山口蓬春記念館(葉山町)
山口蓬春の邸宅を改築し、絵画などを展示している山口蓬春記念館
2019年01月08日
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山口蓬春記念館は、山口蓬春が昭和23(1948)年から亡くなる昭和46(1971)年までを過ごした邸宅です。
山口蓬春は、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に学び、伝統的日本画を探求する一方で、西洋画の技法を取り入れる等独自の新日本画の世界を築いた画家です。昭和40(1965)年には文化勲章を受章、皇居新宮殿杉戸絵「楓」に代表される作品を残しています。
山口蓬春記念館の建物は、既存の木造2階建て家屋を自邸として購入後に画室をはじめとした増改築を建築家・吉田五十八が手がけたものです。
蓬春が戦前に住んでいた東京・世田谷の自宅は、友人で東京美術学校(現・東京藝術大学)の同窓である吉田五十八が設計したものでしたが、疎開のため蓬春は、この邸宅を手放さざるを得なくなりました。終戦後、買い戻しができなかったため、実業家・山﨑種二(現・山種美術館創設者)の厚意により、葉山・堀内の別荘に仮住まいを行いました。
そして、蓬春は、昭和23年(1948)に五十八の助言もあり、当時売りに出されていた現在記念館として使用されている建物をドイツ製カメラ「ライカ」一式を売却することで手に入れました。その構造から昭和初期に建てられたと考えられ、戦時中には「会社の寮」として使用されていたといわれています。その後も五十八によって増改築が行われ、昭和28(1953)年には画室の増築、昭和32(1957)年に母屋の一部増改築などが行われています。
また、昭和35(1960)年には岩城造園によって庭が造園され、その後は、春子夫人の丹念な手入れにより端整な庭となっていきました。
蓬春亡き後、山口蓬春邸は、春子夫人によって守られてきましたが、財団法人JR東海生涯学習財団(現・公益財団法人JR東海生涯学習財団)が建物及び所蔵作品の寄贈を受け、建築家・大江匡氏の改築により平成3(1991)年10月15日、山口蓬春記念館として開館しました。
記念館では、蓬春の絵画などを公開し、庭園も公開しています。
開館時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日(ただし、祝・休日の場合は開館、翌日休館)、展示替え日、館内整備日、年末年始
観覧料 一般600円、高校生以下無料
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
H30.12.27
住所: 神奈川県三浦郡葉山町一色2320
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