黄金堤（西尾市・旧吉良町）

黄金堤の築堤は、吉良さん（吉良上野介義央）の善政の最たるものといわれています。
当時、増水のたびに隣藩上流平野の水が、この細い谷を抜けて南下し、今の吉良町の新田地帯はそのつど大水に悩まされました。
当然、隣藩西尾藩はこの工事に強く反対しましたが、吉良上野介は決壊したら二度と築堤しないと、誠意をつくして約束したといいます。西尾藩主土井利意と話し合い、岡山陣屋の代官斉藤金右衛門に命じて、瀬戸の山と岡山の山間に、長さ約180m、高さ約4mの堤防を領内老若男女こぞって工事に参加し、一夜で築き、下流8千石の田園を水害から救いました。
引き続き関連の用排水路が整備されました。
黄金堤の美称は、吉良さんへの尽きない思慕です。
吉良町の東角園という和菓子屋では「黄金づつみ」という和菓子をつくっています。

H12.2.19
Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H27.12.27（写真差し替え）
住所: 愛知県西尾市吉良町岡山