川尻中の谷多尊石仏・光明真言板碑(豊能町)
豊能町にある川尻中の谷多尊石仏・光明真言板碑
2024年11月02日
川尻中の谷多尊石仏・光明真言板碑は並んであります。
川尻中の谷多尊石仏は、この地に多くある石英関緑岩の自然石上段に阿弥陀三尊立像が、下段3段に地蔵像が16体彫られています。
主尊の阿弥陀像は来迎院を結び、向かって左側の勢至菩薩は体を右に向けています。右側の観音菩薩は蓮台を手にして右を向いています。
左から勢至、阿弥陀、観音と斜めにならんでいます。これは来迎三尊の形式で、西方浄土より阿弥陀仏が両脇侍を従えて、往生する人を迎えに来られる形式を表したものと考えられます。
刻銘は、「為□□天正元年」「八月十五日」とあり、天正元年(1573)の造立です。なお、不明のロロの二字は「逆修」と考えられます。
川尻中の谷光明真言板碑は、光明真言陀羅尼を梵字で記したもので、正面上部に、円形に左下から右廻りに「オン・ア・ボ・ギャ・ベイ・ロ・シャ・ナフ・マ・カ・ボ・ダラ・マ・ニ・ハン・ドフマ・ジンバ・ラ・ハラ・バ・リタ・ヤ・フン・ハッ・タ」と刻まれています。
この円内に、同じく梵字で胎蔵界大日如来の真言「ア・ビラ・ウーン・ウン・ケン」が刻まれ、円外下部左右に「ソワ・カ」、その下に一字金輪を表す梵字「ボロン」、またそれらの左右に愛染明王を表す「ウーン」、不動明王を表す「カーン・マーン」の字が刻まれています。右側面に「寛文十二年(1672)念仏同行」、左側面に「二月十五日廿三人啓白」とあります。
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R6.10.6
住所: 大阪府豊能郡豊能町川尻
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