南方熊楠が後半生を過ごした南方熊楠邸と南方熊楠顕彰館
2015年02月02日
南方熊楠は、博物学、宗教学、民俗学の分野における近代日本の先駆者的存在であり、同時に植物学、特に「隠花植物」と呼ばれていた菌類・変形菌類・地衣類・蘚苔類・藻類の日本における初期の代表的な研究者です。
熊楠は和歌山城下に生まれ、米英遊学後の明治37(1904)年から田辺に定住し、人生の半分、37年間を田辺で過ごしました。
南方熊楠邸〔旧南方家住宅〕は、大正5(1916)年から昭和16(1941)年、享年75歳で亡くなるまでの25年間をここで過ごしました。平成12(2000)年6月に長女の南方文枝氏が逝去され、南方邸ならびに邸内の蔵書・遺品・草稿・標本などの資料は田辺市に遺贈されることなりました。旧邸は平成17(2005)年から復元改修され、平成18(2006)年に工事が完了しました。
そして、南方熊楠邸に遺された蔵書・資料を恒久的に保存し、熊楠に関する研究を推進し、その成果の活用を図り、熊楠について顕彰するための施設として、南方熊楠顕彰館が平成18(2006)年5月14日にオープンし、南方熊楠邸の公開が再開されました。
新種の粘菌「ミナミカテラ・ロンギフィラ」はこの庭の柿の木から発見されました。柿の木や熊楠が愛した楠の木はいまも残されています。また、好んで食した安藤みかんや熊楠が臨終の床で「天井に紫の花が咲いている」とつぶやいたセンダン(オウチ)の木などのもあります。
南方熊楠邸は、研究用具などの遺品が展示してあります。
開館時間 10:00〜17:00(入館時間は16:30まで)
休館日 月曜日、第2、4火曜日、祝祭日の翌日、12/28〜1/4
南方熊楠邸入場料
一般300円 高校、大学生200円 小中学生100円
南方熊楠顕彰館は無料
Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H27.1.17
住所: 和歌山県田辺市中屋敷町36番地