岡崎市六供配水場(岡崎市)
岡崎市最初の浄水場で配水塔は岡崎市景観重要建造物・岡崎市六供配水場
2023年07月25日

大正時代の岡崎市は、都市化の進展に伴う人口増加で生活汚水が増加し、伝染病の発生状況が深刻でした。
そこで市民の健康を守るため、この地に六供浄水場が建設され、昭和8(1933)年に岡崎市最初の浄水場として給水を開始しました。
浄水場の建設は当時の人々の悲願でした。その証拠に、配水塔の入口上部には、竣工当時の山本達・内務大臣による銘板「汪水沾洽(おうすいせんこう)」が掲げられています。これは、深く広い水があり、それが雨の恵みによって充分に潤うようにとの意で、この上水道施設の建設に対する人々の熱意と完工の感動が伝わってきます。
六供浄水場(配水場)は、日名町の矢作川の伏流水を水源とし、標高54.5mの高台にある場内に水を送り、浄化したあと配水塔へポンプアップして、自然流下式で市街地に配水していました。
平成24(2012)年に80年近く続いた浄水場の役目を終え、配水場へ機能を転換しています。
六供配水塔は、昭和9(1934)年)5月竣工鉄筋コンクリート造・円筒塔・ドーム屋根、建築面積:約150m 高さ:20.2m 外径:12.8m(塔上部)、貯水容量は1,400㎥で、水を貯めて周辺の水道管に配水するための建物です。見せるための建物ではありませんが、外観の装飾には随所に工夫がみられます。
外壁下部は段差を付けて出し、板状の花崗岩を張り付けています。その上部はモルタル仕上げですが、線を引いて石を貼ったかのように見せています。さらに回りは、水平方向に蛇腹付き(コーニス)を巡らせた上に縦長のはめごろし窓を並べた、古代ギリシャ・ローマ建築風の伝統的な表現です。一方、上部が突出し、垂直方向に強調された建物正面の階段室は、当時流行していた表現主義の意匠を取り入れています。
また、配水塔に絡まるツタは、後の太平洋戦争中に植えられたものです。配水塔が高台に建ち目立つことから、空襲の目標になることを避けるため、グレーのペンキを施した周囲にツタを植えることで迷彩にしようとしました。
現在では、市の上水道の象徴として、ツタの色合いの変化とともに四季折々の情景を多くの市民のみなさんに楽しんでいただいています。
平成25(2013)年5月岡崎市景観重要建造物に指定されています。
Photo Canon EOS 5D Mark Ⅳ
R5.7.1
住所: 愛知県岡崎市六供町西二本木28
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