二十三夜尊桂岸寺（水戸市）

二十三夜尊桂岸寺（にじゅうさんやそんけいがんじ）は、正式には大悲山（だいひざん）保和院桂岸寺といい、通称は水戸谷中の二十三夜尊と呼ばれている新義真言宗豊山派の寺院です。
本尊は勢至菩薩で、行基の作と伝えられ、佐竹貞義の護持仏でした。
天和2（1682）年、檀海和尚の開山で、もと全隈町（またぐま）にあった普門寺を中山備前守信治が小松寺住職宥密を説いて水戸藩家老中山信正の供養のため、譲り受け現在の地に建立しました。
当初は香華院と称しましたが、元禄7（1694）年、徳川光圀の命により保和院と改称します。
宝暦5（1755）年に現寺号を称し、密法流通の道場として京都御室仁和寺の末寺となり、とくに律宗も兼ねるという1寺2律の類例のない修験場となりました。
明治11（1878）年、火災により旧伽藍が類焼しましたが、その後、本堂・仁王門・愛染堂などが再建されました。
縁日は毎月旧暦23日です。世俗に「霜月三夜は逃れても詣れ」とのことわざもあるそうです。

Photo SONY NEX-7
H25.7.14
住所: 茨城県水戸市松本町13-19