新宮熊野神社(喜多方市)
「長床(ながとこ)」で知られる新宮熊野神社
2013年02月12日
新宮熊野神社は、平安中期の永承6(1051)年、奧州平定を命じられた鎮守府将軍源頼義とその子義家は、紀州熊野三所に武運を祈願し、前九年の役(1051〜1062)に勝利したのを機に河沼郡熊野堂村(現在の会津若松市河東町)に熊野三邪を勧請しましたが、後三年の役(1083〜1087)の兵乱が始まった応徳2(1085)年に八幡太郎義家によって熊野堂村からこの地に移されました。
当初は本村に新宮、岩沢村に本宮、宇津野村に那智殿が別個に祀られましたが、後にこの地に三社が合祀されました。
「新宮雑葉記」によれば、盛時には三百余の末社霊堂に多くの宗徒、百余人の神職を置き、国家の安全を祈願し、奧州の熊野と称され崇敬を集めました。
文治5(1189)年、佐原義連によって寺社領悉く没収されましたが、建久3(1192)年、源頼朝より社供二百町を賜り、かつ文殊菩薩の形像を安置せられました。
また、当地の地頭新宮氏により以前の栄耀をみるに至りましたが、打ち続く戦乱と、慶長16(1611)年の大地震で多くの建物は倒壊しました。慶長19(1614)年に再建されましたが昔の面影は失われ、ただ拝殿(長床)の遺構のみが往事の壮大さを伝えています。
長床(ながとこ)は熊野神社の拝殿で九間×四間、茅葺寄棟造りの建物です。
前身建物は、平安時代末期から鎌倉時代初期のものと推定されますが、慶長16(1611)年の大地震で倒壊し、慶長19(1614)年に再建されましたが、旧材を再使用したため、柱間寸法が縮んだり組物や天井等を廃したり、軒はせがい造りに改めたりされていました。
そこで昭和46(1971)年から昭和49(1974)年にかけて解体修理が行われた時調査の結果旧規を知る箇所が数多く判明したため、できる限り当初の姿に復元しました。
平成12(2000)年には宝物殿が完成しました。
国指定重要文化財2点、県指定重要文化財7点があり、歴史の古さを物語っています。(現地説明板などより)
拝観時間 8:00~17:00
拝観料 大人300円 高校生200円 中学生以下無料
Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H24.12.30
住所: 福島県喜多方市慶徳町新宮熊野2258
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