「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と唄われた岡本梅林を復活・岡本公園
2022年02月27日
昔から「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と唄われた岡本梅林の起源は明確ではありませんが、山本梅岳の岡本梅林記に羽柴秀吉の来訪が記されているところよりかなり古くから存在していたようです。寛政10(1798)年には摂津名所図会に岡本梅林の図が登場するほど盛んとなりました。
明治維新後は、国学者大国隆正が、「岡本の梅とききつ来てみれば、梅の中なる岡本の里」と詠じているように全村の各戸に梅の木を植え、増田太郎右衛門所有の3ヘクタールの梅林をはじめとして、相当広い範囲に渡っていました。
明治30(1897)年頃から観梅期に旧国鉄が臨時停車駅を設けるようになり、明治38(1905)年に開通した阪神電車が青木停留所を設けるに至り岡本の観梅は阪神間における年中行事の一つとなりました。
このように令名をうたわれた岡本梅林も昭和13(1938)年の阪神大水害で山が崩れ、神戸大空襲で梅の木も焼失し、その後の開発で宅地化され、ほとんどその面影を残さない状態となっていました。
その後、梅林復活への地元住民の熱意を受け昭和57(1982)年岡本梅林を記念し、岡本公園としてその一部を復活整備しさらに平成23(2011)年には拡張及びバリアフリー整備が行われて現在に至っています。
園内には、紅梅・白梅・しだれ梅など約40品種、約200本の梅の木が植えられています。その中には太宰府天満宮からいただいた菅原道真公ゆかりの梅もあります。
見頃は例年2月下旬〜3月上旬ですが、品種によって開花時期が異なるため、比較的長い期間にわたって、梅の花を楽しむことができます。
〔現地説明板などより)
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R4.2.23
住所: 神戸市東灘区岡本6丁目6