皇は御所を脱出して笠置山に篭り、挙兵しましたが、9月に落城し、後醍醐天皇は隠岐島に流されました。この戦乱で寺は炎上し、再建されましたが、その後も焼失と復興を繰り返しました。
近世末には衰退して明治時代初期には無住となってしまい、現在の寺は明治9(1876)年に再興されたものです。
写真上は弥勒大磨崖仏で、高さ15.6m・幅15mの花崗岩に刻まれた弥勒菩薩ですが、数度の火災により、現在では後背を残すのみとなってしまいました。写真下は、高さ12m・幅7mの花崗岩に、虚空蔵菩薩が彫られています。
入山・拝観料 大人 300円 中学生100円
入山時間 9:00〜16:00
H16.4.6
Photo Canon EOS M3
H28.9.11
住所: 京都府相楽郡笠置町大字笠置小字笠置山29
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