「日本の滝百選」「全国の名水百選」壇鏡神社・壇鏡の滝
2023年06月05日
都万村久横尾山の下に松尾山光山寺 〔承和5年、もと遣唐使で嵯峨上皇の忌諱に触れ、隠岐に流された小野篁が住んだ所です。また、小野篁は、赦免となって帰京できるよう壇鏡の滝に打たれ、一心不乱祈願したと伝えられます。〕という古い寺がありますが、そこの二代目慶安という僧が夢の告げを受けて、険しい横尾山中をさまよっていると、目前に大きな滝が二つ現れたと伝えられています。これがここの壇鏡の滝です。
この滝の上を少し登ると、もう一つの源来の滝があり、 この滝の上に一個の神鏡を発見し、これを祀ったのが壇鏡神社です。
那久川の上流、屏風を連ねたような岩壁の左右に高さ50mの雄滝と40mの雌滝が流れ落ちています。雄滝は滝を裏側から見ることのできる「裏見の滝」となっています。
日本の滝百選にも選定されているほか、ここの水は、環境庁の選定した「全国の名水百選」のひとつであり、流域にはオキサンショウウオが生息していますが、勝者(女神)の水、火難防止の水としても有名で、 750年の歴史ある島の闘牛大会や、隠岐古典相撲大会には出場する関係者は必ずこの木を大会前日(深夜)先を競って迎え、清めて大会に望む慣習が今もなお続いています。
また、島民が山焼き等火入れの際には必ずこの水で清め御守として利用するとともに、島内でも長寿者が多いところから長寿の木 (万病に効く木)としても重宝がられています。
また、昔、壇鏡神社に出雲大社の神殿修理に協力するように文章が送られてきて、境内の杉の木を要求されました。
出雲大社の要望に村人は腹を立てたものの仕方なく、境内の杉を伐り出しましたが、その話時神社の鳥居本殿の方へ動かす者がいました。
男は、「こうしておけば、 鳥居の外の杉は壇鏡神社の所有でないことになる。」というので一同は感心して手伝って鳥居を動かしました。 それで今も、この神社の鳥居の外には二本の杉の大木が残っています。
Photo Canon EOS 5D Mark IV
R5.5.5
住所: 島根県隠岐郡隠岐の島町那久