高岡鋳物発祥のまち・高岡市金屋町伝統的建造物群保存地区〔金屋町「千本格子の家並み」〕
2021年12月26日
金屋町は、前田利長公が高岡開町に際し、砺波郡西部金屋から7人の鋳物師を招き、東西50間、南北100間の土地を与え、鋳物づくりを行わせたことに始まる高岡鋳物発祥のまちです。
保存地区は、東西約140m、南北約450m、面積約6.4ヘクタールで、旧拝領地とその周辺の範囲となっています。
保存地区の中央を南北に金屋町通りが縦断し、江戸期から昭和初期までに建てられた町家が密度高く残っています。
敷地は短冊形で、道路に面して主屋を建て、主屋背面の中庭をはさんで土蔵が建ち、さらにその背後に作業場が置かれています。これは、作業場で火災が発生した際に主屋への延焼を防ぐための工夫とされています。
主屋は真壁造りとして、切妻造平入で桟瓦葺きを基本としています。正面は、一階は出入り口に大戸を建て構え、サマノコ(狭間の格子)と呼ばれる格子を設けるものが一般的であり、古いものには蔀が残る。二階は袖壁を設け、長押、貫を化粧でみせ、白い漆喰壁とコントラストをなしています。
平成24(2012)年12月28日、金屋町伝統的建造物群保存地区が鋳物師町としては全国で初めて、重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
前田利長公の命日に当たる6月20日には利長公への報恩・感謝の意を込めて「御印祭(ごいんさい)」が盛大に執り行われます。
特に祭りの前夜に行われる「弥栄節(やがえふ) 街流し」は、金屋町の老若男女はもとより、近隣の保育園児、小中学生や踊りの愛好家の方々などが大勢参加され、華やかで楽しい祭りとなっています。
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R3.11.22
住所: 富山県高岡市金屋町