旧卜蔵氏庭園(奥出雲町〔旧横田町〕)
出雲の有力鉄師・卜蔵家の江戸初期庭園・旧卜蔵氏庭園
2024年12月06日
旧卜蔵氏庭園(きゅうぼくらしていえん)は、出雲の有力鉄師・卜蔵家の江戸初期庭園です。昭和50(1975)年4月1日、横田町(現在の奥出雲町)の名勝に指定され、平成26(2014)年3月18日に選定された国選定重要文化的景観「奥出雲たたら製鉄及び棚田の文化的景観」の一部です。
中国山脈に近い出雲の南部地方は、かつて鉄の生産で大いに栄えました。この雲南地方には製鉄で隆盛を極めた旧家が多くト蔵家も江戸初期頃からの「タタラ」製鉄の経営者でした。
ト蔵家は、南朝方の中心的な武将だった楠木氏の子孫と言われています。
文献がないので詳細は不明ですが作庭は初代惣兵衛の時代、すなわち元禄がら宝永にかけての頃と言われています。
これは「日本庭園史大系」の著者重森三玲氏その子息完途氏、「探訪日本の庭(山陰)」の著者佐々木隆三氏、島根県文化財審議委員会委員長木幡吹月氏も江戸初期と推定しておられます。
この庭園は旧邸の一部で広さは約260坪(九アール)、池泉観賞式の庭園です。
池泉中央部には亀島兼用の出島が意匠されているし、さらに西北部にも南部に向かって出島が意匠されています。
この出島にかかっている太鼓橋と瓢箪形の水穴のある立手水鉢は後補のものとされています。
東部から南部にかけては築山が意匠され、池泉の西部から飛石が打たれて池泉の南東部にある滝石組の上部にまで達しています。
池泉及び滝石組の滝は三段落ちで、さらにその上部に一群の立石があります。
また岩島は、水分石や亀頭石を含めて五島が配置されていますが、いずれも一ずつで当時の手法を示しています。
池泉の北岸には礼拝石のような伏石がありますが、北部の池泉の江はさらに北寄りになっていたと考えられています。
現在は外垣の木が高くなっていますが船通山を見事に供景にとり入れて庭の一景とした構想でした
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R6.11.23
住所: 島根県仁多郡奥出雲町竹崎800
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