姫路を中心とした播磨ゆかりの文人たちを顕彰し、司馬遼太郎記念室もある姫路文学館
2014年02月22日
姫路文学館は、姫路を中心とした播磨ゆかりの文人たちを顕彰し、資料の収集および調査、研究を行うとともに、文学活動の拠点となることを目的として、平成3(1991)年4月に市制百周年事業の一環として開館しました。
世界遺産・国宝姫路城の北西に位置し、建築家・安藤忠雄氏により城を回遊する空間、文学と対話する空間として設計されています。
北館には播磨の文化風土を概観する播磨曼荼羅と9人の文人を紹介する文人展示室が、平成8(1996)年に開館した南館には司馬遼太郎記念室や映像展示室等があります。特別展や文学講座・夏季大学の開催、和辻哲郎文化賞の選定、レファレンス事業などを実施し、多彩な情報の発信に努めています。
敷地内にある望景亭は、市内の実業家浜本八治郎氏の別邸として大正5(1916)年から昭和4(1929)年にかけて建築された建物の主要部分です。
昭和10(1935)年7月から、陸軍姫路第10師団騎兵第10聯隊長として着任された皇族賀陽宮恒憲王殿下ご一族が住まわれ、その後、須鎗氏の所有となり、第二次大戦後は一時占領軍の高官が居住したこともありました。
昭和33(1958)年3月に姫路市の所有となってからは「男山市民寮」の名のもとに広く利用され、結婚式場「瑞泉閣」として市民に親しまれ、昭和51(1976)年3月まで利用されました。
やがて利用も途絶え老朽化が進んだので、昭和62(1987)年姫路文学館をここに建設することに決まりました。設計の中で、もとの建物の西側約3分の1を残し、姫路文学館の施設として生かすことになり、和室、茶室(雄得庵)、唐破風の玄関、棟門を修復整備し、さらに洋式応接間を増築しました。
平成3(1991)年4月に開館、姫裏千家十五千宗室氏が「望景亭」と命名、姫路文学館の付属施設として同年7月9日に除幕式がおこなれました。
庭園の西側に書院建築の和室、北東側に開放的なつくりの茶室が建ち、双方から異なる視点で庭園を観賞できる配置となって、両者を廊下で繋いでいます。
敷地内は、端正で洗練された意匠の棟門や重厚な趣の石垣が庭空間を引き立てています。平成21(2009)年8月7日に国登録有形文化財に指定されています。
(パンフレットなどより)
開館時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日(土・日曜日は除く)、 12/25〜1/5
観覧料 大人300円、大学・高校生200円、小・中学生100円
※特別展は別料金
Photo SONY NEX-7
H26.1.26
住所: 兵庫県姫路市山野井町84