旧本多忠次邸(岡崎市)
世田谷に建てた住宅と壁泉の一部を岡崎市東公園に移築し復原した旧本多忠次邸
2021年07月12日

旧本多忠次邸は、旧岡崎藩主本多家(本多忠勝系)の末裔にあたる本多忠次が、昭和7(1932年)年、東京・世田谷に建てた住宅と壁泉の一部を移築し復原したものです。忠次の父である本多家の十七代目・忠敬は、宮内省式部官、貴族院議員を歴任する一方、岡崎の城址公園整備や教育振興に貢献した人物です。その次男として生まれた忠次は、学習院を経て当時最先端の学問領域であった東京帝国大学文科大学哲学科で学ぶなど、新しい時代を生きた新世代でした。
その忠次が周到な調査や準備期間を経て、敷地選定から建築基本設計を自分自身で行い、36歳の時におよそ1年かけて完成させたのがこの建物です。フランス瓦の屋根で外壁は色モルタル仕上げにするなど、当時ブームとなっていた田園趣味を反映させたスパニッシュ様式を基調としています。1階は西側に車寄せを付けた玄関、南側中央には三連アーチのアーケードテラス、続く東端には2階まである半円形のベイウインドウを配置しています。
また、前庭ではスパニッシュ建築様式には欠かせないといわれる壁泉のある大きなプールが設置されています。
外観は洋風ですが、和室と洋室を取り込んだ和洋折衷式が採用されており、プライバシーを高めた現在の住宅様式の先駆けといえる内部となっています。
各部屋はそれぞれに趣向が凝らされており、ほとんどの家具は建築当初のオーダーメイドです。食堂や書斎では古典的で重厚な棚やテーブルセットが選ばれています。また、新しい芸術様式として一世風靡したアールデコ様式で統一した茶室、銀色を基調としたモダンな寝室、その他照明器具、モザイクタイル、ステンドグラスも見どころの一つです。 建築当時の時代性がよく反映された住宅として文化財的価値が認められ、平成26(2014)年に国の登録有形文化財(建造物)になりました。
令和2(2020)年11月29日、BS朝日の「百年名家」で「ステンドグラス煌めく大邸宅〜武家が建てた近代洋館「旧本多忠次邸」〜」として紹介されました。
開館時間 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日以後の最初の休日でない日)、
1月1日から3日、12月29日から31日、展示替期間
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R3.7.10
住所: 愛知県岡崎市欠町字足延40番地1
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