大池寺(甲賀市・旧水口町)
サツキが美しい蓬莱庭園・大池寺
2016年06月02日

大池寺は、山号は龍護山、臨済宗妙心寺派の寺院です。
天平14(742)年、諸国行脚の高僧、行基菩薩がこの地を訪れた際、日照りに悩む農民のため、灌漑用水として、「心」という字の形に4つの池を掘り、その中央に寺を建立し、一彫りごとに三拝したという「一刀三礼の釈迦丈六坐像」を安置したと伝承されています。山内寺院は八ヶ寺を数え、七堂伽藍の備わった、「邯鄲山青蓮寺」といい、天台宗の寺であったとされています。
その後、鎌倉期に禅宗が日本に伝わり、東福寺開山聖一国師の孫弟子である、無才智翁禅師が、この地を訪れて青蓮寺を禅宗に改宗、天正5(1577)年に戦国の兵火に遭い、境内全域が焼き払われ、七堂伽藍はことごとく焼失してしまいました。不思議にも行基菩薩の作なる仏像のみ焼け残り、その後約90年間、草庵に安置されていましたが、風雨にさらされた状態で寛文7(1667)年京都花園妙心寺の丈巌慈航禅師が当地を訪れた際、草庵の仏像を見て、寺の再興のため住山の決意をし山号寺名を周囲に大きな池があるのに因み「龍護山大池寺」と改名しました。
大池寺の再興に尽力したのが、後水尾天皇、伊達宗房や織田主水正信であり、中でも織田主水正信は、当地の地頭で、織田信長の甥にあたり、大池寺再建のため多くの寄進をし、大池寺の開基となりました。現在も、開山堂横に墓石が祭られています。大池寺の寺紋は、この様ないきさつより、織田家の家紋である「織田モッコウ」となっています。
蓬莱庭園は、江戸初期の寛永年間に小堀遠州の作として伝えられサツキの大刈り込み鑑賞式枯山水庭園です。書院前方正面の二段刈り込みと左右の大刈り込みは大洋の大波小波を現し、白砂の水面上に刈り込みを以て宝船を浮べ、中に七つの石と小さな刈り込みで七宝と七福神を象徴しています。又、縁先右側には刈り込みによる亀島を、中央には礼拝石が配されています。
書院後方茶室の前庭は、築山枯山水にて蓬莱山と称し、石組に数種の灌木とサツキは恰も友禅模様の如く実に華麗なる眺めであり、8、9月ともなれば刈り込みの線条美うるわしく幽雅流麗の様はこの庭園の美しさを味わうことが出来ます。秋は背景の紅葉に彩られ赤、緑、白、三色配合の美、最も美しく冬は紫褐色に変じて閑雅静寂、茶人の好む庭園となり、まさに「静中の動」とも言うべく禅味豊かな作者の非凡さを窺うことが出来ます。
尚、当寺は天平年間行基菩薩の開創の地で境内の周辺には雄大なる心字の池があり、蒼樹碧をたたえ風光明媚にして千古の霊跡を物語っています。
拝観時間 9:00〜17:00(冬季は16:00まで)
拝観料 大人400円、中学生300円、小学生200円
Photo Canon EOS 5D MarkⅢ
H28.5.21
住所: 滋賀県甲賀市水口町名坂1168
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